2024年4月19日金曜日

ロドルフォ・マルチネス(Rodolfo Martinez)「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

WBC世界バンタム級王者。多彩な左。世界王者になる前の試合。ホセ・ルイス・メサ戦、ビーバー梶本戦。「エレラ vs. ボーコーソー」を紹介します。

ロドルフォ・マルチネス(メキシコ)

身長166cm:オーソドックス(右構え)

ロドルフォ・マルチネス(Rodolfo Martinez)「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

ロドルフォ・マルチネス 2R TKO ホセ・ルイス・メサ

(バンタム戦、1971年)

マルチネス:左ジャブ、右ストレート、左右フック

メサ:左ジャブと左フック

(ダウンシーン)

2R:連打でメサがダウン

(感想:メキシカンのマルチネス。本名は「ロドルフォ・マルチネス・エストラーダ」(メキシカンは両親の名を受け継ぐため名前が長い。本当はもっと長いのかも)。デビューから連勝。ラウル・クルス(後、柴田国明のWBC世界フェザー級王座に挑戦)、金沢和良ら日本人選手を下すなど好調だったが、ラファエル・エレラとの北米バンタム戦王座決定戦に判定負けして初黒星。メサ戦はその再起戦となる。メサは中堅選手。勝ったり負けたりだったが、このところ連勝中。メキシコシティでの一戦。メキシカンファイター同士の一戦。同じような体格。相手を見ながら慎重にジャブを連打するマルチネス。メサもジャブを出すが、一発狙いなところがあり、いきなり左フックを振ったりする。2R、手数を増やすマルチネス。流れるようなワンツー、左ボディ打ち。時折サウスポーにスイッチ。左フックからの右ストレートを食ってグラつくメサ。マルチネスがコーナーにメサを追い込んで連打でダウンを奪う。メサは立ったが、戦意喪失気味。試合ストップ。一見似たようなタイプの選手に見えたが、ジャブとコンビネーションでマルチネスが圧勝。ボディ打ちも巧く、迫力があった。その後、メサはクレメンテ・サンチェス、バズーカ・リモンらに敗北。トップどころには敵わなかった。)


ロドルフォ・マルチネス 10R 判定 ビーバー梶本

(バンタム戦、1972年)

マルチネス:左ジャブ、右ストレート、左右フック

梶本:左ジャブ、右ストレート、左右フック

(ダウンシーン)

2R:右フックでマルチネスがダウン

(感想:メサ戦後、連勝のマルチネス。決定戦で北米バンタム戦王座獲得。その次の相手は日本選手。梶本は1969年度全日本フライ級新人王。これが初のアメリカでの試合。カリフォルニア「フォーラム」での一戦。梶本はKO勝ちは少ないが思い切った攻撃をする。開始からいきなり左右フックでボディ攻撃を仕掛け、ジャブも巧い。左のテクニックを使うマルチネスはジャブ、アッパー気味の左フック。2R、強烈な右フックでマルチネスがダウン。しかしこれで気合いが入ったか、マルチネスはペースを上げる。慎重にディフェンスしながら左でボディを叩いたり、サウスポーにスイッチして左ストレート、右フックを打ち込むなど、相手のガードの隙を突く。攻める梶本だが細かいジャブを食い、ボディを打たれて勢いが落ちていく。10R、打ってこい、といった感じで相手を挑発する梶本だが、マルチネスは無理をせず。10R終了。判定は3-0。梶本はダウンを奪ったが、それ以降はマルチネスが左で試合を優位に進めた。マルチネスは次の試合でラファエル・エレラと空位のWBC世界バンタム級王座を争ったが敗北。再戦で世界王者に。三度の防衛後、カルロス・サラテにKOされて王座陥落。それが最後の世界戦に。梶本は日本フライ級王座に挑戦したが、勝てず。しかし、後の世界王者マルチネスをダウンさせたことでボクシング史に名を残した。) 

-----------------

ラファエル・エレラ(メキシコ)

身長163cm:オーソドックス(右構え)

ロドルフォ・マルチネス(Rodolfo Martinez)「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

ラファエル・エレラ 15R 判定 ベニス・ボーコーソー

(WBC世界バンタム級タイトル戦、1973年)

エレラ:左ジャブ、右ストレート、左右フック

ボーコーソー:右ジャブ、左ストレート、左右フック

(感想:エレラがタイトル防衛。エレラはあのルーベン・オリバレスをKOして世界バンタム級王者になったことがある。この試合はロドルフォ・マルチネスとの決定戦に勝って奪回した王座の初防衛戦。ボーコーソーはタイの選手で、元WBC世界フライ級王者。二階級制覇を目指す状況。カリフォルニア「フォーラム」での一戦。ボーコーソーは小柄。そのため体格差を感じるが、共にパワーのあるパンチを打つ。エレラは右ストレート、フックで攻めの姿勢。サウスポーのボーコーソーは右ジャブ、左ストレートでカウンターを狙う。エレラは右ストレートをボディに打ち込むなど器用さもあるが、ディフェンシブなボーコーソーを捕らえることができない。14Rに左ストレートを決めたボーコーソー。しかし残念なことに自分から攻めない受け身の戦い方。15R終了。判定は2-1。ダウンシーンは無かったが、エレラの攻める姿勢が評価されたと思われる。ボーコーソーはチャレンジャーらしくもっと攻めるべきだった。後、ボーコーソーは新王者となったマルチネスに挑戦して判定負け。どんな試合だったのかはわからないが、この試合のようなパターンだったのかもしれない。)


①「Bantamweight 

Rodolfo Martinez vs. Jose Luis Meza」

②「Bantamweight 

Rodolfo Martinez vs. Beaver Kajimoto」

③「WBC World Bantamweight Title 

Rafael Herrera vs. Venice Borkhorsor」


カルロス・サラテ(Carlos Zarate)のページ 

0 件のコメント:

コメントを投稿