ヒルベルト・ローマン(メキシコ)
身長159cm:オーソドックス(右構え)
①ヒルベルト・ローマン 12R 判定 渡辺二郎
(WBC世界J・バンタム級タイトル戦、1986年)
ローマン:左ジャブと右ストレート
渡辺:右ジャブ、カウンターの左ストレート
(感想:ローマンがタイトル獲得。テクニシャンのローマン。1980年のモスクワオリンピックではフライ級で出場(メダルは獲得ならず)。プロ転向。メキシコを中心にアントニオ・アベラル(元WBC世界フライ級王者。日本で王座獲得)らと戦ってきた。そして、世界初挑戦。渡辺はWBA王者だった時にWBC王者パヤオと統一戦を行い勝利したが、統一戦を認めないWBAは王座を剥奪(新WBA王者になったのはカオサイ・ギャラクシー)。WBC王者として連続防衛中。兵庫県伊丹市で行われた試合。ローマンがよく伸びるジャブ、ストレートでポイントを取り、渡辺のカウンター攻撃をディフェンス。どちらかが一方的に打たれるシーンもなく、大きな力の差も感じられないまま12R終了。判定は3-0。ダウンシーンは無し。ローマンが左のテクニックでコッソリ王座を奪った印象。後にローマンはナナ・コナドゥや文成吉といった規格外のハードパンチャーに屈するが、ローマンは「テクニックでコントロールできる範囲内の相手」には強い。渡辺はこれがラストファイト。再戦が無かったのが残念。)
②ヒルベルト・ローマン 12R 引分 サントス・ラシアル
(WBC世界J・バンタム級タイトル戦、1986年)ローマン:左ジャブ、右ストレート、左フック
ラシアル:左ジャブ、右ストレート、左フック
(感想:ローマンがタイトル防衛。精力的に防衛戦を行うローマン(軽量級はファイトマネーが安いため、できるだけ多く稼ぎたかったのだと思われる)。挑戦者ラシアルは元WBA世界フライ級王者。背は低いが、パワーのある連打で日本で防衛に成功したことがある。フットワークと左ジャブを使うローマン。パワーで攻めるラシアル。どちらもスピードがあり、ディフェンスもできるため大きな波瀾が無いまま12R終了。判定はドロー、ダウンシーンは無し。プロボクシングはやっぱりリングサイドで観るもの。TV映像ではエキサイティングには見えなかった試合。ローマンとラシアルの三番勝負の第一戦は引き分け。再戦はラシアルが王座を奪って二階級制覇達成。ラバーマッチ(三戦目)は王座を取り戻したローマンにラシアルが挑戦する形で行われ、ローマンの判定勝ち。ラシアルはフライ級では強さを見せたが、J・バンタム級ではそれほど活躍できなかった。)
(WBC世界J・バンタム級タイトル戦、1988年)
ローマン:左ジャブ、右ストレート、左フック
ロハス:左ジャブ、右ストレート
(感想:ローマンがタイトル防衛。挑戦者ロハスはコロンビア人。ラシアルはローマンとの再戦でWBC世界J・バンタム級タイトルを獲得したが、ロハスに敗れ、初防衛ならず。ロハスは懐かしの選手グスタボ・バリャス(初代WBA世界J・バンタム級王者)に勝って初防衛に成功したが、二度目の防衛戦でローマンに敗北。再戦で王座奪回を目指す状況。王者ローマンは直前の試合で畑中清詞を相手に防衛に成功している。ラスベガスで行われた一戦(「レナード vs. ラロンデ」の前座カード)。フットワークを使い、手数が多いローマン。ロハスはパンチはあるが狙いすぎで手数が少ない。4R、ローマンがコンビネーション攻撃(このシーンは少し見応えがあった)。判定は3-0。パンチを当てさせないローマンが先手を取り、勝利。手数が少なかったロハス。自分から負けたような試合ぶりだった。その後もローマンは防衛を続けたが、ついに規格外の選手が登場。ガーナのナナ・コナドゥ。何度もダウンを喫し、ローマンは王座を失う。意外に打たれ弱かったコナドゥ。韓国の文成吉に敗れる。文に挑戦したローマンだが、敗北。その後、自動車事故により死去。その事故が試合のダメージと関係があるのかどうかは不明。)
Watanabe Jiro vs. Gilberto Roman」
②「WBC World Super Flyweight Title
Gilberto Roman vs. Santos Laciar」
③「WBC World Super Flyweight Title
Gilberto Roman vs. Sugar Baby Rojas」
渡辺二郎(Watanabe Jiro)のページ
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サントス・ラシアル(Santos Laciar)のページ
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シュガー・ベビー・ロハス(Sugar Baby Rojas)のページ
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