2023年9月20日水曜日

輪島功一(Wajima Kouichi)①「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

世界J・ミドル級王者。世界王座を三度獲得。初の世界挑戦&防衛戦。カルメロ・ボッシ戦、ドメニコ・チベリア戦、マット・ドノバン戦を紹介します。

輪島功一(Wajima Kouichi)①「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

輪島功一(日本)

身長171cm:オースドックス(右構え)

輪島功一 15R 判定 カルメロ・ボッシ

(世界J・ミドル級タイトル戦、1971年)

輪島:左ジャブ、右ストレート、左右フック

ボッシ:左ジャブ、右ストレート、左右フック

(感想:輪島がタイトル獲得。樺太生まれの輪島。樺太がソ連に占領されて一家で北海道に移住。苦労が多く、輪島は養子に。成人後にボクシングジムに通うようになり、プロに。25歳でのデビューだったが、日本王座(J・ミドル級)を獲得するなど概ね順調。これが初の世界挑戦。王者ボッシはイタリア人。フレディ・リトルから王座を奪取し、これが二度目の防衛戦。日本での試合(輪島の試合は全て国内)。左のガードを下げた構えからジャブ、ストレート、左フックのボッシ。輪島(本名は「公一」。会場の応援用の垂れ幕に「輪島公一」)はウィービングしながらジャブ、接近して左右フック。意表を突くタイミングで1Rからフックを当てる輪島。ボッシは低い体勢の輪島にジャブを使うが、接近戦ではクリンチが多い。6R、輪島が「カエル跳び」を使う。中間距離ではボッシ、接近戦では輪島。判定は2-1。輪島の攻める姿勢が評価されたと思われる。ダウンシーンは無し。ヨーロッパの選手はテクニック指向なところがある。ボッシは判定に不満があったようだが、それならば倒しに行く攻めをして欲しかったところ。輪島は独特の(奇妙な?)動きが注目されがちであるが、ウィービングで的を絞らせないようにしたり、突き刺すようにジャブを繰り出したりするなど大試合で勝てるだけの武器を持っていた。ボッシはこれが最後の試合となった。)


輪島功一 1R TKO ドメニコ・チベリア

(世界J・ミドル級タイトル戦、1972年)

輪島:左ジャブ、右ストレート、左右フック

チベリア:左ジャブ、右ストレート、左フック

(ダウンシーン)

1R:右フック、連打で2度、チベリアがダウン

(感想:輪島がタイトル初防衛。チベリアはイタリアの選手。ボッシが失ったタイトルを取り戻せるかどうか。ジャブを連打して左フックを使うなどチベリアは左が得意の様子。輪島は上体を動かしながら独特のディフェンス、そしてジャブ。右フックが効いたチベリアに輪島が一気にラッシュ。右フック、連打で二度のダウン。レフェリーのカウントの途中で試合終了。大喜びの輪島はセコンドに肩車された(輪島を後ろからバチバチ叩く男が。誰?)。最初の右フックが効果的だった輪島。拳の強さを証明。チベリアはややアップライトな構え方。ディフェンスの隙を狙い打ちされてしまった。輪島戦後もリングに上がり続けてイタリア王座戦(ミドル級)で勝利することもあったが、敗北多し。)


輪島功一 3R KO マット・ドノバン

(世界J・ミドル級タイトル戦、1972年)

輪島:左ジャブ、右ストレート、左右フック

ドノバン:左ジャブと右フック

(ダウンシーン)

3R:左フックでドノバンがダウン

(感想:輪島がタイトル防衛。二度目の防衛戦。ドノバンはトリニダードの黒人選手。背が高く、スラリとしたアウトボクサーでジャブとフットワークを使う。輪島はウィービングしながら接近して連打。3R、左フック一撃でドノバンがダウン、KO。時折ジャブを被弾しながらも輪島がKO勝ち。ドノバンの下がりながらのジャブでは輪島の攻撃を止めることはできなかった。輪島戦後もドノバンはリングに上がり続けたが、敗北多し。マービン・ハグラーに2RでKO負けするなど最後は連敗してキャリア終了。)

①「World Super Welterweight Title 

Carmelo Bossi vs. Wajima Kouichi」

②「World Super Welterweight Title 

Wajima Kouichi vs. Domenico Tiberia」

③「World Super Welterweight Title 

Wajima Kouichi vs. Matt Donovan」

 

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