2020年4月17日金曜日

リビングストン・ブランブル(Livingstone Bramble)「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

カリブ海出身の世界ライト級王者、ブランブル。レイ・マンシーニ戦(初戦、再戦)、タイロン・クローリー戦ほかを紹介します。「世界の強豪ボクサーボクシング・ブログ」

リビングストン・ブランブル(Livingstone Bramble)ボクシング・ブログ「世界の強豪ボクサー」[Google Blogger]

リビングストン・ブランブル(セントクリストファー・ネイビス連邦)
身長173cm:オーソドックス(右構え)

リビングストン・ブランブル 14R TKO レイ・マンシーニ
(WBA世界ライト級タイトル戦、1984年)
ブランブル:左ジャブ、右ストレート、左右フック
マンシーニ:左ジャブと左右フック
(感想:ブランブルがタイトル獲得。カリブ海出身の黒人ブランブル(『リング』誌での蛇を首に巻いた写真がインパクトだったが、なかなかの変わり者のようだ)。スラリとしたボクサータイプ。アマチュアからプロへ。これまで負けと引き分けが一つずつ。それ以外はキレイに白星を並べてきた。王者マンシーニは「親子ボクサー」。父親が獲れなかった世界王座を息子が獲得した、というサイドストーリーで人気がある白人ファイター。ニューヨーク州バッファローでの一戦(レフェリーはマーティン・デンキン)。マンシーニがいつものようにジャブとフックで前進。ブランブルはマンシーニのガードの隙を突く回転の速いフック、アッパー。そしてサウスポーにスイッチしたり、腕をぐるぐる回してマンシーニを挑発したり。次第に後退するシーンも見られるようになっていくマンシーニ。14Rの乱打でレフェリーストップ(ダウンシーンは無し)。ブランブルが快勝。相手をよく研究してリングに上がったのだと思われる。マンシーニの休むことなく前進してフックを叩きつける戦い方はとても疲れるやり方(勢いで押し切る戦法)。12R制だったら微妙な判定になっていたかもしれないが、この当時の世界戦は15ラウンド。14Rに捕まってしまった。)

リビングストン・ブランブル 15R 判定 レイ・マンシーニ
(WBA世界ライト級タイトル戦、1985年)
ブランブル:左ジャブ、右ストレート、左右フック
マンシーニ:左ジャブと左右フック
(感想:ブランブルがタイトル初防衛。立場を入れ替えて再戦。試合地はネバダ州リノ(レフェリーはミルズ・レーン。リングサイドでアレクシス・アルゲリョ(かつてマンシーニをKO)が観戦)。今回のマンシーニはジャブを多めに使ってフック攻撃。ブランブルはよく伸びるジャブ。どちらかが圧倒する、一方的になる、ということもなく15R終了。判定は3-0(ダウンシーンは無し)。ブランブルのジャブが評価されたようだ。マンシーニの連打も良かったが、王者をハッキリと上回ったとは言い難い攻めだった。意外にもマンシーニはこれで引退。1989年にカムバックしてかねてからのライバル、ヘクター・カマチョと初代WBO世界J・ウェルター級王座を争ったが、判定負け。1992年にはグレグ・ホーゲンと空位の北米J・ウェルター級王座を争ったが、TKO負け。ブランブルとの初戦から四連敗で完全引退。)

リビングストン・ブランブル 13R KO タイロン・クローリー
(WBA世界ライト級タイトル戦、1986年)
ブランブル:左ジャブ、右ストレート、左右フック
クローリー:左ジャブ、右ストレート、左右フック
(ダウンシーン)
2R:右ストレートでクローリーがダウン
13R:連打で2度、クローリーがダウン
(感想:ブランブルがタイトル防衛。二度目の防衛戦。挑戦者クローリー(ペンシルベニア州フィラデルフィア出身の黒人)は新鋭。後にWBA世界J・ウェルター級王者になるジーン・ハッチャー、白人ホープのロビン・ブレイクに判定勝ち、北米ライト級王座獲得といった実績。ネバダ州リノでの一戦。ガードを高く上げてシャープなパンチを打つクローリー。ブランブルはジャブとボディ攻撃。2Rにダウンを奪ったブランブル。クローリーはジャブは良いが、右の打ち方が甘い感じ。13R、右が効いたクローリーにブランブルがラッシュをかけて、二度のダウンを奪ってKO。安定したボクシングでブランブルが快勝。クローリーはデビー・ムーア(J・ミドル級)のようなスピードがあって勢いを感じる選手ではあったが、決め手となるパンチが軽かった。その後、三連勝したが、二度目の世界挑戦をすることなくリングを去った。)

リッキー・メイヤーズ 10R 判定 リビングストン・ブランブル
(ウェルター級戦、1992年)
ブランブル:ジャブ、ストレート、左右フック
メイヤーズ:左ジャブ、右ストレート、左右フック
(感想:クローリーに良い勝ち方をしたブランブルだが、その次の防衛戦の相手は強かった。プエルトリコのハードパンチャー、エドウィン・ロサリオ。何と2RでブランブルのKO負け、王座陥落。ここからブランブルは苦難のリング生活。フレディ・ペンドルトンに全米ライト級王座戦でTKO負け、ハロルド・ブレージャーから奪った北米J・ウェルター級王座から2-0で陥落。世界を目指すカール・グリフィス、オバ・カー、チャールズ・マレーに連敗。中堅相手に三連勝でメイヤーズ戦。これまで34勝(22KO)8敗2分。メイヤーズはニュージャージー州の白人で、18勝(11KO)2敗1分。実力者ミッキー・ウォード、レイ・オリベイラに勝利している。アトランチックシティ「Trump Taj Mahal」での一戦(リングアナはマイケル・バッファ、レフェリーはフランク・カプチーノ。メイヤーズのセコンドに元WBA世界ライトヘビー級王者エディ・ムスタファ・ムハマド)。ドレッドヘアーのブランブル(パイナップルのような頭)。ジャブ、左右フック、アッパー。相手の隙を突く攻撃で、特にジャブが正確。時折サウスポーにスイッチ(あまり良いとは思えない。スイッチする選手は攻撃が中途半端になりがち)。メイヤーズはジャブ、ワンツー、フックを基本とする標準的な選手であるが、ディフェンスしながら積極的に手数。接近戦が続く。共に手数を出し、互角の勝負。最終10R、激しい攻防。自身の優勢をアピールするメイヤーズだが、右アッパーを食う。10R終了。判定は3-0(ダウンシーンは無し)。映像ではブランブルの当てる巧さが目立ったように見えたが、メイヤーズ勝利。パワーが評価されたか。ブランブルは残念。世界王座陥落後はパワーが抜けてしまった印象。ロサリオのケタはずれの強打はブランブルからエネルギーを奪い取ってしまったようだ。その後の二人。メイヤーズは次の試合でザック・パディーリャ(後、WBO世界J・ウェルター級王座獲得)にTKO負け。ブランク後の再起戦に勝利して引退。ブランブルはロジャー・メイウェザー、コンスタンチン・チュー、ジェームス・マクガートらに敗北。「元世界王者に勝利」という実績を若手に与える存在と化してしまったが、2003年までリングへ。ロサリオ戦後は一度も世界挑戦無し。26敗を喫したが、KO負けは「5」で少な目だった。)

①「WBA World Lightweight Title
Ray Mancini vs. Livingstone Bramble」
②「WBA World Lightweight Title
Livingstone Bramble vs. Ray Mancini」
③「WBA World Lightweight Title
Livingstone Bramble vs. Tyrone Crawley」
④「Welterweight 
Livingstone Bramble vs. Ricky Meyers」

レイ・マンシーニ(Ray "Boom Boom" Mancini)のページ
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エドウィン・ロサリオ(Edwin Rosario)のページ

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