2025年5月12日月曜日

白仁鉄①(In Chul Baek)「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

WBA世界S・ミドル級王者。世界王者になる前の試合。堀畑道弘戦、黄俊錫戦を紹介します。

白仁鉄①(In Chul Baek)「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

白仁鉄(韓国)

身長178cm:オーソドックス(右構え)


白仁鉄 2R KO 堀畑道弘

(東洋J・ミドル級タイトル戦、1982年)

白:左ジャブ、右ストレート、フック

堀畑:右ジャブ、左ストレート、右フック

(ダウンシーン)

2R:右フックで堀畑がダウン

(感想:白がタイトル防衛。韓国のKOマシーン、白。デビュー以来、18連続KO勝ち(ただし、これまでの試合は全て地元)。決定戦で獲得した東洋王座の二度目の防衛戦。堀畑は経験のあるベテラン。1971年度全日本ミドル級新人王獲得。その後は日本王座(J・ミドル級、ミドル級)に挑戦して敗れたり、あの柳済斗(後、輪島功一と世界王座争奪戦)、朴鐘八(後のWBA世界S・ミドル級王者で、白のライバル)にKO負けしたり。日本J・ミドル級王座獲得、防衛。三原正の東洋J・ミドル級王座に挑戦して判定負け。日本王座から陥落した再起戦で再び東洋王座に挑戦。韓国・釜山での一戦。この頃は比較的スリムな白。ジリジリ相手との距離を詰めてジャブ、右ショート、斜め下からのフック。しかしながら、「18連続KO勝ち」というのが信じられないほどパンチと動きにスピードが無い。サウスポーの堀畑は上体でリズムを取りながらジャブ。ワンツーをヒットさせたが、タフな白は構わず前進。互いにストレートを狙う展開で、2R。白の右フックが額のあたりに「ちょこん」と当たって堀畑がダウン。頭を押さえたまま立てず、KO。白がKO記録を更新。動きのスピードは鈍いが、KO勝ち。コブシが異常に頑丈なのだろう。堀畑はパワー不足。その後、日本王座の奪回を目指したが、負傷判定負け。それが最後の王座戦となり、再起戦に勝利して引退。)


白仁鉄 12R 判定 黄俊錫

(東洋太平洋J・ミドル級タイトル戦、1986年)

白:左ジャブ、右ストレート、フック

黄:左ジャブ、右ストレート、フック

(ダウンシーン)

5R:右アッパーで黄がダウン

(感想:白がタイトル防衛。堀畑戦後も地元で勝ち続けた白だが、初のアメリカでの試合でショーン・マニオンに判定負け(マニオンは後、マイク・マッカラムとWBA世界J・ミドル級王座を争って判定負け。上には上がある)。しかし、アジアでは無敵で東洋王座、改め東洋太平洋王座を獲得、防衛。釜山でフレッド・ハッチングス(トーマス・ハーンズのWBC世界J・ミドル級王座に挑戦して惨敗)にKO勝ち。黄と六度目の防衛戦。挑戦者の黄(韓国)もまたガッチリした身体のタフ男。東洋太平洋ウェルター級王座を獲得、連続防衛。あのドナルド・カリーとWBA世界ウェルター級王座決定戦を行ってダウンを奪ったが、判定負け。その後はカルロス・トルヒーヨに判定負けしたが、東洋太平洋王座を防衛したり、ピピノ・クエバスに判定勝ちしたりといった活躍。J・ミドル級とウェルター級のアジア・ナンバーワン同士の対戦が実現。韓国・仁川での一戦。ジャブを出す白。パンチのスピード・キレは相変わらずだが、重さと正確さ。黄はストレート、フックで応戦するが、コチラも動きのスピード感に欠ける。ジャブを中心に試合を進める白。左フックをボディからアゴへ打ち込む器用さも披露。黄は一発ずつパワーを込めてパンチを振るうが、かわされて単発に終わる(疲れる戦い方。あまりにも豊富なスタミナがそのスタイルを可能にしてきた)。5R、攻める黄。ディフェンスされて、右アッパーでダウン。その後、手数で挽回しようとする黄だが、ディフェンスされてジャブ、左ボディ打ちを食う。さらに右目の腫れ。12R、最後の攻撃を試みる黄だが、逆転ならず。判定は3-0。白はジャブが命。正確なジャブで試合を進め、安定感があった。黄はパワーはあったが、雑なボクシング。大振りのパンチを空振りする様は「観ている方が疲れる」といった感じだった。その後の黄。再起戦で李承純にKO負けで東洋太平洋ウェルター級王座陥落。李に判定で雪辱するなど連勝でジルベール・デレのWBA世界J・ミドル級王座に挑戦したが、判定負け。それがラストファイトとなった。)


①「OBF Super Welterweight Title        

In Chul Baek vs. Michihiro Horihata」

②「OPBF Super Welterweight Title        

In Chul Baek vs. Jun Suk Hwang」

 

白仁鉄②(In Chul Baek)のページ

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