ポール・バンキ(アメリカ)
身長164cm:サウスポー
①ポール・バンキ 10R TKO カルロス・ロメロ
(J・フェザー級12回戦、1988年)
バンキ:右ジャブ、左ストレート、左右フック
ロメロ:左ジャブ、右ストレート、左右フック
(感想:カリフォルニア州出身のバンキ。「突貫小僧」と呼ばれるファイター。14歳の時にボクシングを始める。アマチュアでは好成績を残したが、大きなタイトルは獲っていないらしい。プロ入り後は二連敗を喫したり、KO負けしたりするなど、苦しい時期も。ロメロはベネズエラの選手。戦績はそれほどではないが、後にWBA世界J・フェザー級王者になるヘスス・サルードを破ったことがある。カリフォルニアのフォーラムで行われた試合(「フォーラム・チャンピオンシップ」と銘打たれていた。よくわからないタイトルだが、ローカルな興行だと思われる)。リングサイドではエディ・マーフィ『星の王子 ニューヨークへ行く』でおなじみのコメディアン、アーセニオ・ホールが観戦。1Rから左右フックでの打ち合い。接近戦を仕掛けるバンキ、距離を取りたいロメロ。10Rにバンキが左右フックをボディに打ち込んで、ロメロが棄権(打ち合いの途中で相手をハグする変わった棄権の仕方だった)。ダウンシーンは無し。バンキが接戦を制す。ロメロも長いリーチを生かして良いボクシングをしたが、バンキの回転の速い連打が上回った。ロメロは次の試合にも敗れ、それが最後の試合となった。)
(WBC世界J・フェザー級タイトル戦、1990年)
バンキ:右ジャブ、左ストレート、左右フック
サラゴサ:右ジャブ、左ストレート、左右フック
(ダウンシーン)
9R:左フックで2度、サラゴサがダウン
(感想:バンキがタイトル獲得。メキシカンのサラゴサ。短期間だったが、WBC世界バンタム級王者だったこともある二階級制覇王者。見た目が個性的で、実にタフな男。この試合は再戦。初戦は2-1の判定でサラゴサがタイトル防衛。サウスポー同士の試合。1Rから左右フックで打ち合う「我慢比べ」のような激戦。バンキが前進し、サラゴサが応戦。打たれても打たれても前に出るバンキに対し、サラゴサは「これでは体力がもたない」と考えたか、ジャブで距離を取ろうとする。サラゴサは強烈な右フックをヒットさせるシーンもあったが、両目を負傷。9R、二度のダウンでKO。共にボロボロになったJ・フェザー級史上に残る激しい試合。若いバンキがエネルギーで押し切った。J・フェザー級は「バンタム以上のパワー」と「フェザー級以上のスピード」を持つ好選手が多い階級であり、名勝負が多い。)
(WBC世界J・フェザー級タイトル戦、1990年)
バンキ:右ジャブ、左ストレート、左右フック
イー:右ジャブ、左ストレート、左右フック
(ダウンシーン)
11R:左フックでイーがダウン
12R:右フック、左フックで2度、イーがダウン
(感想:バンキがタイトル防衛。韓国で行われたバンキの初防衛戦。これまで無敗のイー。アサエル・モラン(日本で六車にKO負け)をKOしたことがある選手だが、王座を獲ったことはまだない。1Rから打撃戦。イーは頭から突っ込む荒っぽい戦い方で、バッティングで警告・減点される(反則負けにしてもよいほど荒い試合ぶりだった)。バンキは右目、イーは左目の腫れが目立つ。打撃戦が休むことなく続いたが、11R、左フックでイーがダウン。12Rには二度のダウンでKO。連打の速さと正確さでバンキが勝利。バンキは勝ったがダメージが心配されるほどの激戦となった。次の防衛戦でバンキはアルゼンチンのハードパンチャー、ペドロ・デシマに無惨なKO負け。ここで引退しておくべきだったと個人的には考えるが、その後もリングに上がり、サラゴサとの第三戦に敗れ、四連敗で引退。引退後は現役時代の後遺症、病気と戦いながらスポーツ系のラジオ番組やっているとのこと。)
Paul Banke vs. Carlos Romero」
②「WBC World Super Bantamweight Title
Daniel Zaragoza vs. Paul Banke」
③「WBC World Super Bantamweight Title
Paul Banke vs. Ki Hoon Lee」
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