2023年9月27日水曜日

輪島功一(Wajima Kouichi)③「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

世界J・ミドル級王者。「最強のショットガン」が輪島に挑戦。オスカー・アルバラード戦(初戦・再戦)、柳済斗戦(初戦)を紹介します。

輪島功一(Wajima Kouichi)③「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

輪島功一(日本)

身長171cm:オースドックス(右構え)

オスカー・アルバラード 15R KO 輪島功一

(世界J・ミドル級タイトル戦、1974年)

輪島:左ジャブ、右ストレート、左右フック

アルバラード:左ジャブ、右ストレート、左右フック

(ダウンシーン)

15R:右ストレート、左フック、ワンツーで3度、輪島がダウン

(感想:アルバラードがタイトル獲得。輪島の七度目の防衛戦。相手は「ショットガン」と呼ばれる強打者。アルバラード(アメリカ)は判定による敗北がいくつかあるが、勝つときはKOが多い。実に危険なタイプだが、直近の試合では二連続判定勝ち。試合開始。アルバラードは左が器用な男。強烈な左ジャブ、左フック。右ストレートにはパワーと伸びがある。輪島はいつものように接近してフック連打。しかしながら、接近しても離れても強いアルバラード。接近戦では輪島のパンチも当たるが、中間距離ではアルバラードがジャブ、ストレートで優勢。アルバラードは手数も多く、左でボディ打ち(ローブローになることも)。顔が腫れていく輪島。15R、右ストレートでついに輪島がダウン。二度目のダウン。最後はワンツー(左ジャブからの右ストレート)で試合終了。輪島の完敗。ミゲル・デ・オリベイラは輪島に攻められたときに手数が少なくなったりしていたが、アルバラードは強打で先手を取った。打たれたせいもあったが輪島は動きにキレがなく、闇雲に前に出て標的になり続けた。引退した方がいい、と思うようなやられ方だったが・・・。)


輪島功一 15R 判定 オスカー・アルバラード

(世界J・ミドル級タイトル戦、1975年)

輪島:左ジャブ、右ストレート、左右フック

アルバラード:左ジャブ、右ストレート、左右フック

(感想:輪島がタイトル奪回。「無謀」という声もあったが、輪島がカムバック。立場を入れ替えてショットガンと再戦。共に攻撃のパターンは前回とほぼ同じ。輪島は左ジャブ、フック連打。アルバラードはジャブ、右ストレート、左フック。アルバラードをよく研究した輪島。ディフェンス、クリンチ、「カエル跳び」。接近戦。一発ずつパワーを込めるアルバラード。輪島は手数。アルバラードは王者だからなのか、やや守りの姿勢が見られる。終盤はもみ合い。判定は3-0。輪島の手数が評価されたか(ダウンシーンは無し)。輪島がしつこく接近してなりふり構わずパンチを当てる作戦。アルバラードのパンチは距離を取ることによって効果を発揮するタイプのもの。ねちっこい接近戦でアルバラードの強打を封じた輪島の作戦勝ち、といったところ。ただ、輪島は強打を浴びる危ないシーンもあった。)


柳済斗 7R KO 輪島功一

(WBA世界J・ミドル級タイトル戦、1975年)

輪島:左ジャブ、右ストレート、左右フック

柳:左ジャブ、右ストレート、左右フック

(ダウンシーン)

7R:左フック、右フック、右ストレートで3度、輪島がダウン

(感想:柳がタイトル獲得。変化する世界のボクシング。世界王者は本来「各階級に一人」だが、WBAとWBCに分裂。輪島はWBC王座を剥奪されてしまい、「WBA王者」として防衛戦。挑戦者は東洋ミドル級王者の柳(柳済斗:ユウ・ジェドゥ。日本では「りゅう・さいと」と呼ばれたことも)。東洋王座をこれまで14度も防衛してきており、多くの日本選手が彼の軍門に下ってきた(カシアス内藤ほか)。どんな試合になるか? いつものように前進する輪島。柳はフットワークを使って距離を取り、ジャブ、ストレート。左フックも強い。接近戦では柳はクリンチして輪島のねちっこい攻めを阻止。4R、柳の右がヒット。5R、ラウンド終了とほぼ同時に柳の右がヒットして輪島がダウン(「ゴング後のパンチ」扱いされた。ボクサーはラウンド終了のゴングが鳴ったとしてもすぐにガードを解除してはならない)。7R、右フックからの左フックで輪島がダウン。さらにダウン。最後は猛烈な連打からの右ストレートで試合終了。5R終了時のハプニングは輪島には不運だったが、柳は打ち方も良く、強いパンチを持っていた。「輪島」と言えば「接近戦でのねちっこい攻撃」であるが、柳は輪島をよく研究したのか、接近戦はお断り、とばかりにクリンチして自分の得意な距離で戦った。輪島はキツい戦い方。いつかはやられる、という感じの攻めまくる戦法。今度こそ引退、と思われたが・・・。)

①「World Super Welterweight Title 

Wajima Kouichi vs. Oscar Albarado」

②「World Super Welterweight Title 

Oscar Albarado vs. Wajima Kouichi」

③「WBA World Super Welterweight Title 

Wajima Kouichi vs. Je Doo Yuh」

輪島功一(Wajima Kouichi)①のページ

(カルメロ・ボッシ戦、ドメニコ・チベリア戦、マット・ドノバン戦)

輪島功一(Wajima Kouichi)②のページ

(ミゲル・デ・オリベイラ戦(初戦)、シルバノ・ベルチニ戦、ミゲル・デ・オリベイラ戦(再戦))

0 件のコメント:

コメントを投稿