2024年6月19日水曜日

マイク・ロスマン(Mike Rossman)「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

WBA世界L・ヘビー級王者。シャープなパンチ。ビクトル・ガリンデス戦(初戦)、ドワイト・ブラクストン戦、チャールズ・スミス戦を紹介します。

マイク・ロスマン(Mike Rossman)「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

マイク・ロスマン(アメリカ)

身長180cm:オーソドックス(右構え)


マイク・ロスマン 13R TKO ビクトル・ガリンデス

(WBA世界L・ヘビー級タイトル戦、1978年)

ロスマン:左ジャブ、右ストレート、左右フック

ガリンデス:左ジャブ、右ストレート、左右フック

(感想:ロスマンがタイトル獲得。ロスマンはペンシルベニア州フィラデルフィア出身の白人(イタリア系とユダヤ系の血を引く)。スラリとした体型。ジャブを基本とし、クロス気味の右ストレート、左ボディ打ちもできる器用な選手。1973年デビュー。マット・ドノバン(輪島功一との世界戦で日本でもおなじみ)に勝利。実力者ヤキ・ロペスには敗れたが、その後、二連勝でこの初の世界挑戦(初めてのタイトル戦でもある)。王者ガリンデスはアルゼンチンのファイタータイプ。ガッチリした体から左右フックを連打する。決定戦でWBA王者に。ヤキ・ロペス、エディ・グレゴリー(エディ・ムスタファ・ムハマド)らを相手にこれまで9度の防衛成功。ニューオリンズ「スーパードーム」での一戦(メインではモハメド・アリがレオン・スピンクスを破って世界ヘビー級王座奪回)。ガードを上げてキレイなジャブ、ストレートを打つロスマン。ただし、動きはあまり速くない。接近戦で力強いフックを見せるガリンデスだが攻撃が続かず、手数も少な目。パンチは軽いが、ロスマンが離れた距離からのジャブで先手を取る展開。8R、ロープ際での打ち合い。9R、連打でロスマンが攻勢。右目の負傷が目立っていくガリンデス。13R、ロープ際でガリンデスが連打されてレフェリーストップ。新王者誕生。ロスマンが手数で勝利(ダウンシーンは無し)。ガリンデスは強いパンチを持っていたが、序盤からスタミナ切れのような動きで受け身の試合ぶりだった。)


ドワイト・ブラクストン 7R KO マイク・ロスマン

(L・ヘビー級戦、1981年)

ロスマン:左ジャブ、右ストレート、左フック

ブラクストン:左ジャブ、右ストレート、左右フック

(ダウンシーン)

7R:左フックでロスマンがダウン

(感想:ガリンデスから奪ったタイトルの初防衛に成功したロスマン。しかし、ガリンデスとの再戦で右拳を負傷し、王座陥落。WBA5位、WBC6位で、これまで40勝(26KO)6敗3分。ブラクストンは「岩石男」のニックネームを持つタフ男。強盗で服役した過去があることで有名。WBC8位で、13勝(7KO)1敗1分(WBAではランク外)。アトランチックシティでの一戦。背は低いがガッチリしたブラクストン。正確なジャブ、パワーのある右ストレート、接近戦ではフック連打。ロスマンは体重が増えたような印象。元々、動きが速くないうえにパンチのキレが落ちたように見える。ワンツー、左フックを使うロスマンだが、攻める姿勢でブラクストンが優勢。7R、右ストレートを浴びたロスマンが左フックでダウン。立てず、KO。ブラクストンがパワー&パンチの正確さで圧勝。ロスマンはコンディションが良くなかったか。後、ブラクストンはWBC王座を獲得し「ドワイト・ムハマド・カウィ」に改名。マイケル・スピンクスとL・ヘビー級統一戦をやったり、WBA世界クルーザー級王座を獲得したりするなど80年代の重量級を盛り上げた。)


マイク・ロスマン 10R TKO チャールズ・スミス

(L・ヘビー級戦、1983年)

ロスマン:左ジャブ、右ストレート、左右フック

スミス:左ジャブ、右ストレート、左右フック

(感想:ロスマンがブラクストンに倒された再起戦。スミスはバージニア州の黒人で、これまで13勝(5KO)5敗。アリゾナ州王座(クルーザー級)を獲得するなどこのところ連勝中。アトランチックシティでの一戦。距離を取ってジャブを打つスミス。器用なタイプではなく、ディフェンスができていない打ち方。ロスマンはジャブを使う。接近戦。フックでの打ち合い、もみ合い。ロスマンが右ストレート、左フックをヒットさせ、ボディを攻めるが決定打を打ち込むことができない。7R、ロスマンの左フックがロープに引っかかる(ちょっとしたハプニング)。10R、スミスが攻められて手が出なくなったところで試合ストップ(ダウンシーンは無し)。二線級の相手にロスマンが苦労しながら何とか勝利。ロスマンはガリンデスを破った試合と比べると王座陥落後は見た目と試合ぶりが別人のようになってしまった(別人だったりして)。その後の二人。スミスは負けが込んでキャリア終了。ロスマンはリングに上がり続けたが、世界王座戦は無し。世界王者になる前のスリムな体型だった頃がベストだったのではないかと思われる。)


①「WBA World Light Heavyweight Title 

Victor Galindez vs. Mike Rossman」

②「Light Heavyweight 

Mike Rossman vs. Dwight Braxton」

③「Light Heavyweight 

Mike Rossman vs. Charles Smith」


ビクトル・ガリンデス(Victor Galindez)のページ

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ドワイト・ムハマド・カウィ(Dwight Muhammad Qawi)のページ 

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