2024年5月17日金曜日

ブルーノ・ジラール(Bruno Girard)「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

WBA世界S・ミドル級、L・ヘビー級王者。速い連打。ユルゲン・ハーテンスタイン戦、バイロン・ミッチェル戦(初戦)、トーマス・ハンスボール戦を紹介します。

ブルーノ・ジラール(Bruno Girard)「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

ブルーノ・ジラール(フランス)

身長187cm:オースドックス(右構え)

ブルーノ・ジラール 8R TKO ユルゲン・ハーテンスタイン

(欧州スーパーミドル級タイトル戦、1999年)

ジラール:左ジャブ、右ストレート、左右フック

ハーテンスタイン:右ジャブ、左ストレート、右フック   

(ダウンシーン)

1R:ワンツーでハーテンスタインがダウン

3R:左フックでハーテンスタインがダウン

8R:右ストレートでハーテンスタインがダウン

(感想:ジラールがタイトル初防衛。1991年プロデビューのジラール。デビューから連勝だったが、判定で初黒星。フランス王座戦(S・ミドル級)も判定負け。二度目の挑戦で同王座獲得。そこからは好調。王座を連続防衛後、決定戦で欧州王座も獲得。これが初防衛戦となる。挑戦者ハーテンスタインはドイツ人。ニックネームは「The Rock」(タフな選手に付けられることが多い)。ドイツ王座(S・ミドル級)を獲得している。ジラールの地元フランス(ルバロア=ペレ)で行われた試合。1R、ジャブを使いながら連打するジラール。サウスポーのハーテンスタインは右ジャブ、そして左ストレート。ワンツーでハーテンスタインがダウン。その後はワンツー、左フックからの右ストレートなどのコンビネーションでジラールが優勢。3R、ジラールが斜めから差し込むような独特な打ち方の左フックでハーテンスタインをダウンさせる。8R、右ストレートでハーテンスタインがダウン。立ったが、レフェリーは試合を止めた。ジラールが手数で快勝。ハーテンスタインは左ストレートは悪くなかったが、攻撃がワンパターンでディフェンスされてしまった。その後の二人。ジラールの次の試合はバイロン・ミッチェルが持つWBA世界S・ミドル級タイトルへの挑戦。ハーテンスタインはライトヘビー級でも戦ったが、負けが込むようになっていった。) 


バイロン・ミッチェル 12R 引分 ブルーノ・ジラール

(WBA世界スーパーミドル級タイトル戦、1999年)

ジラール:左ジャブ、右ストレート、左右フック

ミッチェル:左ジャブ、右ストレート、左右フック

(感想:ミッチェルがタイトル初防衛。WBA1位で、これまで36勝(5KO)3敗のジラール。KO勝ちがたったの「5」しかないが、しつこいキレのある連打で世界王座奪取なるか? 王者ミッチェルはフロリダ州オーランド出身の黒人。アマの大会で優勝経験。1996年、ドン・キングと契約してプロ転向。フランス・マルセイユでも試合。「WBA1位」としてフランク・ライルズのWBA世界スーパーミドル級王座に挑戦してKO勝ち。ジラールと初防衛戦。ミシシッピ州トゥーニカでの一戦(会場ではジラールの母が観戦)。1Rからパワーを込めてミッチェルが攻める。右ストレートが主武器で、左フックを器用に打つ。ジラールはブロックしながら、ジャブ、ストレート、左フックを組み合わせて連打する。パワーではミッチェルが上だが、ジラールは手数で反撃。残念なことにミッチェルは中途半端に足を使う。12R終了。ジラールは両手を上げて自身の勝利を確信している様子。判定はドロー(ダウンシーンは無し)。ジラールは細かいパンチをよく当てていたが、王者を圧倒する、ということはなかった。内容的にはドローが妥当なところであったと思うが、ミッチェルは変に打たれたり、足を使ったりするなど試合運びに難があった。この後、両者はダイレクト・リマッチ。ジラールが3-0でタイトル獲得。)


ブルーノ・ジラール 12R 判定 トーマス・ハンスボール

(WBA世界L・ヘビー級タイトル戦、2002年)

ジラール:左ジャブ、右ストレート、左右フック

ハンスボール:右ジャブ、左ストレート、右フック

(感想:ジラールがタイトル初防衛。WBA世界スーパーミドル級王座の初防衛に成功したジラールだが、階級アップ。二度目の王座決定戦でWBA世界L・ヘビー級タイトルを獲得。ハンスボールと初防衛戦。挑戦者ハンスボールはノルウェーのサウスポーで、ノルウェーのL・ヘビー級王座、WBAのインター王座をこれまで獲得しているハードパンチャー。フランス・ルバロア=ペレでの一戦。1R開始からジラールがピンチ。ハンスボールの最大の武器である左ストレートをマトモに食って後退。その後もハンスボールが左ストレート、右フックを叩きつける。ジラールはブロックで耐えながら、ジャブ、ストレート、左フックで応戦。前半はハンスボールのパワーが目立ったが、狙いすぎのためか、ハンスボールは手数が減っていく。中盤以降、ジラールが細かいジャブ、連打で挽回。判定は3-0(ダウンシーンは無し)。ジラールが手数&ブロックで勝利。ハンスボールはパンチはあったが、強打者にありがちな一発を狙うような姿勢。ハードパンチャーであろうがなかろうが、勝つためにはジャブを丹念に打ったり、ボディを攻めたりするなど地道な努力が必要。後、ハンスボールはWBOのインター王座を獲得したが、世界王座は獲得ならず。ジラールは三度目の防衛戦でTKO負け、王座陥落、引退。細かいパンチを使って判定で勝つタイプだったため世界王者としては地味な存在だと思われるが、ハードパンチャー相手にいつの間にか連打で形勢を逆転する不思議な選手だった。)

 

①「EBU Super Middleweight Title

Bruno Girard vs. Juergen Hartenstein」

②「WBA World Super Middleweight Title

Byron Mitchell vs. Bruno Girard」

③「WBA World Light Heavyweight Title

Bruno Girard vs. Thomas Hansvoll」


バイロン・ミッチェル(Byron Mitchell)のページ 

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