2024年3月6日水曜日

日本人選手の世界王座戦①「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

世界の強豪と対戦。「フレディ・リトル vs. 南久雄」「オスカー・アルバラード vs. 龍反町」「上原康恒 vs. レオネル・エルナンデス」を紹介します。

フレディ・リトル 2R KO 南久雄

(世界J・ミドル級タイトル戦、1969年)

日本人選手の世界王座戦①「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

リトル:左ジャブ、右ストレート、左右フック

南:左ジャブ、右ストレート、左右フック

(ダウンシーン)

2R:ワンツーで南がダウン

(感想:リトルがタイトル初防衛。アメリカからやってきた王者リトル(ミシシッピ州出身の黒人パンチャー)。これまで44勝(29KO)4敗1無判定。三度目の世界挑戦で王座獲得(スタンリー・ヘイワードとの決定戦で判定勝ち)。南戦は初防衛戦となる。3位の南は大阪出身。22勝(3KO)11敗5分。負けが多いが、日本ウェルター級王座獲得。元世界王者の金基洙に勝利して東洋ミドル級王座獲得。金に再戦で王座を奪回されたが、東洋ウェルター級王座獲得。その次の試合で初の世界挑戦。大阪での一戦。南が星条旗、リトルが日の丸を持ってリング入場。そして国旗交換。試合開始。左のガードを下げてジャブ、ストレートを飛ばすリトル。南はフットワークとジャブ。接近戦では互いにフック連打。リトルのジャブがよく当たる。2R、速いジャブからのワンツー(左ジャブからの右ストレート)で南がダウン。倒れたまま10カウント、完全KO。良いジャブを打っていた南だが、それ以外のパンチ、パワーではリトルが上だった。いかにも「アメリカの黒人ボクサー」といった感じの強さを見せたリトル。三度目の防衛戦でイタリアのカルメロ・ボッシに敗れて王座陥落。そして輪島功一がボッシに勝利して国民的英雄に。南はその後、輪島らを相手に全敗だった。) 


オスカー・アルバラード 7R TKO 龍反町

(世界J・ミドル級タイトル戦、1974年)

日本人選手の世界王座戦①「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

アルバラード:左ジャブ、右ストレート、左右フック

龍:左ジャブ、右ストレート、左右フック

(ダウンシーン)

2R:左ジャブで龍がダウン

5R:ワンツーで龍がダウン

7R:ワンツーで龍がダウン

(感想:アルバラードがタイトル初防衛。輪島功一をKOして王座を奪ったアルバラード(テキサス出身)の初防衛戦。挑戦者の龍は東洋ウェルター級王者。輪島が王者だった頃にこの王座に挑戦して判定負け。これが二度目の世界挑戦。日大講堂での一戦。ソンブレロをかぶって入場のアルバラード。龍にソンブレロをプレゼント。調子が良さそうな龍。速いジャブ、右ストレート。「ショットガン」アルバラードはパワーを込めてジャブ、右ストレート。ただし、フックの打ち方は粗い。2R、タイミングのいい左ジャブで龍がダウン。3R、龍の右ストレートがヒット。4R以降はアルバラードがジャブ、ストレートで優勢。5R、強烈なワンツーで龍がダウン。かなりのダメージ。7Rにもワンツーで龍がダウン。立ったが、連打を浴びてレフェリーストップ。最後はアルバラードが得意パンチで豪快な勝利。左目が腫れていた龍。ジャブのパワーで勝負がついた。しかし、アルバラードは次の試合で輪島に敗れ、王座陥落。輪島戦後はブランク。カムバックしたが、ボビー・チェズ(後、二階級制覇)に敗北するなど勝ったり負けたり。最後の相手はアユブ・カルレ(元WBA世界J・ミドル級王者)でTKO負けだった。龍はカルロス・パロミノのWBC世界ウェルター級王座に挑戦したがKO負け。世界は獲得できなかった。)


上原康恒 15R 判定 レオネル・エルナンデス

(WBA世界J・ライト級タイトル戦、1980年)

日本人選手の世界王座戦①「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

上原:左ジャブ、右ストレート、左右フック

エルナンデス:左ジャブ、右ストレート、左右フック

(感想:上原がタイトル初防衛。サムエル・セラノをアメリカ、デトロイトでKOして王座を奪った上原の初防衛戦。挑戦者エルナンデスはアレクシス・アルゲリョ、アルフレド・エスカレラ、サムエル・セラノの世界王座に挑戦したが、全て敗北しているベネズエラの選手。上原はこれまで26勝(21KO)4敗。エルナンデスは52勝(30KO)6敗1分。東京・蔵前国技館での一戦(リングサイドで海老原博幸、西城正三、具志堅用高が観戦)。似た戦い方をする両者。力強いジャブ、ストレート。前に出る上原、フットワークを使いながら応戦するエルナンデス、という展開。共に良いパンチを打つが、互いにディフェンス。左フックを時折ヒットさせるなど、エルナンデスは手数は出しているが受け身の姿勢。15R終了。判定は2-1(ダウンシーンは無し)。上原の攻める姿勢が評価されたか。エルナンデスは普通に良い選手だった。ただ、ボクシングはテクニックだけで勝負がつくものではない。エルナンデスには「相手を倒そうとする意志」が欠けていた。それでは勝てない。ましてや挑戦者ならばなおのこと。これまで何度も世界挑戦して勝てなかったのがわかるような試合ぶりだった。上原は次の試合でセラノに敗れて王座陥落、引退。エルナンデスは王座を奪回したセラノに挑戦して判定負けだった。)


①「World Super Welterweight Title 

Freddie Little vs. Minami Hisao」

②「World Super Welterweight Title 

Oscar Albarado vs. Ryu Sorimachi」

③「WBA World Super Featherweight Title 

Uehara Yasutsune vs. Leonel Hernandez」


輪島功一(Wajima Kouichi)③のページ

(オスカー・アルバラード戦(初戦・再戦)、柳済斗戦(初戦)) 

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