IBF・WBA世界ミニマム級王者。正統派タイプ。ベンジー・ソロラ戦、フローレンテ・コンデス戦、オーレイドン・シスサマーチャイ戦を紹介します。
ムハンマド・ラクマン(インドネシア)
身長160cm:オースドックス(右構え)
①ムハンマド・ラクマン 7R TKO ベンジー・ソロラ
(IBF世界ミニマム級タイトル戦、2006年)
ラクマン:左ジャブ、右ストレート、左右フック
ソロラ:左ジャブ、右ストレート、左右フック
(感想:ラクマンがタイトル防衛。ボクシングのプロモーターとしても活躍するラクマン。現役時代に「Predator (捕食者)」と呼ばれた男(ニックネームの由来は不明)。デビュー以来、連勝だったが、インドネシア王座の獲得に失敗。しかし、勝つコツをつかんだか、連勝し、王座獲得、防衛。IBFの地域王座も獲得。ようやく世界戦のチャンス。ダニエル・レイジェス(コロンビア)を2-1で下し、王座へ。ソロラ戦は三度目の防衛戦となる。フィリピンの挑戦者ソロラは勝ったり負けたりの選手。しかし、WBOのインター王座(ミニマム級)を獲得するなど底力がありそうなキャリア。インドネシアで行われた試合。ラクマンが左のガードをやや下げた状態からジャブを打ち、伸びる右ストレート。ソロラはブロックしながらコンビネーション。左フックが強そうな印象。接近戦では互いにフック連打。7R、ラッシュするラクマン。右アッパーが入ったところでレフェリーストップ。ダウンシーンは無し。共によくディフェンスしていたが、攻める姿勢でラクマンが一気に勝利。チャンスを作って一気に自分の流れにもっていった。ソロラはその後、全敗でキャリアを終えた。)
②フローレンテ・コンデス 12R 判定 ムハンマド・ラクマン
(IBF世界ミニマム級タイトル戦、2007年)
ラクマン:左ジャブ、右ストレート、左右フック
コンデス:右ジャブ、左ストレート、右フック
(ダウンシーン)
10R:右フックでラクマンがダウン
(感想:コンデスがタイトル獲得。ラクマンの四度目の防衛戦。挑戦者コンデスはフィリピン人。フィリピン王座(ミニマム級)を獲得するなどこのところ連勝中。ジャカルタでの一戦(10、11、12Rのみのハイライト映像で観戦)。サウスポーの挑戦者コンデスは下がりながらジャブ、ストレートでカウンターを取るタイプ。10R、攻めるラクマンだが、右フックが頭に当たってダウン。その後も攻めるラクマン、応戦するコンデス、という展開。判定は僅差の2-1。見ていないラウンドもあるため何とも言えないが、コンデスが巧くタイトルをかすめ取ったという感じ(資料によると3Rにもダウンがあったらしい)。ボクシングは「パンチを当てた方が勝ち」というスポーツ。自分のパンチが軽かったとしても相手のパンチを食わなければ勝つことができる。場合によっては共にカウンター狙いで極端に手数が少なくなってしまう試合もある。それも勝つための作戦の一つではあるが、そんな選手ばかりになってしまったらプロボクシングの人気が落ちていくだけのような気がする。コンデスは次の試合(初防衛戦)に敗北。IBFの地域王座(ミニマム級)を獲得したが敗北もあり、世界王座戦は無かった。)
③オーレイドン・シスサマーチャイ 11R 負傷判定 ムハンマド・ラクマン
(WBC世界ミニマム級タイトル戦、2009年)
ラクマン:左ジャブ、右ストレート、左右フック
オーレイドン:右ジャブ、左ストレート、右フック
(感想:オーレイドンがタイトル防衛。ラクマンが敵地タイに乗り込んでWBC王座を狙う。王者オーレイドン(タイ)はサウスポー。慎重に距離を取ってジャブ、ストレート。ラクマンもジャブを出すが、しっかりと当てるジャブではなく、その後の右ストレートにつなげるためのもの。オーレイドンがジャブで先手を取り、左ストレートでカウンター。ラクマンは攻めるが、攻撃が雑な印象。7R、11Rにバッティングでラクマンが負傷。11Rまでの採点でオーレイドンが防衛(3-0)。ダウンシーンは無し。ジャブの差が出たような気がする。ラクマンはサウスポーが苦手だったのかもしれないが、ジャブはしっかりと当てるように打たないと意味がない。オーレイドンもそれほど強かったわけではなかったが、フローレンテ・コンデスと同じような手口で勝利を得た(後、オーレイドンは日本で井岡一翔に初黒星となるKO負けを喫して王座を失った)。後、ラクマンはWBA王座をKOで獲得。しかし、初防衛戦で敗れるなど勝ったり負けたりでキャリアを終えた。)
①「IBF World Minimumweight Title
Muhammad Rachman vs. Benjie Sorolla」
②「IBF World Minimumweight Title
Muhammad Rachman vs. Florante Condes」
③「WBC World Minimumweight Title
Oleydong Sithsamerchai vs. Muhammad Rachman」
オーレイドン・シスサマーチャイ(Oleydong Sithsamerchai)のページ
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