WBCインター王者(スーパーライト級)。正統派。ファン・カルロス・アルデレーテ戦、ジョン・ブラウン戦、ポール・マリナッジ戦を紹介します。
ハーマン・ヌゴージョ(カナダ)
身長175cm:オースドックス(右構え)
①ハーマン・ヌゴージョ 12R KO ファン・カルロス・アルデレーテ
(WBCインター・スーパーライト級、北米スーパーライト級タイトル戦、2006年)
ヌゴージョ:左ジャブ、右ストレート、左右フック
アルデレーテ:右ジャブ、左ストレート、左右フック
(ダウンシーン)
12R:右フック、右ストレートで2度、アルデレーテがダウン
(感想:ヌゴージョがタイトル防衛。カメルーン出身のヌゴージョ。ニックネームは「ブラックパンサー」。アマチュアでキャリア。シドニーオリンピックにバンタム級で出場したが、一回戦負け。カナダ国籍でプロのリングに上がり、連戦連勝。元世界王者エロイ・ロハスを下して北米スーパーライト級王座獲得。その後、WBCインター王座(スーパーライト級)も獲得。アルデレーテはチリの選手。チリ王座(ライト、ウェルター級)などを獲得し、このところ連勝中。カナダでの一戦。ガードを固め、慎重姿勢のヌゴージョ。ジャブ、ストレート、左フック。サウスポーのアルデレーテもガードを固め、ウィービングしながらジャブ、左右フック。共に慎重でディフェンスができるため、大きなパンチはなかなかヒットしない。試合自体はヌゴージョがジャブ、ストレートでややポイントでリードか。12R、右フックでアルデレーテがダウン。フラつくアルデレーテ。さらに右ストレートで二度目のダウン。立ったがストップ。突然のKO劇。共にパンチは力強かったがKOで決まるとは。ヌゴージョがパワーとテクニックを証明。アルデレーテは後、チリのミドル級王座を獲得し、三階級制覇。)
②ハーマン・ヌゴージョ 12R 判定 ジョン・ブラウン
(WBCインター・スーパーライト級、北米スーパーライト級タイトル戦、2006年)
ヌゴージョ:左ジャブ、右ストレート、左右フック
ブラウン:右ジャブ、左ストレート、左右フック
(感想:ヌゴージョがタイトル防衛。ブラウン(アメリカ)はスキンヘッドの黒人選手。後ろ姿がマービン・ハグラーで、やや小柄な男。世界戦の経験もあるベテランだが、このところ負けが込んでいる。モントリオールでの一戦。ジャブで接近して左右フックでボディ打ちのブラウン。ヌゴージョは距離を取ってジャブ、ストレート。連打で攻めるブラウン、応戦するヌゴージョ。序盤は手数が多かったブラウンだが、次第にパンチが減り、接近してはクリンチを繰り返す。ヌゴージョは良いコンビネーションを使うが、相手を倒すまでには至らず。判定は3-0。ダウンシーンは無し。ハグラーっぽかったブラウン。ディフェンスはそれなりにできていたが、パワーやパンチを当てるテクニックはそれほどでもなかった。見た目が強そうでも実際に強いとは限らない。全盛を過ぎていたのだろう。)
③ポール・マリナッジ 12R 判定 ハーマン・ヌゴージョ
(IBF世界スーパーライト級タイトル戦、2008年)
ヌゴージョ:左ジャブ、右ストレート、左右フック
マリナッジ:左ジャブ、右ストレート、左フック
(感想:マリナッジがタイトル防衛。北米王座を失ったヌゴージョ。その次の試合でランドール・ベイリーを下して浮上。アトランチックシティで世界初挑戦。これまで16勝(9KO)1敗でIBF1位。王者マリナッジは23勝(5KO)1敗。ラブモア・ヌドゥに判定勝ちで王座獲得。これが初防衛戦。左のガードを下げてジャブを打つマリナッジ。ヌゴージョはいつものようにガードを上げてジャブ、ストレート。共にディフェンス。マリナッジがジャブで先手を取る。7R、ヌゴージョが右ストレートをヒットさせる。終盤は攻めの姿勢のヌゴージョ。判定は3-0。ダウンシーンは無し。ヌゴージョはもったいない負け方をした。ジャブをもっと多く出せば勝てたと思う。慎重な試合運びが裏目に出た形。その後、再び同じ王座に挑んだが判定負け。結局、世界王者にはなれなかった。世界を獲れるだけの体とパワーを持っていたが。)
①「WBC International Super Light and NABF Super Light Title
Herman Ngoudjo vs. Juan Carlos Alderete」
②「WBC International Super Light and NABF Super Light Title
Herman Ngoudjo vs. John Brown」
③「IBF World Super Lightweight Title
Paul Malignaggi vs. Herman Ngoudjo」
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