ロイド・ハニガン(イギリス)
身長173cm:オーソドックス(右構え)
①ロイド・ハニガン 7R TKO ドナルド・カリー
(WBA・WBC・IBF世界ウェルター級タイトル戦、1986年)
ハニガン:左ジャブ、右ストレート、左右フック
カリー:左ジャブ、右ストレート、左フック
(感想:ハニガンがタイトル獲得。ジャマイカ出身のハニガン。国籍はイギリス。ニックネームは「Ragamuffin Man」(よくわからない表現。レゲエの言葉で「タフでクールな不良」という意味らしい)。11歳でボクシングを始める。アマチュアを経験しプロへ。これまで全勝。英国王座、英連邦王座、欧州王座(全てウェルター級)を獲得し、後は世界王座のみ、といった状況。カリーはスーパースター候補生。ライバルのミルトン・マクローリーを軽くKOし、いよいよマービン・ハグラーの世界ミドル級王座に挑戦か、という状況。アトランチックシティで行われた一戦。派手なトランクスで入場のハニガン。右ストレートを思い切り打っていく。カリーは慎重にジャブ・ストレート。どちらも力強いが、ストレートでハニガンが優勢(2Rなど)。6R終了でカリーが左目のキズにより棄権。ダウンシーンは無し。カリーが大番狂わせで王座転落。期待されたハグラー戦が消滅。カリーはパンチのキレで勝ってきた選手。豪打のハグラーには戦ったとしても勝てなかっただろうが、「スター選手の脱落」はボクシング界には大損失であった。ハニガンは自信たっぷりの試合ぶり。「大番狂わせ」ではあるが、実力による勝利だった。)
(IBF世界ウェルター級タイトル戦、1987年)
ハニガン:左ジャブ、右ストレート、左右フック
バンフス:右ジャブ、左ストレート、左右フック
(ダウンシーン)
1R:右ストレートでバンフスがダウン
2R:フック連打でバンフスがダウン
(感想:ハニガンがタイトル初防衛。英国で行われた試合。バンフスは元WBA世界J・ウェルター級王者で長身のサウスポー。マーロン・スターリングから全米ウェルター級タイトルを奪って世界挑戦のチャンスを得た。1Rから仕掛けるハニガン。バンフスは応戦するが、右ストレートでダウン。2R、いきなり突進していくハニガン(開始が早すぎて反則扱い)。しかし、その後すぐに左右フックを乱打してレフェリーストップ。カリーを破って勢いに乗っていたハニガン。相手は長身のサウスポーでやりにくいと思われたが、そんなことは関係ないとばかりにジャブと接近戦でのフック連打で一気に倒し切ってしまった。なお、この試合は15R制で行われたため、WBC王座は懸けられなかったという。)
(WBC・IBF世界ウェルター級タイトル戦、1987年)
ハニガン:左ジャブ、右ストレート、左右フック
ハッチャー:左ジャブ、右ストレート、左右フック
(ダウンシーン)
1R:右フック、連打で2度、ハッチャーがダウン
(感想:ハニガンがタイトル防衛。三度目の防衛戦はスペイン。挑戦者の「狂犬」ハッチャーはバンフスを破ってWBA世界J・ウェルター級王者になった選手。勢い良く攻めるハニガン。大振りの右フックがヒットしてハッチャーがダウン。さらにロープ際で連打。打たれたハッチャーはゆっくり沈んでいくように倒れていった。わずか45秒でのKOは当時の世界タイトル戦の最短記録。この後ハニガンはホルヘ・バカと王座争奪戦を繰り広げ、王座はマーロン・スターリングに。マーク・ブリーランドのWBA世界ウェルター級王座に挑戦したが、惨敗。その後もリングに上がり続けたが、ビニー・パジェンザに敗れるなどで世界王座に返り咲くことはなかった。カリーに勝ち、全勝で勢いに乗っていたあたりが彼のベストな時期だろう。引退後は体重が増え、心臓発作に。今では不自由な体になっているという。)
Donald Curry vs. Lloyd Honeyghan」
②「IBF World Welterweight Title
Lloyd Honeyghan vs. Johnny Bumphus」
③「WBC・IBF World Welterweight Title
Lloyd Honeyghan vs. Gene Hatcher」
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