カルロス・サラテ(メキシコ)
身長173cm:オーソドックス(右構え)
①カルロス・サラテ 9R KO ロドルフォ・マルチネス
(WBC世界バンタム級タイトル戦、1976年)
サラテ:左ジャブ、右ストレート、左右フック
マルチネス:左ジャブと右ストレート
(ダウンシーン)
5R:連打でマルチネスがダウン
9R:右フックでマルチネスがダウン
(感想:サラテがタイトル獲得。メキシコシティ出身のサラテ。クーヨ・エルナンデスの弟子。非常に端正なファイティングスタイルながらアマチュア時代から強打で活躍。プロではこれまで全勝。KO率も高い。王者マルチネスもメキシカン。ラファエル・エレラ(ルーベン・オリバレスから王座を奪った男)を再戦で下して王座奪取。これが四度目の防衛戦となる。サラテが正確に当てようとする丁寧なボクシング。マルチネスはサウスポーにスイッチしたりするが、あまり効果は無い。5Rに連打でダウンしたマルチネスは9Rにも右フックでダウン。ガードの隙を突いたサラテが勝利。正確無比な攻撃が印象的だった。)
(バンタム級戦、1977年)
サラテ:左ジャブ、右ストレート、左右フック
サモラ:左ジャブ、右ストレート、左右フック
(ダウンシーン)
3R:右フックでサモラがダウン
4R:左フック、左フックで2度、サモラがダウン
(感想:サモラはWBA王者。サラテはWBC王者。本来なら統一戦になるところだが、両団体の関係が険悪なためノンタイトル戦になった。軽量級屈指の好カード。レフェリーは若き日のリチャード・スティール(髪型に注目)。1R、両者が慎重に警戒し合っているところにタンクトップ男がリングに乱入。警官隊に引きずり降ろされた(「ホリフィールド vs. ボウ」の再戦でもこういう許し難い妨害があった)。再開後は打撃戦に。共に器用に左を使うタイプだが、サラテが長いパンチを正確にヒットさせて、最後は意外なほどの圧勝。サモラは振りが大きく、ディフェンスされてしまった。この後、サモラは再起戦でホルヘ・ルハンにもKO負けしてベルトを失う。サラテは単に勝っただけではなく、サモラを完全に破壊してしまったようだ。)
③カルロス・サラテ 8R TKO アルバート・ダビラ
(WBC世界バンタム級タイトル戦、1978年)
サラテ:左ジャブ、右ストレート、左右フック
ダビラ:左ジャブと右ストレート
(ダウンシーン)
8R:左フックでダビラがダウン
(感想:サラテがタイトル防衛。防衛を続けるサラテ。挑戦者のダビラは地味な印象もあるが実力者(後にこのタイトルを獲得)。互いに慎重な試合ぶり。ジャブ・ストレートで先手を取り、相手にパンチを当てさせないサラテ。ダビラはやや積極性に欠ける。8R、ロープ際にダビラを追い込んで、左フックでダウンを奪う。ダビラは立ったが、キズが深くレフェリーストップ。じっくりと弱らせてから強打でピンポイント攻撃のサラテ。レベルの違いを感じた。バンタムに敵がいなくなったサラテはウィルフレド・ゴメスのWBC世界J・フェザー級タイトルに挑戦。ところが惨敗。さらに似たタイプの同国人ルペ・ピントールに敗れて王座陥落、引退。7年後にカムバック(遅すぎた)。ジェフ・フェネック、ダニエル・サラゴサとかつて獲れなかったWBC世界J・フェザー級王座を争ったが敗北。今度は完全に引退。サモラがサラテに潰されてしまったように、サラテはゴメスに潰されてしまった(そのゴメスもサルバドル・サンチェスにぶっ飛ばされた)。サラテは息子と甥もボクサーに。しかしながら、世界は獲得できず。サラテはテクニックが注目されがちであるが、パワーもあった。彼のスタイルをマネすることはできてもパンチ力をマネすることはできない。)
Rodolfo Martinez vs. Carlos Zarate」
②「Bantamweight
Carlos Zarate vs. Alfonso Zamora」
③「WBC World Bantamweight Title
Carlos Zarate vs. Alberto Davila」
アルフォンソ・サモラ(Alfonso Zamora)のページ
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ルペ・ピントール(Lupe Pintor)のページ
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アルバート・ダビラ(Alberto Dávila)のページ
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