ムスタファ・ハムショ(シリア)
身長173cm:サウスポー
①ムスタファ・ハムショ 10R 反則 ウィルフォード・サイピオン
(ミドル級戦、1980年)
ハムショ:右ジャブと左右フック
サイピオン:左ジャブ、右ストレート、左右フック
(感想:後にハグラーに挑戦する者同士の対戦。ボクシング界では珍しい(?)シリアの選手、ハムショ。船員をしながらアマチュアのリングに上がり、その後アメリカに不法入国してプロの選手になったという。前に出る戦闘的なスタイルに変えて以来、KO勝ちが増えている。サイピオンはアマチュアで優秀だった黒人選手で、プロではこれまで16戦全勝(15 KO)。しかし、サイピオンはサウスポーが苦手なのか、もみ合い、クリンチが多い試合となった。6R、サイピオンが力強い連打。8R、ハムショが左ストレート。そして10R。サイピオンがクリンチに行ったが、ハムショがかわして、サイピオンがリング下に落ちる。そのまま反則負け。なんだかよくわからない負け方(プロレスの「リングアウト負け」みたいなの)。ダウンシーンは無し。期待外れな試合内容に加えて、この決着。クリンチが多く、レフェリーも疲れただろう。)
(世界ミドル級タイトル戦、1981年)
ハムショ:右ジャブと左右フック
ハグラー:右ジャブ、左ストレート、左右フック
(感想:ハグラーがタイトル防衛。「マーベラス(驚異的な)」ハグラーの三度目の防衛戦。ハムショは世界初挑戦。リングサイドにはモハメド・アリ、TV解説はシュガー・レイ・レナード。サウスポー同士の対戦。丁寧にジャブを使うハグラー。ハムショは体ごと押し込むように打って出る。パンチだけではなく、頭も(顔も?)ぶつけていくハムショ。おまけに舌を出してハグラーを挑発。ハムショは出血が激しくなり、11R、ついにハグラーの猛打が爆発してレフェリーストップ。ダウンシーンは無し。パンチの正確さでハグラーが上だった。ハムショはダウンしなかったのは凄かったが、試合運びが粗かった。)
(世界ミドル級タイトル戦、1984年)
ハムショ:右ジャブと左右フック
ハグラー:右ジャブ、左ストレート、左右フック
(ダウンシーン)
3R:右フック、右フックで2度、ハムショがダウン
(感想:ハグラーがタイトル防衛。ハグラーの10度目の防衛戦。ハムショはハグラーに敗れて以来、連勝(カーチス・パーカー、ボビー・チェズ、ウィルフレド・ベニテスらに勝利)。ニューヨーク「マジソン・スクエア・ガーデン」で行われた再戦。しかしながら、初戦に比べて動きが鈍いハムショ。ハグラーはスピードよりパワーを重視した打ち方。ハムショが頭突きでハグラーを怒らせる。ただでさえ強いハグラーが怒ったらもっと強くなる。「ドカンドカン」打たれるハムショ。最後はハグラーの飛び込むような右フックでKO。初戦より早く終わってしまった。ハムショは無器用なタイプ。スカッと勝った試合を観たことがない(ありますか?)。ハグラーはハーンズ戦まであまり対戦相手に恵まれてこなかったが、それを象徴するような試合だった。後、ハムショはL・ヘビーでも戦ったが、世界王座は獲得できず。サイピオン戦でのヘンな勝ち方とハグラーにぶっ飛ばされた再戦が印象に残る男である。)
Mustafa Hamsho vs. Wilford Scypion」
②「World Middleweight Title
Marvin Hagler vs. Mustafa Hamsho」
③「World Middleweight Title
Marvin Hagler vs. Mustafa Hamsho」
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