サーマート・パヤクァルン(タイ)
身長170cm:サウスポー
①サーマート・パヤクァルン 5R KO ルペ・ピントール
(WBC世界J・フェザー級タイトル戦、1986年)
サーマート:右ジャブと左ストレート
ピントール:左ジャブ、右ストレート、左フック
(ダウンシーン)
5R:左ストレートでピントールがダウン
(感想:サーマートがタイトル獲得。「タイの天才」サーマート。兄コントラニーに誘われてムエタイのトレーニングを始めたのが7歳の時。そしてムエタイのスーパースターに(ムエタイではモハメド・アリのような偉大な存在だったとか)。国際式(プロボクシング)に転向。全勝のまま、この世界初挑戦。ピントールは二階級制覇のハードパンチャー(防衛戦を行ったことで日本でも有名)。WBC世界バンタム級王者だったが、減量苦で王座返上。交通事故に遭う不運もあったが、再起してファン・キッド・メサからWBC世界J・フェザー級王座奪取。これが初防衛戦。ただ、直前に行ったノンタイトル戦でTKO負けを喫しており、コンディションが気になるところ。バンコクでの試合。フットワークとジャブを使うサーマート。ピントールは前に出るが、フットワークとディフェンスでかわされてしまう。力を込めたジャブを打ち続けたサーマートが5Rに左ストレート一撃でピントールをKO。記録上は「圧勝」という感じだが、サーマートはファイターというより、足を使って打ち合いを避けながらカウンターを狙うタイプ。しかし、あのタフなピントールが一発で倒されたのは衝撃的だった。)
(WBC世界J・フェザー級タイトル戦、1986年)
サーマート:右ジャブと左ストレート
メサ:左ジャブ、右ストレート、左右フック
(ダウンシーン)
11R:右フックでメサがダウン
12R:左ストレートでメサがダウン
(感想:サーマートがタイトル初防衛。挑戦者メサは元王者。ハイメ・ガルサとの強打者対決を1RでのKO勝ちで制した男。バンコクで行われた一戦。サーマートはいつものようにフットワークとジャブ。メサは強打で前に出る。映像ではメサが攻めているように見えるが、サーマートがジャブ・ストレートを時折ヒットさせて優勢に。11R、12Rのダウン。メサは立ったが、足がフラついておりレフェリーストップ。カウンターパンチャーのサーマートは前に出てくるファイタータイプの選手をさばくのが得意なようだ。次の防衛戦はシドニーで、相手はオーストラリアの剛腕、ジェフ・フェネック。)
(WBA世界フェザー級タイトル戦、1994年)
サーマート:右ジャブ、左ストレート、左右フック
ロハス:左ジャブ、右ストレート、左右フック
(ダウンシーン)
4R:左フックでサーマートがダウン
4R:連打で2度、サーマートがダウン
(感想:ロハスがタイトル防衛。フェネックにKOされて王座を失ったサーマート。再びムエタイへ。そして久しぶりに国際式に戻ってきた。王者ロハスは浅川誠二を豪快にKOしたこともあるハードパンチャー。タイで防衛戦。得意の左ストレートを狙うサーマート。ロハスはジャブで切り崩そうとする。接近戦ではロハスの左右フックが優勢。4Rのダウン。8R、左フックを食ってグラついたサーマートは連打でダウン。更にダウンでKO。サーマートはこれで引退。負けたがパンチ力は強かった印象。気になったのは両者が滑るシーンが見られたこと。屋外での試合でキャンバスが濡れていた。雨が降ったのだろうか? また、タイでは日本人選手がよく負けるが、ロハスやユーリ・アルバチャコフ、レオ・ガメスのようなハードパンチャーは勝っている。勝てないのは「パンチ力」が原因なのでは?(他にもありそうな気もする)。引退後、サーマートはタイでムエタイの指導をしているらしい。顔がいいためか、歌や役者の仕事をしたという情報も。)
Lupe Pintor vs. Samart Payakaroon」
②「WBC World Super Bantamweight Title
Samart Payakaroon vs. Juan Meza」
③「WBA World Featherweight Title
Eloy Rojas vs. Samart Payakaroon」
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