フィリピン・ミニマム級。「コンデス vs. ダギャング、ソロラ」「サビーリョ vs. プリシマ」を紹介します。
フロランテ・コンデス(フィリピン)
身長157cm:サウスポー
メルリト・サビーリョ(フィリピン)
身長160cm:サウスポー
①フロランテ・コンデス 4R KO アラン・ダギャング
(ミニマム級戦、2005年1月)
コンデス:右ジャブ、左ストレート、フック
ダギャング:左ジャブ、右ストレート、フック
(ダウンシーン)
4R:左フックでダギャングがダウン
(感想:フィリピン同士の対戦。コンデス(24歳)はロオク出身のサウスポーで、これまで4勝(4KO)3敗1分。ニックネームの「The Little Pacquiao」が示す通り、パワーが売り物。デビュー二戦目でソニー・ボーイ・ハロに2-1の判定負け。このところ連勝中。ダギャング(26歳)は6勝8敗(TVテロップより。実際はもっと負けているようだ)の中堅どころ。フィリピン・ミンダナオ島のカガヤン・デ・オロでの一戦。サウスポーのコンデス。パワーを込めて攻めるタイプ。ただ、力んだ感じで連打のスムーズさに欠ける。ダギャングは相手を警戒して距離を取る。そのため両者ともレフェリーから「もっと手数を」と促されてしまう。2R、バッティングでダギャングが負傷。これで火が着いたか、ダギャングが左右フックで積極的に連打攻撃。コンデスもフックで応戦。3Rも攻めるダギャング。しかし4R、右フックが効いた。左フックからの左フック(斜め下からのアッパー気味)追撃でダギャングがダウン。立ったが完全に足に来ており、カウントアウト。コンデスがミニマム級を超えたパワーで快勝。左パンチに強さと個性。左ボディアッパーも強かった。ダギャングはよく頑張ったが、ガムシャラなボクシングは上の選手には通用しない。その後もダギャングは多くの敗北。ただ、強打者ドニー・ニエテスに判定負け。タフネスはあった。)
②ベンジー・ソロラ10R 判定 フロランテ・コンデス
(ミニマム級10回戦、2005年5月)
ソロラ:左ジャブ、右ストレート、フック
コンデス:右ジャブ、左ストレート、フック
(感想:フィリピン同士の対戦。ダギャング戦後、連勝のコンデス。これまで11勝(11KO)3敗1分。ソロラはネグロス島のエンリク B. マガロナ出身で、19勝(5KO)10敗3分。ムハマド・ラクマンに2-0で敗れるなど敗北は多いが、判定まで粘るタイプ。WBFインター王座(ミニマム級)を獲得した実績。直前の試合は2-1の判定負け。フィリピン・ケソンシティでの一戦。コンデスがサウスポースタイルからの右ジャブで先手を取る。そして、接近して左右フック。斜め下からの左フックに迫力。ソロラはやや受け身。しかしながら、ストレート、フックにはパワーがある。1Rからバッティングでコンデスがダメージ。さらに3Rにはソロラのローブロー&右ストレート。4Rにもローブロー。接近戦では互いに良いパンチ。映像ではジャブでコンデスが主導権を取っている印象。10R終了。判定は2-1。どうやらソロラのパワーが評価されたらしい。共に力強いフック。リングサイドのジャッジにはソロラのインパクトが強かったように見えたのだろう。その後の二人。コンデスはフィリピン王座(ミニマム級)を獲得。防衛後、ムハマド・ラクマンを破ってIBF世界ミニマム級王者に。しかし、初防衛に失敗。その後はタイトル戦での敗北もあって世界戦は無し。来日し、田口良一に判定負け。その次の試合にも敗れて引退。ソロラはWBOアジア王座、インターコンティネンタル王座(いずれもミニマム級)獲得。しかし、ムハマド・ラクマンに敗れ、IBF王座奪取ならず。その後は全敗だった。)
③メルリト・サビーリョ 12R 判定 ジェトリー・プリシマ
(フィリピン・ミニマム級王座決定戦、2010年8月)
サビーリョ:右ジャブ、左ストレート、フック
プリシマ:右ジャブ、左ストレート、フック
(感想:サビーリョがタイトル獲得。ランク1位のサビーリョはフィリピン・トボソ出身で、これまで全勝。2位のプリシマはスララ出身。サビーリョに判定で二連敗、WBOオリエンタル王座戦(ミニマム級)で判定負けの過去。このところ二連勝中。フィリピン・バコロドでの一戦(10Rからの映像で観戦)。共にサウスポー。ワンツー、パワフルな接近戦。11R、サビーリョが右フックで執拗にボディ連打。プリシマはしぶとく反撃。12R終了。判定は3-0。サビーリョの11Rのボディ連打がなかなかの迫力だった試合。見ていないラウンドがあるため何とも言えないが、ディフェンスで勝負がついた印象。その後の二人。プリシマは連敗。フィリピン王座(ライトフライ級)獲得。しかし、地域王座戦で負けたり引き分けたり。最後は連敗続きで引退。サビーリョはその後も連勝でWBO世界ミニマム級王者に。ホルレ・エストラーダを力強い左ボディ打ちでKO防衛するなど強さを見せた。)
①「Minimumweight
Florante Condes vs. Allan Dugang」
②「Minimumweight
Benjie Sorolla vs. Florante Condes」
③「vacant Philippine Minimumweight Title
Merlito Sabillo vs. Jetly Purisima」
ムハマド・ラクマン(Muhammad Rachman)のページ



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