WBC世界スーパーミドル級王者。ダリオ・ウォルター・マッティオーニ戦、ロン・エセット戦、ファン・ヒメネス戦を紹介します。
マウロ・ガルバノ(イタリア)
身長182cm:オーソドックス
①マウロ・ガルバノ 12R 判定 ダリオ・ウォルター・マッティオーニ
(WBC世界スーパーミドル級王座決定戦、1990年)
ガルバノ:左ジャブ、右ストレート、フック
マッティオーニ:左ジャブ、右ストレート
(ダウンシーン)
4R:右フックでガルバノがダウン
(感想:ガルバノがタイトル獲得。国際的に非常にマイナーな存在だった世界王者マウロ・ガルバノ。彼を知っているボクシングファンはどのくらいいるだろう? イタリアの白人。アマチュアでは国内王者になった実績。ライトヘビー級でプロデビュー。連勝だったが、イタリア王座(ライトヘビー級)を懸けた試合でムウェフ・ベヤ(後、世界挑戦したが、判定負け)に敗れ、初黒星。その後、連勝して欧州王座(スーパーミドル級)獲得。これまでの試合は全て地元イタリアであったが、海外で初の世界挑戦のチャンス。あのシュガー・レイ・レナードがWBC世界スーパーミドル級王座を返上して空位に。その決定戦に出場。マッティオーニはアルゼンチンの選手。何とマネージャーはあのカルロス・モンソン。コチラも地元を中心にリングに上がり、戦績は良い。アルゼンチン王座(ミドル級、スーパーミドル級)、WBAの地域王座、南米王座(いずれもスーパーミドル級)を獲得。直前の試合ではスペイン・マドリードでKO勝ち。モナコのモンテカルロでの一戦。黒のトランクスのガルバノ。マッティオーニは青。似た体格、スタイル。共にアップライトな姿勢からジャブ、右ストレート。ヨーロッパらしい正統派のガルバノはジャブを連打。マッティオーニは右ストレートを狙う(モンソン直伝?)。4R、荒っぽい右フックでガルバノがダウン。その後、ガルバノは距離を取って「連打&クリンチ」作戦。相手に打たせないようにしようとする。マッティオーニは残念。右パンチに強さがあるが、単発。11R、右を食ってガルバノがピンチ。さらに反則パンチ(ジャブ連打)を食ってダウン。強いパンチはマッティオーニ、手数はガルバノ、といった展開で12R終了。判定は小差の3-0。勝って大喜びのガルバノ。あまり良い勝ち方ではなかったような気もするが、本人&関係者の歓喜に水を差すのはよそう。マッティオーニは右パンチが強かったが、そこまで。右ストレートからの左フックといった左パンチのフォローがあれば、王者になっていたに違いない。その後、マッティオーニは負け無し。アルゼンチン王座(ライトヘビー級、クルーザー級)、WBU王座(ライトヘビー級)を獲得した。)
②マウロ・ガルバノ 12R 判定 ロン・エセット
(WBC世界スーパーミドル級タイトル戦、1991年)
ガルバノ:左ジャブ、右ストレート、左フック
エセット:左ジャブ、右ストレート
(感想:ガルバノがタイトル初防衛。WBC1位の挑戦者エセットはインディアナ州インディアナポリス出身の黒人。ニックネームは「The Dragon」(由来は不明)。アマチュアで活躍(ライトミドル級でゴールデン・グローブ優勝)。プロデビューから連勝だったが、二連敗。サンダーライン・ウィリアムスに勝利して北米王座(ミドル級)を獲得後、白仁鉄のWBA世界S・ミドル級王座に挑戦してTKO負け。その後はロビー・シムズらを相手に連勝。そして、この二度目の世界挑戦のチャンス。イタリア(シチリア島の都市カーポ・ドルランド)での一戦。星条旗デザインのトランクスのエセット。さぞかし勇ましい戦いをするのだろう、と思ったら、動きにスピードがない。ジャブ、ワンツーで前に出るが、クリンチされる。ガルバノはジャブが多い。打つときはまとめて打つ。右ストレート、左フック、右ストレート。そしてクリンチで相手の反撃を阻止。9R、ガルバノの右ストレートがヒットして会場が沸く。12R終了。勝利を確信し、喜びの表情を見せるガルバノ。判定は3-0(ダウンシーンは無し)。ガルバノが当てさせないボクシングで勝利。残念だったエセット。「世界1位」とは思えないような試合ぶり。まるで加速しない単調な攻めだった。その後、エセットはクリス・ユーバンクのWBO世界S・ミドル級王座に挑戦したが、判定負け。チャンスには恵まれたが、世界王座に手が届かなかった。)
③マウロ・ガルバノ 12R 判定 ファン・カルロス・ヒメネス
(WBC世界スーパーミドル級タイトル戦、1992年)
ガルバノ:左ジャブと右ストレート
ヒメネス:左ジャブ、右ストレート、フック
(感想:ガルバノがタイトル防衛。二度目の防衛戦。挑戦者ヒメネスはパラグアイの選手。身長174cmのガッチリした体型。南米王座、WBCインター王座(いずれもライトヘビー級)を獲得しているが、ファン・ドミンゴ・ロルダン、ロベルト・デュランには敗北。ロン・エセットとは引き分けに終わっている。イタリア・マリノでの一戦。アウトボクシングのガルバノ。相手から距離を取ってジャブ連打、右ストレート。ヒメネスは距離を詰めて右ストレート、いきなりの左フック。ワンツーからの左フックといったコンビネーションも持っているが、ジャブが少ないためパンチが当たらない。3R、ヒメネスの右ストレートがヒット。ガルバノはクリンチで対応。その後もガルバノはアウトボクシング。11Rにちょっとしたハプニング。クリンチに対応するレフェリー(ラリー・オコーネル)にガルバノの右パンチが誤爆。その後もアウトボクシングのガルバノ、追うヒメネス。12R終了。判定は3-0(ダウンシーンは無し)。ガルバノがジャブで勝利。ポイント差は意外に小さかった。ヒメネスはジャブを効果的に使えていたら勝っていただろう。その後の二人。ヒメネスはクリス・ユーバンク、ナイジェル・ベン、ジョー・カルザゲの世界S・ミドル級王座に挑戦したが勝てず。パラグアイ王座(ライトヘビー級、クルーザー級)を獲得するなどローカルな活躍にとどまった。ガルバノは次の三度目の防衛戦でナイジェル・ベンに敗北。王座奪回を目指して再戦したが、またしても敗北。以後、敗北もあり世界挑戦のチャンスは無し。全くエキサイティングでなかった世界王者ガルバノ。あまり強くなかったような気もするが、時折強いパンチを打っていた。欧州アウトボクシングの「わかりにくい強さ」を持つ選手だったと言えよう。)
①「vacant WBC World Super Middleweight Title
Mauro Galvano vs. Dario Walter Matteoni」
②「WBC World Super Middleweight Title
Mauro Galvano vs. Ron Essett」
③「WBC World Super Middleweight Title
Mauro Galvano vs. Juan Carlos Gimenez」
ナイジェル・ベン("The Dark Destroyer" Nigel Benn)のページ
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