2023年12月22日金曜日

具志堅用高(Gushiken Yoko)「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

WBA世界J・フライ級王者。13度防衛。ファン・ホセ・グスマン戦、リゴベルト・マルカノ戦(再戦)、ペドロ・フローレス戦(再戦)を紹介します。

具志堅用高(Gushiken Yoko)「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

具志堅用高(日本)

身長162cm:サウスポー

具志堅用高 7R KO ファン・ホセ・グスマン

(WBA世界J・フライ級タイトル戦、1976年)

具志堅:右ジャブ、左ストレート、左右フック

グスマン:左ジャブ、右ストレート、左フック

(ダウンシーン)

2R:連打で2度、グスマンがダウン

4R:左ストレートでグスマンがダウン

7R:連打でグスマンがダウン

(感想:具志堅がタイトル獲得。「沖縄のカンムリワシ」こと具志堅。これまで8連勝。プロとしてのキャリアは浅い。王者グスマンはドミニカ共和国のハードパンチャー。見た目がジョージ・フォアマンに似ており、KO勝ちも多いことから「リトル・フォアマン」と呼ばれている。ハイメ・リオスから2-1の判定で王座奪取。これが初防衛戦となる。山梨県甲府市での一戦。具志堅がフットワークを使いながらジャブ、左ストレート、右フック。グスマンは相手の様子を見ているのか手数が少な目。2R、グスマンの右ストレートがヒット。しかし逆に具志堅の左ストレートがヒットし、連打でグスマンがダウン。さらに連打で二度目のダウン。3R、左フックで具志堅がピンチ。それでも前進して連打(タフ)。4R、左ストレートでグスマンがダウン。7R、連打でグスマンがダウンしてKO。具志堅がリズミカルな連打、アグレッシブな攻めで番狂わせの勝利。グスマンはパワフルだったがよく打たれた。ディフェンスのテクニックに差があった印象。なお、この試合が行われたのは「1976年10月10日」。その前日「1976年10月9日」にはロイヤル小林がリゴベルト・リアスコをKOしてWBC世界J・フェザー級王座獲得。日本のボクシングファンには嬉しい二日間となった。敗れたグスマンはその後、イラリオ・サパタに敗北するなど負けが込むようになっていった。)


具志堅用高 7R KO リゴベルト・マルカノ

(WBA世界J・フライ級タイトル戦、1979年)

具志堅:右ジャブ、左ストレート、右フック

マルカノ:左ジャブ、右ストレート、左フック

(ダウンシーン)

7R:左ストレートでマルカノがダウン

(感想:具志堅がタイトル防衛。これまで16戦全勝(11KO)の具志堅。これが7度目の防衛戦。ベネズエラの挑戦者マルカノとは2度目の防衛戦で戦っており、そのときは具志堅が2-1の判定勝ち。神奈川県川崎市での一戦。左右のスタイルの違いはあるが、共に似た戦い方。フットワークでリズムを取り、キレのあるジャブ、ストレート。具志堅は右フック、マルカノは左フックを強く振るう。互いに相手を警戒しながら連打。6R終わり頃、具志堅の強打が連続ヒット。7R、右フックからの左ストレートでマルカノがダウン。立てず、KO。パワーとキレがある強打者同士の一戦は具志堅に軍配。どちらが勝ってもおかしくない好試合だった。その後、マルカノはグスタボ・バリャスに敗北。世界王者にはなれず。バリャスは初代WBA世界J・バンタム級王者になり、日本でも試合した。)


ペドロ・フローレス 12R TKO 具志堅用高

(WBA世界J・フライ級タイトル戦、1979年)

具志堅:右ジャブ、左ストレート、左右フック

フローレス:左ジャブ、右ストレート、左右フック

(ダウンシーン)

8R:連打で具志堅がダウン

12R:連打で具志堅がダウン

(感想:フローレスがタイトル獲得。具志堅はこれまで23戦全勝(15KO)。これが14度目の防衛戦。メキシコの挑戦者フローレスとは前回の13度目の防衛戦で戦っており、そのときは具志堅が3-0の判定勝ち。そして、いわゆる「ダイレクト・リマッチ」。沖縄県具志川市での一戦。具志堅がいつものようにジャブ、ストレート、右フックを使ったコンビネーション、そしてボディ攻撃。フローレスは右ストレート、左フックを当てようとする。リズミカルに手数を出す具志堅だが、パンチのキレとパワーが若干欠けているように見える。そのためか、フローレスの攻めを止めることができない。8R、連打で具志堅がダウン。その後も打たれる具志堅。12R、連打で具志堅がダウン。立ったが、さらに連打を浴びてセコンドからタオル投入。フローレスが勢いでタイトル獲得。「具志堅」と言えば「パンチのキレ、打たれ強さ」。それが落ちていた。この試合がラストファイトに。個人的には世界フライ級王座に挑戦して欲しかったところではあるが、13度防衛は立派な記録。これでよかったのだと思う。ちなみにフローレスは初防衛戦で金煥珍に敗れ、王座陥落。具志堅の後輩にあたる渡嘉敷勝男が金を攻略し、日本にWBA世界J・フライ級王座を取り戻した。)

①「WBA World Light Flyweight Title 

Juan Guzman vs. Gushiken Yoko」

②「WBA World Light Flyweight Title 

Gushiken Yoko vs. Rigoberto Marcano」

③「WBA World Light Flyweight Title 

Gushiken Yoko vs. Pedro Flores」

渡嘉敷勝男(Tokashiki Katsuo)のページ 

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