2024年7月17日水曜日

ウンベルト・ソト(Humberto Soto)「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

WBC世界スーパーフェザー級、ライト級王者(「La Zorrita(キツネ)」)。ケビン・ケリー戦、フィデル・モンテロッサ戦(初戦・再戦)を紹介します。

ウンベルト・ソト(Humberto Soto)「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

ウンベルト・ソト(メキシコ)

身長172cm:オーソドックス(右構え)


ケビン・ケリー 12R 判定 ウンベルト・ソト

(NABAスーパーフェザー級王座決定戦、2002年)

ソト:左ジャブ、右ストレート、左フック

ケリー:右ジャブ、左ストレート、左右フック

(感想:ケリーがタイトル獲得。メキシコのロス・モチス出身のソト(22歳)。これまで21勝(9KO)4敗。特別凄い戦績ではないが、WBCの地域王座(フェザー級)、WBAの地域王座(スーパーバンタム級)などを獲得してきた。ケリー(35歳、黒人サウスポー)は元WBC世界フェザー級王者。51勝(35KO)5敗。ラスベガスで行われた試合。共にジャブを連打してストレート。ソトは力強い右ストレート、左ボディフックを打つが、連打はディフェンスされて空回り。ケリーは時折、左ストレート、右フックをヒットさせるが(9Rほか)、パワーはあまり感じられない。終盤はクリンチが目立つソト(空振りが多くて疲れた?)。10R、ケリーがローブローを食う。判定は2-0(ダウンシーンは無し)。ケリーの「ちょこっとパンチを当てるテクニック」が評価されたと思われる。正直なところ盛り上がらない試合だった。見せ場は9Rにケリーのフックが連続ヒットしたシーンぐらいのもの。「打たせずに打つ」のが現代ボクシングの特徴であるが、エキサイティングでない試合になってもらっては困る。ケリーは元々パンチがある方ではないため凡戦になっても特に驚きはないが、ソトはサウスポーに対応できず、後に世界二階級制覇するとは思えない試合ぶりだった。)


NABA:WBA傘下の団体。北米地域の王者を認定する。


ウンベルト・ソト 12R 判定 フィデル・モンテロッサ

(WBC世界ライト級タイトル戦、2010年)

ソト:左ジャブ、右ストレート、左右フック

モンテロッサ:左ジャブ、右ストレート、左右フック

(感想:ソトがタイトル防衛。ケリー戦から経験を積んだソト(これまで52勝(32KO)7敗2分)。WBC世界スーパーフェザー級王座獲得。WBC世界ライト級王座決定戦で判定勝ちして二階級制覇。スーパーフェザー級王座を返上し、ライト級王座の二度目の防衛戦。挑戦者モンテロッサ(コロンビア)は23勝(18KO)1敗。コロンビア王座(ライト級)を獲得するなどデビューから連勝だったが、負傷で初黒星(フランス)。地元で四連続KO勝ちで、この初の世界挑戦。メキシコ・クリアカンでの一戦。1Rから激しい。ソトがジャブ連打からの右ストレート、左フック。モンテロッサは思い切った打ち方でワンツー、左フックからの右ストレート。中間距離での激しい攻防が続く。ソトがボディ打ちを交えた回転の速い連打で優勢。モンテロッサも力強いが、攻撃がとぎれがち。9R、ソトが押される形でロープ外へ落下。さらにモンテロッサのホールドにちょっとばかりエキサイトし、ローブローも打たれる。10R、まるで崩れ落ちるかのようなスリップでソトが転ぶ(三回も)。11R、ソトがローブロー、そしてまたスリップ。12R、ソトがモンテロッサを押し倒し、その後ローブローされる。12R終了。判定は3-0(ダウンシーンは無し)。互いに強いパンチを当てようとする激しい内容となったが、終盤に「珍プレー集」になってしまった試合。ケリー戦とは違う動きを見せたソト。どうやら自分の得意な距離(中間距離)で戦い、得意パンチを当てるコツを掴んだようだ。連打、ボディ打ちに迫力があった。)


ウンベルト・ソト 10R 判定 フィデル・モンテロッサ

(スーパーライト級戦、2011年)

ソト:左ジャブ、右ストレート、左右フック

モンテロッサ:左ジャブ、右ストレート、左右フック

(ダウンシーン)

1R:左フックでモンテロッサがダウン

(感想:世界王者ソトがモンテロッサと再戦(ノンタイトル戦)。メキシコ・テピクでの一戦。基本的な戦い方は初戦と同じ。1R、共にジャブ。パワーを込めた右ストレート、左フック。ワンツーからの左フックでモンテロッサがダウン。その後、ソトがコンビネーションで優勢。特に左フックが有効。モンテロッサは良いパンチを持っているが、攻撃が単発で受け身。7R、ソトがローブロー。8R、モンテロッサがローブロー。10R終了。判定は3-0。ソトが連打、攻める姿勢で勝利。またしてもローブロー合戦があったのが残念(共に良いパンチを持つ二人。そんな反則をする必要などないはずだが)。後、ソトは防衛を続け、WBF世界ウェルター級王座を獲得するなど、多くのベルトをコレクション。モンテロッサは意外なことにその後は地域王座戦に敗北するなど勝ったり負けたり連敗したり。ソトとの初戦が唯一の世界戦に。実力に見合わないキャリアとなった。)


①「vacant NABA Super Featherweight Title 

Kevin Kelley vs. Humberto Soto」

②「WBC World Lightweight Title 

Humberto Soto vs. Fidel Monterrosa」

③「Super Lightweight 

Humberto Soto vs. Fidel Monterrosa」

 

ケビン・ケリー(Kevin Kelley)のページ

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