アルバート・ダビラ(アメリカ)
身長160cm:オーソドックス(右構え)
①アルバート・ダビラ 2R KO 黄哲淳
(バンタム級、1982年)
ダビラ:左ジャブ、右ストレート、左フック
黄:左ジャブ、右ストレート、左フック
(ダウンシーン)
2R:左フック、左フックで2度、黄がダウン
(感想:メキシコ系アメリカ人のダビラ。12歳でボクシングを始める。高校卒業後にプロ入り。後に世界王者になるルペ・ピントールに勝利、ウィルフレド・ゴメスに敗北。カルロス・サラテ、ホルヘ・ルハン、ルペ・ピントールの世界王座に挑戦して全て敗北。実力はあるが、「世界の壁」を越えられない状況。黄は韓国の選手。「BOXREC」によると試合数は少ないがこれまで全勝。大橋秀行の兄克行を破っている。世界王者になる前のダビラがロサンゼルス「オリンピック・オーディトリアム」で行った一戦。1Rから積極的に力強いジャブ、ストレートを打つ黄。ダビラはディフェンスしながらジャブ。黄の調子は良さそうだったが、2Rに左フックでダウン。さらにダウンを追加。ダウンと同時にレフェリーストップ。ダビラは地味な印象の選手だが、なかなかのハードパンチャー。リズミカルな動きが良く、拳の頑丈さを感じた。)
(WBC世界バンタム級王座決定戦、1983年)
ダビラ:左ジャブ、右ストレート、左フック
ベヒネス:左ジャブ、右ストレート、左フック
(ダウンシーン)
12R:連打でベヒネスがダウン
(感想:ダビラがタイトル獲得。ダビラが四度目の世界挑戦。ベヒネスはメキシコの新鋭。パワフルな戦いをする選手で、フリアン・ソリス(元WBA王者)、ハリケーン・テルを破っている。しかし、直前の試合ではTKO負け。コンディションが気になるところ。ロサンゼルス「オリンピック・オーディトリアム」で行われた一戦。1Rから積極的に力強いジャブを飛ばす両者。共に似たようなスタイルだが、ベヒネスは左フックのボディ打ち、ダビラは正確に当てる巧さが特徴的。一歩も引かない打撃戦が続く。12R開始早々、右ストレートを食ってグラつくベヒネス。追撃の連打でダウンしたベヒネスは立てなかった。激しい打撃戦を制したダビラ。どちらが勝ってもおかしくなかったほど激しかったバンタム級史上に残る名試合。しかし、ベヒネスはこの試合の3日後に死去。それは悲しいことではあるが、彼は「世界王者レベルの選手」としてファンの記憶に残るだろう。)
(WBC世界バンタム級タイトル戦、1984年)
ダビラ:左ジャブ、右ストレート、左フック
サンチェス:左ジャブと左右フック
(ダウンシーン)
10R:右フックでサンチェスがダウン
11R:連打でサンチェスがダウン
(感想:ダビラがタイトル初防衛。サンチェスはドミニカの黒人選手。WBCの地域王座を獲得するなど、戦績は良い。マイアミで行われた一戦。1Rから積極的に力強い左右フックで攻めるサンチェス。ダビラはいつもの調子だが、サンチェスの勢いに押されているような印象。激しい試合の途中で雨が降り、リング上は水浸しに。10R終了間際の右フックでサンチェスがダウン。11Rにも再び倒れ、ダウンと同時にレフェリーストップ。ダビラの正確で丁寧なボクシングが光った一戦。しかし、屋外での試合とは言え、水たまりの中で試合続行とは珍しい。初防衛に成功したダビラだが、負傷のため王座剥奪。後、WBC王者になったミゲル・ロラに二度挑戦したが、いずれも判定負けで王座返り咲きならず、引退。引退後はトレーナーになったが辞め、別の仕事に就いたという。)
Alberto Dávila vs. Chul Soon Hwang」
②「WBC World Bantamweight Title
Alberto Dávila vs. Kiko Bejines」
③「WBC World Bantamweight Title
Alberto Dávila vs. Enrique Sanchez」
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