WBA世界J・ウェルター級王者。ランディ・シールズ戦、ロレンゾ・ガルシア戦、マーロン・スターリング戦ほかを紹介します。「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」
ジョニー・バンフス(アメリカ)
身長183cm:サウスポー
①ジョニー・バンフス 2R KO ホセ・アンヘル・メディナ
(J・ウェルター級戦、1981年)
バンフス:右ジャブ、左ストレート、左右フック
メディナ:右ジャブ、左右フック
(ダウンシーン)
2R:右ボディでメディナがダウン
(感想:ワシントン州タコマ出身の黒人バンフス。スラリとした体型の長身サウスポー。アマチュアで優秀な選手だったが、アメリカがモスクワ・オリンピック不参加(出場ならず)。ボブ・アラムの「トップランク」と組んでプロ入り。これまで三連勝。メディナはテキサスのサウスポー(記録に乏しい)。テキサス州サン・アントニオでの一戦(バンフスのセコンドにルー・デュバ)。いきなり右フックをかますメディナ。なかなか思い切りのいい打ち方でパワーもある。バンフスは実に冷静。ディフェンス(ブロックなど)し、鋭い右ジャブ、ボディ打ち。2R、フック連打で激しく攻めるメディナだが、ロープ際での右ボディでダウン。立てず、KO。バンフスがパンチのキレで勝利。相手の勢いのいい攻めをディフェンス。プロ四戦目とは思えないほど戦い慣れている試合ぶりだった。その後、メディナはフリオ・セサール・チャベスに6RでKOされている。)
②ジョニー・バンフス 8R TKO ランディ・シールズ
(ウェルター級戦、1983年)
バンフス:右ジャブ、左ストレート、左右フック
シールズ:左ジャブ、左右フック
(感想:メディナ戦後も勝ち続けるバンフス。判定で全米J・ウェルター級王者に。そして経験者と対戦。シールズはカリフォルニアのタフな白人。デビュー以来、連戦連勝だった頃もあったが、ウィルフレド・ベニテス、シュガー・レイ・レナード、ピピノ・クエバス(WBA世界ウェルター級タイトル戦)、トーマス・ハーンズ(WBA世界ウェルター級タイトル戦)、ミルトン・マクローリーといったトップクラスには敗北している。ラスベガスで行われた試合(テレビ解説席にシュガー・レイ・レナード)。キレのあるジャブ、ストレートを打つバンフス。スピードがないシールズを1Rから攻める。8R、シールズが目を痛めてTKO(ダウンシーンは無し)。バンフスの速い左ストレートが印象的だった試合。シールズは打たれるシーンが多かった。これが事実上のラストファイトに。1990年に一試合だけカムバックして判定勝ちだった。)
③ジョニー・バンフス 15R 判定 ロレンゾ・ガルシア
(WBA世界J・ウェルター級王座決定戦、1984年)
バンフス:右ジャブ、左ストレート、左右フック
ガルシア:左ジャブと左右フック
(ダウンシーン)
4R:右フックでバンフスがダウン
(感想:バンフスがタイトル獲得。全勝のままバンフスがアトランチックシティで初の世界挑戦。相手のガルシアはアルゼンチンの選手で、アルゼンチンのライト級王座を獲得するなどこれまで53勝1敗7分。立派だが、KO勝ちはたったの「7」。身長差のある両者。バンフスはいつものジャブ・ストレート・フック連打。しかしガルシアは足を使って手数が少ない。4Rのダウンはタイミングのいい右のショートフックによるもの。終盤になって前に出るガルシアだが、時すでに遅し。15R終了。判定は3-0。攻めるときは思い切りのよいパンチを打っていたガルシア。いいパンチを持っているのに勝負に出たのは終盤から。この当時の世界戦は15R制。スタミナ配分を考えなければいけなかったのだろうが、スロースターターすぎた。バンフスは勝ったが、ダウンを奪い返すことはできなかった。バンフスの初防衛戦の相手は「狂犬」ジーン・ハッチャー。)
④ジョニー・バンフス 6R 負傷判定 マーロン・スターリング
(全米ウェルター級タイトル戦、1986年)
バンフス:右ジャブ、左ストレート、左右フック
スターリング:左ジャブ、右ストレート、左右フック
(感想:バンフスがタイトル獲得。ハッチャーに敗れて初防衛に失敗したバンフス。その後、連勝し、この挑戦。スターリングは後に世界王座を獲得するが、ドナルド・カリーに出世を阻止されて不遇の状況。ロード・アイランド州プロビデンスでの一戦。。ガードを高く上げてブロックしながら強打を振るうスターリング。バンフスはジャブ・ストレート・ボディ打ちで応戦。互いにディフェンスするため、もみ合いが多い展開。4R終了後、エキサイトして打ち合う。バッティングにより6R終了で負傷判定。バンフス勝利(ダウンシーンは無し)。パワーとパンチのキレはスターリング。しかしバンフスの「見栄えのいい長いパンチ」と「打ち合いでちょこっと当てる小技」がポイントになったのだと思われる。難敵スターリングに勝ったバンフスの次の試合はロイド・ハニガンの持つWBC・IBF世界ウェルター級タイトルへの挑戦。王者の勢いに屈し、何と2RでKO負け。そのまま引退。プロ入りの際、大いに将来が期待されたが、あまり活躍できず。テクニックはあった。もう少しパワーがあれば、といったところ。)
①「Junior Welterweight
Johnny Bumphus vs. Jose Angel Medina」
②「Welterweight
Johnny Bumphus vs. Randy Shields」
③「WBA World Junior Welterweight Title
Johnny Bumphus vs. Lorenzo Garcia」
④「USBA Welterweight Title
Marlon Starling vs. Johnny Bumphus」
ジーン・ハッチャー(Gene Hatcher)のページ
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マーロン・スターリング("Magic Man" Marlon Starling)のページ
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ロイド・ハニガン(Lloyd Honeyghan)のページ
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