2024年5月24日金曜日

タカラニ・ヌドロブ(Takalani Ndlovu)「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

IBF世界スーパーバンタム級王者。鋭い左ボディ打ち。ヌコスナシ・モホロ戦、ファビオ・オリバ戦、スティーブ・モリター戦(三戦目)を紹介します。

タカラニ・ヌドロブ(Takalani Ndlovu)「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

タカラニ・ヌドロブ(南アフリカ)

身長173cm:オースドックス(右構え)


タカラニ・ヌドロブ 2R TKO ヌコスナシ・モホロ

(フェザー級戦、2001年)

ヌドロブ:左ジャブ、右ストレート、左右フック   

モホロ:左ジャブ、右ストレート、左フック   

(ダウンシーン)

2R:左ボディフック、ワンツー、左ボディフックで3度、モホロがダウン

(感想:南アフリカの黒人ヌドロブ。ニックネームは「Panther(ヒョウ)」。デビュー初期に判定負けしたが、それ以降連勝。モホロも南アフリカの黒人。南アフリカ王座戦(J・ライト級)でTKO負けしたことがある中堅どころ。このところ連敗中。南アフリカ・ブラックパンでの一戦。ヌドロブはスラリとした体型で、キレのあるパンチが武器。ガードを上げてジャブ連打、右ストレートからの左フック。モホロは右ストレートを狙う。共にジャブが速く、実力者同士の長い試合になりそうな雰囲気もあったが、ヌドロブが攻撃を強める。2R、左ボディでモホロがダウン。さらにワンツーで二度目。三度目は左ボディ。モホロは立ったが、セコンドからタオルが投入されてTKO。モホロも速いパンチを打つ良い選手であったが、ヌドロブがヒットマン・ハーンズばりの攻撃力で圧勝。右フックのボディ打ちもパワフルだった。その後、モホロは二連敗で引退。)


タカラニ・ヌドロブ 3R KO ファビオ・オリバ

(IBOスーパーバンタム級タイトル戦、2006年)

ヌドロブ:左ジャブ、右ストレート、左右フック   

オリバ:右ジャブ、左ストレート、左右フック

(ダウンシーン)

3R:左ボディフックでオリバがダウン

(感想:ヌドロブがタイトル初防衛。ヌコスナシ・モホロ戦後、南アフリカ王座(フェザー級)を獲得して防衛にも成功したヌドロブだが、ブヤニ・ブングに判定負け。空位のIBO王座(フェザー級)を懸けたブングとの再戦にも敗北。南アフリカ王座防衛後、IBO王座(スーパーバンタム級)を決定戦で獲得。これまで24勝(15KO)3敗。オリバと初防衛戦。オリバはアルゼンチンの選手で25勝(12KO)3敗。南米王座、アルゼンチン王座(スーパーバンタム級)を獲得しているが、英国でのWBO世界スーパーバンタム級王座決定戦でKO負け。このところ地元でリング活動。アメリカ合衆国デラウェア州ドーバーでの一戦。戦績が似ている二人。しかし、パンチのキレと伸びに大きな違いが。ヌドロブがガードを上げて速いジャブ、ワンツー、左フック、右フックボディ打ち。接近戦。オリバも悪い選手ではないが、ヌドロブがスピードとパワーで優勢。3R、左ボディがマトモに入ってオリバがダウン。ヒザをついたままカウントアウト。ヌドロブが実に素晴らしい連打で勝利。オリバはこれが事実上のラストファイトとなった。)


タカラニ・ヌドロブ 12R 判定 スティーブ・モリター

(IBF世界スーパーバンタム級タイトル戦、2011年)

ヌドロブ:左ジャブ、右ストレート、左右フック   

モリター:右ジャブ、左ストレート、左右フック

(感想:ヌドロブがタイトル獲得。実力者のヌドロブだが、連戦連勝とはいかない。IBO王座(スーパーバンタム級)防衛後、モリターとIBF世界スーパーバンタム級タイトルを懸けて二度戦ったが、いずれもヌドロブ敗北。その間、IBO王座決定戦(フェザー級)に敗北、WBF王座決定戦(フェザー級)に勝利。「マイナー王者」にとどまっている状況でモリターと三度目の対戦。王者モリターはカナダのサウスポー。デビューから全勝でIBF王者に。ヌドロブ相手に防衛成功(初戦)。WBA王者セレスティーノ・カバジェロとの統一戦でTKO負け、初黒星。その後、連勝。ヌドロブとの決定戦(再戦)でIBF王座奪回。そして、このヌドロブとのラバーマッチ。南アフリカで行われた因縁の対決。モリターが距離を取って右ジャブ、左ストレート。ヌドロブは足でリズムを刻みながらジャブで前進。ディフェンシブなモリター。カウンター狙い。ヌドロブは右ストレートからの左フックといったコンビネーションを使うがディフェンスされてしまう。さらに得意の左ボディ打ちがローブローとなってしまい、警告される。強い左ストレートを持っているモリターであるがカウンター狙いのためか、自分から主導権を握るような攻めをしない。判定は3-0(ダウンシーンは無し)。王者が攻めなかった試合(モリターは何がしたかったのだろう? その後、二試合やって引退。最後の試合はIBFインターコンティネンタル王座&英連邦王座戦(スーパーバンタム級)で、TKO負け)。ヌドロブの攻める姿勢が評価されたようだ。しかし、ヌドロブはかつてのような鋭さに欠け、決め手に欠けた。ウェルカム・ニシタ、ブヤニ・ブング、レーロホノロ・レドワバなど南アフリカの黒人選手はなぜかIBF世界スーパーバンタム級王座と縁があるが、ヌドロブもついに同タイトルを獲得。ただ、その後は連敗するなど苦戦。スピードのあるタイプは全盛期を過ぎて次第にキレを失い、以前のように勝てなくなっていくのが原因と思われる。)


①「Featherweight 

Takalani Ndlovu vs. Nkosinathi Moholo」

②「IBO Super Bantamweight Title 

Takalani Ndlovu vs. Fabio Oliva」

③「IBF World Super Bantamweight Title 

Steve Molitor vs. Takalani Ndlovu」

 

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