世界スーパーミドル級王者。テリー・クラーク戦、ジャン・ポール・ダレサンドロ戦、ディミトリ・サーティソン戦ほかを紹介します。
ミッケル・ケスラー(デンマーク)
身長185cm:オーソドックス(右構え)
①ミッケル・ケスラー 1R TKO テリー・クラーク
(ミドル級戦、1998年)
ケスラー:左ジャブ、右ストレート、フック
クラーク:左ジャブ、右ストレート、左フック
(ダウンシーン)
1R:右ストレートでクラークがダウン、連打でロープダウン
(感想:ケスラーはデンマーク・コペンハーゲン出身の白人。ニックネームは「Viking Warrior(バイキングの戦士)」。アマチュアで43勝3敗。ヨーロッパの大会で優勝経験。プロ入り後、これまで4連勝(2KO)。アメリカ・アーカンソー州の黒人クラークは3連勝(2KO)。デンマーク・コリングで行われた若手対決。共にジャブ。ワンツーなどで積極的に手数を出すクラークだが、気合いが入りすぎてスリップダウン。ケスラーは左フックにパワーを込めるなど一発一発を強く打とうとする。右ストレートでクラークがダウン。立ったが、さらに連打でロープダウン。ダメージ深いと見て、レフェリーは試合を止めた。あっけなく終わった試合。1Rで終わるような雰囲気はなかったが、動きが大きいクラークにはディフェンスの隙があった。ケスラーはしっかりしたパンチを打っていた。クラークは次の試合にも敗北。以降の記録は無し。おそらく引退したのだろう。)
②ミッケル・ケスラー 6R 判定 ジャン・ポール・ダレサンドロ
(ミドル級戦、1999年)
ケスラー:左ジャブ、右ストレート、フック
ダレサンドロ:左ジャブ、右ストレート、フック
(ダウンシーン)
(感想:12連勝(8KO)のケスラー(20歳)。ダレサンドロは37歳のフランス人で、19勝(9KO)16敗1分。勝ったり負けたりで安定しないキャリア。フランス王座(ウェルター級)獲得。ママドゥ・チャムらにTKO負けでJ・ミドル級王座は獲得ならず。直前の試合はオランダ・ロッテルダムで判定負け。コペンハーゲンでの一戦。前髪だけを残した妙な坊主頭のダレサンドロ。攻めの姿勢で右パンチ、左ボディ打ち。ただ、腰が入った打ち方ではない。ケスラーはブロックを固めワンツー、左ボディ打ち。互いにディフェンス。ジャブが多いケスラー。ワンツーを連続で出したり、右アッパーなどを入れたりするが、相手の前進に受け身に。そのため手数は多いが、パンチがやや軽め。最後まで前進のダレサンドロはディフェンスされがち。6R終了。判定は3-0。シャープなパンチで手数を出してケスラー勝利。上に行くにはもう少しパワーが欲しいところ。ダレサンドロは右パンチに強さがあったが、相手のディフェンスと手数に屈した。その後、ダレサンドロは全敗でキャリアを終えた。)
③ミッケル・ケスラー 3R TKO チャールズ・ウィテカー
(ミドル級戦、2000年)
ケスラー:左ジャブ、右ストレート、フック
ウィテカー:左ジャブ、右ストレート、フック
(ダウンシーン)
3R:右ストレートでウィテカーがダウン
(感想:これまで14連勝(8KO)のケスラー。17勝(11KO)7敗のウィテカーはケイマン諸島ジョージタウン出身。「NBA Light Middleweight Title」なる王座を獲得したことがあるが、直前の試合はTKO負け。デンマーク・オールボーでの一戦。共にジャブ、ワンツー、振りの大きなフック。攻めるケスラー。ワンツーからの左フックがパワフル。ウィテカーは右フックで応戦するが、振りの大きいパンチは当たらない。3R、左フックからの右ストレートでウィテカーがダウン。立ったが、レフェリーは試合を止めた。ケスラーが攻めの姿勢で勝利。ややフックの振りが大きかったが、パンチにキレがあった。その後のウィテカー。連敗。スランプを抜け出し、WBAの地域王座、IBOインターコンティネンタル王座、NABO王座、全米王座(全てスーパーウェルター級)獲得。ただ、敗北もあって世界挑戦のチャンスは無かった。)
その後のケスラー
何と地元で6回戦試合を継続。その後、8回戦。全勝のままあのディンガン・トベラを決定戦で破ってIBA王座(スーパーミドル級)獲得。WBCインター王座(スーパーミドル級)獲得、連続防衛後、WBA王者に。WBC王座も獲得。しかし、WBO王者ジョー・カルザゲとの統一戦に敗北、初黒星。その再起戦でディミトリ・サーティソンとWBA王座決定戦。
④ミッケル・ケスラー 12R TKO ディミトリ・サーティソン
(WBA世界スーパーミドル級王座決定戦、2008年)
ケスラー:左ジャブ、右ストレート、フック
サーティソン:左ジャブ、右ストレート、フック
(ダウンシーン)
11R:右ストレートでサーティソンがダウン
12R:フック連打でサーティソンがダウン
(感想:ケスラーがタイトル獲得。これまで39勝(29KO)1敗のケスラーが再起戦。ややこしいWBA王座。ケスラーがカルザゲに奪われたのはWBA世界スーパーミドル級スーパー王座。再起戦でWBA世界スーパーミドル級レギュラー王座決定戦に出場。サーティソンはカザフスタン出身。ドイツに移住してアマチュアのリングへ。プロ入り後は22連勝(14KO)。タイトル戦はこれが初めて。デンマーク・ブレンビーでの一戦(共に29歳)。パワーアップしたケスラー。力強いジャブ、ワンツー。一撃で相手をKOするほどのパワーではないが、試合の主導権を取る力強さがある。サーティソンはジャブ、そして意表を突くようなタイミングで右ストレート、フック。ジャブは良いが、攻撃が全般的に雑で単発。そのためブロックされてしまう。ケスラーがワンツーからの左フックなどテンポの良い攻め。6Rには右アッパーを入れる。その後もケスラーがジャブで試合をリード。11R、速い連打からの右ストレートでサーティソンがダウン。12R、仕留めにかかるケスラー。フック連打でサーティソンがダウン。倒れると同時にレフェリーストップ。その後も倒れたまま担架で運び出されていった。ケスラーが力強いジャブで勝利。手数も多かった。サーティソンは攻めのリズムが悪かった。その後の二人。サーティソンは再起三連勝後、WBA世界スーパーミドル級王座を決定戦で獲得。防衛にも成功。ケスラーは再びWBC王者に返り咲くなどスーパーミドル級の中心選手であり続けた。)
①「Middleweight
Mikkel Kessler vs. Terry Clark」
②「Middleweight
Mikkel Kessler vs. Jean Paul D'Alessandro」
③「Middleweight
Mikkel Kessler vs. Charles Whittaker」
④「vacant WBA World Super Middleweight Title
Mikkel Kessler vs. Dimitri Sartison」
ディンガン・トベラ("The Rose of Soweto" Dingaan Thobela)のページ
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