2020年1月14日火曜日

ジェームス・ダグラス(James "Buster" Douglas)「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

タイソンを粉砕した男、ダグラス。マイク・ウィリアムス戦、トレバー・バービック戦、マイク・タイソン戦を紹介します。

ジェームス・ダグラス(James "Buster" Douglas)ボクシング・ブログ「世界の強豪ボクサー」[Google Blogger]

ジェームス・ダグラス(アメリカ)
身長192cm:オーソドックス(右構え)

ジェームス・ダグラス 7R KO マイク・ウィリアムス
(ヘビー級10回戦、1988年)
ダグラス:左ジャブと右ストレート
ウィリアムス:左ジャブと右ストレート
(ダウンシーン)
3R:左ジャブで2度、ウィリアムスがダウン
7R:左ジャブ、右ストレートで2度、ウィリアムスがダウン
(感想:オハイオ州コロンバス出身のダグラス。「親子ボクサー」で、父ビル・ダグラスは「ダイナマイト」と呼ばれたミドル級の世界ランカー。バスケットボール選手だったが、その合間にアマチュアのリングにも上がる。プロ入りしたが、大柄なため油断すると体重が増えがち。デビッド・ベイ(ラリー・ホームズのIBF王座に挑戦して敗北)にTKO負け、ランドール・コッブ、グレグ・ペイジに勝利。トニー・タッカーと空位のIBF王座を争ったがTKO負け。再び世界に挑戦できるポジションに戻れるかどうか、といった状況。ウィリアムスは新鋭。長身選手で、これまでジェームス・ティリスに勝利、ティム・ウィザスプーンに2-1で敗北。負けはウィザスプーン戦のみ。どちらも良いジャブを打つが、ストレートの伸びとパワーが違う印象。3Rと7Rにダウンを奪ったダグラスが快勝。ジャブだけでダウンさせるパワーは「さすがヘビー級」という感じだった。また、最後の右ストレートにはかなり迫力があり、後のタイソン戦での勝利がまぐれではなかったと思わせるようなパワーを感じた。残念だったウィリアムス。後、王座を獲得することもなく引退。)

ジェームス・ダグラス 10R 判定 トレバー・バービック
(ヘビー級10回戦、1989年)
ダグラス:左ジャブと右ストレート
バービック:左ジャブと左フック
(感想:元WBC王者のバービック。あのモハメド・アリの最後の試合の対戦相手。数々の名のある相手と試合をし、「80年代ヘビー級」をよく知る男。しかしながら、あまり上手な選手ではない。バランスが悪く、打ち方もよくない。選手のことを悪く言いたくはないが、バービックは世界タイトルを獲れたのが不思議なくらいパワーも無い。そんなバービックにダグラスが速いジャブ、ストレートを打ち込む。ただ打たれるばかりのバービック。最終ラウンド終了時、ダグラスは疲れた様子だったが、バービックは両手を上げてアピール(何のアピール?)。判定は大差の3-0(ダウンシーンは無し)。ダグラスがジャブ、ストレートで勝利。できればKOで勝ってほしかったところ。この試合はラスベガス・ヒルトンで行われ、メインイベントは「タイソン vs. ブルーノ」(初戦)の世界戦。しかし、「ダグラス vs. バービック」戦の時点ではリングサイド席はガラガラ。二人に期待するファンがいかに少ないか、を物語っていた。) 

ジェームス・ダグラス 10R KO マイク・タイソン
(WBA・WBC・IBF世界ヘビー級タイトル戦、1990年)
ダグラス:左ジャブと右ストレート
タイソン:左ジャブと左フック
(ダウンシーン)
8R:右アッパーでダグラスがダウン
10R:左ストレートでタイソンがダウン
(感想:ダグラスが世界タイトル獲得。当時、無敵で全勝だったタイソン。誰と戦ってもミスマッチ。最早、タイソンとマトモに戦えるかもしれないのはイベンダー・ホリフィールドしかいない、といった状況。ダグラスはトニー・タッカーにIBF戦で負けた印象がボクシング関係者、ファンの中にあり、「タイソン相手に良い試合ができるワケがない」といった意見が支配的。東京ドームで行われた一戦。ジャブで距離をとろうとするダグラス。強引に接近戦を仕掛けるタイソン。ダグラスが速いジャブ、ストレートと身のこなしを見せ、タイソンは巧く攻められない。リングサイドのイベンダー・ホリフィールドが曇った表情(当時、タイソンとの大一番が予定されていた)。8R、右アッパーでダグラスがダウン。しかし、ダグラスはダウンにも負けず、むしろ9Rにはタイソンを滅多打ち。10R、右アッパーが効いたタイソン。左ストレートでダウン、KO。衝撃的な番狂わせ。しかし、「番狂わせ」ではあるが、ダグラスの速いジャブ、ストレートは「世界を獲れるパンチ」であり、改めて見てみると、タイソンは「強引に前に出ては打たれる」というパターンを繰り返していたことがわかる。大きな結果を出したダグラス。日本で行われた試合ということもあって、「ジェームス・ダグラス」は日本のファンにとって忘れられない人物となった。そんなダグラス。初防衛戦でアッサリ、ホリフィールドにKO負け。普段より重い体重でリングに上がったのが負けた原因と言われている。モハメド・アリに勝ったレオン・スピンクスがそれでスッカリ満足して、アリとの再戦及びそれ以降はサッパリになってしまったように、ダグラスもタイソンに勝ったことで燃え尽きてしまったようだ。)

①「Heavyweight 
Buster Douglas vs. Mike Williams」
②「Heavyweight 
Buster Douglas vs. Trevor Berbick」
③「WBA・WBC・IBF World Heavyweight Title
Mike Tyson vs. Buster Douglas」

トレバー・バービック(Trevor Berbick)のページ
--------------
マイク・タイソン("Iron" Mike Tyson)のページ
--------------
イベンダー・ホリフィールド②(Evander Holyfield)のページ

0 件のコメント:

コメントを投稿