父親そっくりのファイトスタイル、カマチョJr。ハロルド・ウォーレン戦、ラリー・ラクールシエール戦、ジェシー・ジェームス・レイハ戦を紹介します。
ヘクター・カマチョJr(プエルトリコ)
身長173cm:サウスポー
①ヘクター・カマチョJr 1R KO ハロルド・ウォーレン
(NABA S・ライト級タイトル戦、2000年)
カマチョ:右ジャブ、左ストレート、左右フック
ウォーレン:右ジャブ、左ストレート、左右フック
(ダウンシーン)
1R:右フックでウォーレンがダウン
(感想:カマチョがタイトル防衛。ニューヨーク・スパニッシュハーレム出身のカマチョ。父ヘクターが16歳の時に産まれた子。幼い頃からボクシングに親しみ、アマチュアではライトウェルター級で全米王者に。18歳でプロ入り。デビュー以来、全勝でNABAスーパーライト級王座獲得。これまで26戦全勝(15KO)。世界挑戦の経験もあるベテランのウォーレン(テキサスの黒人)と防衛戦。イリノイ州エルジンでのサウスポー同士の一戦。。父親と同じように速いジャブ・ストレートを使うカマチョ。余裕があるような雰囲気で攻めるウォーレンだが、右フックでダウン。完全に足に来て、立てなかった。カマチョが快勝。KOパンチはなかなかタイミングの良い一撃だった。ウォーレンはピークを過ぎていたようだ。この後、三連敗して引退。)
②ヘクター・カマチョJr 1R KO ラリー・ラクールシエール
(S・ライト級戦、2001年)
カマチョ:右ジャブ、左ストレート、左右フック
ラクールシエール:左ジャブ、右ストレート、左右フック
(ダウンシーン)
2R:左フックでラクールシエールがダウン
(感想:WBAランク1位になったカマチョ。ラクールシエールはミネソタ州のS・ライト級王座を獲得したことがある選手だが、このところは勝ったり負けたりの中堅どころ。カリフォルニア州インディオでの一戦。1Rから相手を自在に打ちまくるカマチョ。最後は左フックでラクールシエールが前のめりにダウン、KO。結果は妥当なところだが、倒しっぷりが豪快だった。オヤジさんとは違ってポイント狙いではなく、倒しに行く姿勢がジュニアのいいところ。左で倒したが、右フックにもパワーがあった。)
③ヘクター・カマチョJr 5R 負傷判定 ジェシー・ジェームス・レイハ
(S・ライト級戦、2001年)
カマチョ:右ジャブ、左ストレート、左右フック
レイハ:左ジャブ、右ストレート、左右フック
(感想:勝ち続けるカマチョ。元WBC世界J・ライト級王者レイハと対戦。レイハは地味な印象のある選手だが、正確にパンチを当てていくタイプでアズマー・ネルソンに勝利したことがある。ニューヨーク・ブルックリンで行われた一戦。1R、カマチョが速いジャブからの左ストレート。レイハは右ストレートを狙い、左フックでカマチョがグラつく。その後は、スピードはカマチョ、パワーはややレイハ、といった展開。右目のまぶたをカットしたカマチョ。5R終了で負傷判定(ダウンシーンは無し)。連勝記録を伸ばしたカマチョ。しかし、この試合の記録を「BOXREC」で調べたら「NC」。ノーコンテスト? どっちが正しいのだろう? レイハはその後、二度の世界挑戦(コンスタンチン・チュー、アルツロ・ガッティ)。しかし、いずれも敗北。ガッティ戦が最後の試合となった。)
④ヘクター・カマチョJr 4R TKO エリック・ジャクボウスキー
(S・ウェルター級戦、2001年)
カマチョ:右ジャブ、左ストレート、左右フック
ジャクボウスキー:左ジャブ、右ストレート、左右フック
(ダウンシーン)
4R:連打でジャクボウスキーがダウン
(感想:レイハ戦の次の試合。今回は重めの体重でリング。ジャクボウスキーはインディアナ州出身の白人(兄弟のマーティもボクサー)。マーティとの兄弟対決でTKO負け。後の世界王者カリ・ライルーにパリで判定負け。ジェフ・メイウェザー(フロイド・メイウェザー・ジュニアの叔父)に判定負け。WBOインターコンティネンタル王座戦(ウェルター級)で判定負け。直前の試合はTKO負け。インディアナ州エリザベスでの一戦(会場で父シニアが観戦)。坊主頭のジャクボウスキー。足で距離を取ってジャブなどを出すが、パンチのキレとパワーに欠ける(残念)。カマチョは右ジャブを出すが、動きが重め。2R、ジャクボウスキーの左フックがヒット。3R、カマチョがロープ際で連打。4R、迫力の連打でジャクボウスキーがダウン。アゴの下をカットしたジャクボウスキー。左フックからの連打を浴びてレフェリーストップ。カマチョが快勝。動きは重かったが、連打にはなかなかの威力。ジャクボウスキーはスピードが無さすぎ。その後、一勝一敗で引退。これで34連勝(19KO)になったカマチョ。次の試合に判定負けで初黒星(僅差の3-0)。その後はマイナー王座を獲得したが、KO負けもいくつかあって世界タイトル戦は一度も無し。全盛を過ぎても多くの試合(こういう個性的な選手は勝っても負けてもリングに上がるだけでファンが喜んでくれるのだろう)。何かと父親と比較されてしまうが、もっと活躍できるだけの実力と人気は確かにあった。)
①「NABA Super Lightweight Title
Hector Camacho Jr vs. Harold Warren」
②「Super Lightweight
Hector Camacho Jr vs. Larry LaCoursiere」
③「Super Lightweight
Hector Camacho Jr vs. Jesse James Leija」
④「Super Welterweight
Hector Camacho Jr vs. Eric Jakubowski」
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