2020年10月23日金曜日

フェルナンド・モンティエル("Cochulite" Fernando Montiel)「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

強打で三階級制覇した「狼」、モンティエル。イバン・エルナンデス戦、ジョニー・ゴンサレス戦、長谷川穂積戦を紹介します。

フェルナンド・モンティエル("Cochulite" Fernando Montiel)ボクシング・ブログ「世界の強豪ボクサー」[Google Blogger]

フェルナンド・モンティエル(メキシコ)

身長163cm:オーソドックス(右構え)

フェルナンド・モンティエル 7R KO イバン・エルナンデス

(WBO世界S・フライ級タイトル戦、2005年)

モンティエル:左ジャブ、右ストレート、左右フック

エルナンデス:左ジャブ、右ストレート、左右フック

(ダウンシーン)

6R:右ストレートでエルナンデスがダウン

7R:左ボディフックで2度、エルナンデスがダウン

(感想:モンティエルが王座返り咲き。腕っぷしの強さで有名なメキシカン、モンティエル。ニックネームは「Cochulite(狼)」。強豪ホルヘ・アルセとは友人で、一緒に練習してきたという(強くなるのが当たり前、といった環境)。「兄弟ボクサー」で、父もプロボクサーだった(トレーナーとして息子をサポート)。16歳でプロデビュー。WBAのアメリカ王座を獲得したり、クルス・カルバハルを破ったりといった実績を引っさげ、無敗のままWBO世界フライ級王者イシドロ・ガルシア(メキシコ)に挑戦。TKO勝ちで初の世界王座獲得。さらにWBO世界スーパーフライ級王座もTKO勝ちで獲得し、二階級制覇。ところが二度目の防衛戦でマーク・ジョンソンに2-0で敗れ、王座陥落、初黒星。これまで29勝(23KO)1敗1分。王者エルナンデスはジョンソンをKOしてこのタイトルを獲得。これが初防衛戦。21勝(13KO)1分で無敗。ジョンソンに負けて王座を失ったモンティエルとしては、エルナンデスを破って間接的に雪辱を果たせるかどうか、といったところ。共にスピードとパワーがあるファイター。エルナンデスは右ストレートと左フック、モンティエルは左フックで勝負。ジャブからの右ストレートが印象的なエルナンデス。一発を狙うような攻め方のモンティエル。6R、右ストレートでエルナンデスがダウン。7R、左ボディフックによる二度のダウンで終了。エルナンデスは手数が多く、パンチにはキレとパワーがあったがKO負け。モンティエルはパワーに自信があったのか、終始、堂々とした戦いぶりだった。)


ジョニー・ゴンサレス 12R 判定 フェルナンド・モンティエル

(WBO世界バンタム級タイトル戦、2006年)

モンティエル:左ジャブ、右ストレート、左右フック

ゴンサレス:左ジャブ、右ストレート、左右フック

(感想:ゴンサレスがタイトル防衛。三階級制覇を狙うモンティエル。王者ゴンサレスはこれまで32勝(28KO)4敗。「Bombardero(爆撃機)」と呼ばれるほどの剛腕パンチで有名。強打者同士の注目の好カード。モンティエルは右ストレート・左フック、ゴンサレスはストレート・ロングフックを狙う。9R、左フックを食ってモンティエルのマウスピースが吹っ飛ぶ。判定は2-1。ダウンシーンは無し。ゴンサレスが作戦勝ち。ジャブで先手を取り、打ち合うのではなく自分のパンチだけが当たるような動きで試合を進めた。モンティエルはしてやられた感じもするが、少し狙いすぎ。KOパンチャー同士の対戦では階級が上の者の方が有利だが意外にも判定まで行った。両者の間には大きな実力の差は無かった印象。スタイルは共に強いパンチを正確に当てようとするもの。両者は同じようなボクシング観を持っていると思われる。)


フェルナンド・モンティエル 4R TKO 長谷川穂積

(WBC・WBO世界バンタム級タイトル戦、2010年)

モンティエル:左ジャブ、右ストレート、左右フック

長谷川:右ジャブ、左ストレート、左右フック

(感想:モンティエルがタイトル獲得。ゴンサレスに敗北後、WBO世界S・フライ級王座を防衛し続けたモンティエル。WBO世界バンタム級暫定王座の決定戦に勝利。その後、正規王者に昇格し、三階級制覇達成。そして「WBO王者」として長谷川のWBC王座に挑戦(「事実上の王座統一戦」。当時、日本はWBOに加盟していなかったため(IBFも未加盟)、WBCタイトルのみが懸けられた)。長谷川は連続KO防衛を続けており、勢いに乗って11連続防衛を狙う状況。日本で行われた好カード。サウスポーの長谷川がスピードを生かしたジャブと連打、モンティエルは一発狙いで右ストレートと左フック。4R、強烈な左フックを食って後退した長谷川にモンティエルが左右フックの嵐。レフェリーストップ。あっという間に終わってしまった(ダウンシーンは無し)。チャンスをつかんだときの爆発力が凄まじかったモンティエル。後、バンタム級王座の防衛に成功したが、ノニト・ドネアの豪打には敵わず王座陥落。その後もリングに上がり続け、IBF世界フェザー級王座に挑戦したが、王座返り咲きならず。世界王者時代が彼のベストだろう。)

①「WBO World Super Flyweight Title

Ivan Hernandez vs. Fernando Montiel」

②「WBO World Bantamweight Title

Jhonny Gonzalez vs. Fernando Montiel」

③「WBC・WBO World Bantamweight Title

Hasegawa Hozumi vs. Fernando Montiel」

ジョニー・ゴンザレス(Jhonny Gonzalez)のページ

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長谷川穂積(Hasegawa Hozumi)のページ

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ノニト・ドネア(Nonito Donaire)のページ

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