2024年8月28日水曜日

ブライアン・ニールセン(Brian Nielsen)「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

IBOヘビー級王者。デンマークの英雄。ジェームス・スミス戦、ディッキー・ライアン戦、トーマス・ウィリアムス戦を紹介します。

ブライアン・ニールセン(Brian Nielsen)「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

ブライアン・ニールセン(デンマーク)

身長191cm:オーソドックス(右構え)


ブライアン・ニールセン 5R TKO ジェームス・スミス

(ヘビー級戦、1994年)

ニールセン:左ジャブ、右ストレート、フック

スミス:左ジャブ、右ストレート、フック

(感想:デンマークの白人ニールセン。ずんぐりした体型。アマチュアで活躍。バルセロナ・オリンピック(1992年)ではスーパーヘビー級で銅メダル。プロ入り後は地元のリングに上がり、中堅どころを相手にこれまで12連勝(4KO)。スミスはマイク・タイソンとの試合で有名な「ボーンクラッシャー(骨砕き屋)」。ティムウィザスプーンを1Rで仕留めてWBA世界ヘビー級王座を獲得したことがあるが、年齢は41歳でピークをとっくに過ぎている。コペンハーゲンでの一戦(ニールセンの試合はほとんどがデンマーク。アメリカでも数試合。今回紹介する試合は全てデンマークでのもの)。スミスがワンツー、接近してフック、ボディ打ち。右パンチが強い印象。ニールセンもジャブ、ストレート、フック。動きのスピードがなく、アップライトな姿勢でディフェンスもそこそこ。ただ、パンチのスピード(特にストレート)はそれなりにあり、手数も多い。バッティングでスミスがダメージ。5Rにもバッティング。スミスが左眉の上をカットして試合終了。負傷判定ではなく、TKOでニールセン勝利(ダウンシーンは無し)。ニールセンは微妙な選手。全勝を守ったが、動き・身のこなしがイマイチ。きっとタフネス&連打で勝ってきたのだろう。スミスは負けたが、パワーは健在だった。)


ディッキー・ライアン 10R TKO ブライアン・ニールセン

(ヘビー級戦、1999年)

ニールセン:左ジャブ、右ストレート、フック

ライアン:左ジャブ、右ストレート、フック

(感想:ジェフ・ラムキン、トニー・タッブス、カルロス・デ・レオンらを相手に勝ち続けるニールセン。空位のIBO王座を獲得。古豪ラリー・ホームズに勝利して防衛成功。これまで49戦全勝(33KO)。年齢は34歳。32歳のライアン(アメリカ・ネブラスカ出身)も見事な戦績で、47勝(38KO)4敗。ニックネームは「レイジング・ブル」(元世界ミドル級王者ジェイク・ラモッタと同じ)。アメリカのローカル王座を獲得した実績。ただし、ジェームス・ダグラス、ビタリ・クリチコといった名のある選手には負けている。似た体型の両者。動きのスピードも同じ。ワンツー、左フックで攻めるニールセン。ライアンもフックで応戦。接近戦では互いにボディ攻撃(左ボディ打ちが巧いニールセン)。攻めるニールセンが手数で優勢。ところが中盤以降はクリンチが多くなっていく。9R開始早々、フラつくニールセン。10Rにも続行不能なほどフラついてレフェリーストップ。これまで全勝のニールセンがよくわからない負け方で初黒星。どうやら試合途中で極度の疲労に襲われた模様。序盤はよく攻めていたが、頑張りすぎたらしい。ライアンはラッキーな勝利。相手の積極的な攻めに対し、よく粘った。後、ライアンはニールセンに判定で雪辱されてしまったが、IBCのスーパーヘビー級王座を獲得する活躍を見せた。)


ブライアン・ニールセン 3R TKO トーマス・ウィリアムス

(ヘビー級戦、2000年)

ニールセン:左ジャブ、右ストレート、フック

ウィリアムス:左ジャブ、右ストレート、左フック

(ダウンシーン)

3R:連打でウィリアムスがダウン

(感想:ライアン戦後、連勝のニールセン。IBCのヘビー級王座を獲得。そしてこのウィリアムス戦。ウィリアムスはこれまで25勝(16KO)7敗の中堅どころ。ピークを過ぎたアイラン・バークレーに勝利したことがあるが、ジョン・ルイス(後、WBA世界ヘビー級王者に)とNABA王座を争った試合では2RでTKO負けしている。ジャブを出すウィリアムス(いかにも「黒人ボクサー」といったツラ構えで、強そうな見た目)。右ストレート、左フックもなかなか器用で良い打ち方をしているが相手の連打に押される。手数でニールセンが優勢。3R、ロープ際での連打でウィリアムスがダウン。そんなに強いパンチが入ったようには見えなかったが、ウィリアムスは倒れたまま10カウント。ニールセンがいつものような攻めの姿勢で勝利。ウィリアムスは悪い選手ではなかったが、精神的な弱さが見られた。その後のニールセン。コペンハーゲンでマイク・タイソンにTKO負け。2002年に引退したが、2011年にコペンハーゲンでカムバック。相手はイベンダー・ホリフィールド。TKO負けで完全に引退(ホリフィールドにとってもそれが最後の試合となった)。積極的ではあったが、不器用なファイターだったニールセン。世界レベルと比べると微妙な選手ではあったが、こういう「精力的にリングに上がる地元のスター」というのも良いものだと思う。)


①「Heavyweight 

Brian Nielsen vs. James Smith」

②「Heavyweight 

Brian Nielsen vs. Dicky Ryan」

③「Heavyweight 

Brian Nielsen vs. Thomas Williams」


ジョニー・ブレダル(Johnny Bredahl)のページ

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