2024年1月26日金曜日

スコット・フランク(Scott Frank)「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

世界挑戦の経験もある白人ヘビー級。チャック・ウェプナー戦、レナルド・スナイプス戦、ラリー・ホームズ戦を紹介します。

スコット・フランク(Scott Frank)「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

スコット・フランク(アメリカ)

身長188cm:オースドックス(右構え)

スコット・フランク 10R 判定 チャック・ウェプナー

(ニュージャージー州ヘビー級タイトル戦、1978年)

フランク:左ジャブ、右ストレート、フック

ウェプナー:左ジャブ、右ストレート、フック

(感想:フランクがタイトル獲得。ニュージャージー州の白人フランク。1978年5月にプロデビューし、これが五戦目。ウェプナーはモハメド・アリの世界王座に挑戦したこともある男で、映画『ロッキー』のモデルになったことでも有名なタフ男。器用なタイプではないが、経験はある。フランクにとって荷が重い相手と思われるがどうか? ニュージャージー州トトワでのゴツい白人同士の対決。赤いトランクスのウェプナー。フランクは白。共にジャブ。右ストレートには迫力があるが、ハッキリ言って不器用な二人。接近戦でガチャガチャ打ち合い、クリンチ、もみ合い。次第に疲れてきたか、一発、二発打ってはクリンチ。時折フランクが右ストレート、左フックをヒットさせて優勢に。判定は3-0。ダウンシーンは無し。ヘビー級にありがちな「打ち合ってスタミナ切れ」といった感じの試合。正直なところ、映像で観た感じでは盛り上がりに欠ける試合だった。しかしながら、リングサイドの観客は違う。ヘビー級のパンチがヒットするシーンで観客席から拍手が起こっていた。ウェプナーはこの試合で引退。)


スコット・フランク 10R 引分 レナルド・スナイプス

(ヘビー級戦、1982年)

フランク:左ジャブ、右ストレート、フック

スナイプス:左ジャブ、右ストレート、フック

(感想:順調にキャリアを積むフランク。ニュージャージー州王座を防衛しながらこれまで16戦全勝(13KO)。スナイプスは黒人ハードパンチャー。ラリー・ホームズのWBC世界ヘビー級王座に挑戦したときは強烈な右ストレートでタフなホームズをダウンさせた。22勝(11KO)1敗。フランク戦はホームズに負けた再起戦となる。アトランチックシティでの一戦。ジャブを使いながら前進するフランク。スナイプスは足を使って距離を取りながらジャブ、右ストレート。接近戦でフランクがボディ攻撃。攻めるフランク、応戦するスナイプス、の展開が続く。序盤から左目を腫らすフランク。5R、ジャブがクリーンヒットして、足に来たスナイプスが後退。8R、フランクの強打が連続ヒット。そして10R。思い切り振ったスナイプスの左フックがマトモにヒット。しかし、フランクは倒れない。まるで「ロッキー」のようなタフさを見せて最終ラウンド終了。判定は引き分け(ダウンシーンは無し)。フランクはよく攻めたが、スナイプスの強打もヒットしていた。気になったのがスナイプスの戦い方。凄まじいパンチを持っているにもかかわらず、攻められると自分から下がってしまう。もう少し度胸があればこの試合にも勝てただろうし、二度目の世界挑戦もあったかもしれない。)


ラリー・ホームズ 5R TKO スコット・フランク

(WBC世界ヘビー級タイトル戦、1983年)

フランク:左ジャブ、右ストレート、フック

ホームズ:左ジャブ、右ストレート、フック

(ダウンシーン)

5R:右フックでフランクがダウン

(感想:ホームズがタイトル防衛。無敗のフランクが初の世界挑戦。王者ホームズは説明不要。「イーストンの暗殺者」と呼ばれ、ケン・ノートンを破って以来、王座を連続防衛中でこれまで全勝。これが16度目の防衛戦(しかしながら、その直前に新興団体IBFから世界王者に認定。WBCとモメたホームズはIBF王座を選択し、これが最後のWBC王座防衛戦となった)。アトランチックシティで行われた無敗対決。いつものように前に出るフランク。ホームズが例のフットワークを使いながら速いジャブ、右ストレート。攻めるフランクだがディフェンスされ、得意の右ストレート、左フックは空転し、ブロックされてしまう。5R、右フックでフランクがヒザを着くダウン。サミング(グローブの親指部分で相手の目を突く反則)を主張するフランクだが試合続行。連打を浴びてレフェリーストップ。パンチの正確さ、ディフェンスなど大きな実力差、格の差があった試合。問題はダウンにつながった右フック。非常に力強くスピードがあるパンチ。それが目に当たったものと思われ、サミングではないと思う(もしサミングだったらホームズは指を痛めていただろう)。これがフランクの事実上のラストファイト。後、ブランク。カムバックして二連勝で引退。不器用ではあったが、まさに映画の「ロッキー」のような実にタフな男だった。)

①「New Jersey State Heavyweight Title 

Chuck Wepner vs. Scott Frank」

②「Heavyweight 

Renaldo Snipes vs. Scott Frank」

③「WBC World Heavyweight Title 

Larry Holmes vs. Scott Frank」

ラリー・ホームズ("The Easton Assassin" Larry Holmes)のページ

------------------

レナルド・スナイプス(Renaldo Snipes)のページ 

0 件のコメント:

コメントを投稿