2023年11月24日金曜日

ホセ・サナブリア(Jose Sanabria)「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

IBF世界J・フェザー級王者。回転の速い連打。スティーブ・マクローリー戦、ビンセンツォ・ベルカストロ戦、アルフレド・ランヘル戦を紹介します。

ホセ・サナブリア(Jose Sanabria)「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

ホセ・サナブリア(ベネズエラ)

身長173cm:オースドックス(右構え)

ホセ・サナブリア 5R KO スティーブ・マクローリー

(J・フェザー級戦、1986年)

サナブリア:左ジャブ、右ストレート、左右フック   

マクローリー:左ジャブ、右ストレート、左右フック

(ダウンシーン)

2R:連打でマクローリーがダウン

4R:連打でマクローリーがダウン

5R:連打でマクローリーがダウン

(感想:サナブリアはパンチの打ち方が良い選手。ジャブ、ストレート、得意の左フック、連打で勝負するタイプ。ベネズエラでのデビュー以来、地元で戦ってきたが、初のアメリカでの試合で判定負け、初黒星。これが再起戦となる。マクローリーはウェルター級のミルトン・マクローリーの弟。1984年のオリンピック・フライ級金メダリスト。ジェフ・フェネックのIBF世界バンタム級王座に挑戦してKO負け。これが再起戦。ネバダ州ステートラインでの一戦。見た目が兄ミルトンに似ているマクローリー。クロンクジムの金色のトランクスをつけてジャブ、右ストレート。接近戦。共に左フックが巧い。2R、連打でマクローリーがダウン。手数でサナブリア優勢。マクローリーはフットワークで距離を取ってジャブを打つ作戦に変更。4R、回転の速い連打でマクローリーがダウン。5R、さらに連打でマクローリーがダウン。ダウンと同時に試合ストップ。サナブリアが連打で快勝。パンチを打つときのバランスも良かった。マクローリーはやや中途半端な印象。特別スピードもパワーも感じられなかった。倒し屋ではないのなら、スピードとディフェンスをもっと磨くべき。その後、マクローリーはWBC米大陸J・フェザー級王者になるなど連勝したが、意外なことに二度目の世界挑戦は無し。プロではトップに立てなかった。)


ホセ・サナブリア 12R 判定 ビンセンツォ・ベルカストロ

(IBF世界J・フェザー級タイトル戦、1988年)

サナブリア:左ジャブ、右ストレート、左右フック   

ベルカストロ:左ジャブ、右ストレート、左右フック

(ダウンシーン)

3R:左フックでベルカストロがダウン

(感想:サナブリアがタイトル初防衛。マクローリー戦後、新鋭ハーリー・スニードを判定で下したサナブリア。李承勲のIBF世界J・フェザー級王座に挑戦したが、勝てず。その再起戦は空位となった同王座の決定戦。これにTKO勝ちして王座奪取。挑戦者ベルカストロはイタリア人。イタリア王座、欧州王座(いずれもバンタム級)を獲得し、この初の世界挑戦。地元で王座を奪えるかどうか? サナブリアがガードを上げてフットワークを使いながらジャブ連打。実にオーソドックスなキレイなボクシング。ベルカストロはやや力んだ感じでジャブ、右ストレート。3R、左フックでベルカストロがダウン。その後はサナブリアがジャブで相手を追い、ベルカストロは下がりながら右ストレートでカウンターを狙う展開。サナブリアが右ストレートからの左フックといったコンビネーションを使うのに対し、ベルカストロは単発。10R、ローブローでサナブリアが減点。12R終了。判定は2-1。ベルカストロに消極的な姿勢が見られたため、映像で観た感じでは3-0だと思ったが、意外にもジャッジの評価は割れた。ワンツーがパワフルだったベルカストロ。その後、J・バンタムに階級を下げて世界挑戦したが、王座獲得ならず。欧州の実力者にとどまった。)


アルフレド・ランヘル 10R 判定 ホセ・サナブリア

(フェザー級戦、1990年)

サナブリア:左ジャブ、右ストレート、左右フック   

ランヘル:左ジャブ、右ストレート、左右フック

(感想:IBF王座を三度防衛したサナブリアだが、ファブリス・ベニシュとの再戦に敗れて世界王座陥落。再び世界を目指す状況。これまで17勝(9KO)4敗2分。ランヘルはテキサスの選手で、伯父(または叔父)、兄弟もボクサーの「ボクシング一族」。19勝(11KO)6敗。ハーリー・スニード、ヘスス・サルード、スティーブ・クルス、ルイ・エスピノサに敗北。実力者には及ばない中堅どころ。テキサス州サンアントニオでの一戦。背が高いサナブリアがジャブ、右ストレート。星条旗トランクスのランヘルは左フックを狙い、ジャブ、ワンツー。接近してフックを連打するランヘル、応戦するサナブリア。右ストレートなどをキレイに打つサナブリアだが、なかなか当たらない。ランヘルは足を使って距離を取ったり、フック連打してクリンチしたり。判定は3-0。ランヘルの右フックが効果的だった試合(ダウンシーンは無し)。ランヘルは足を使って戦いを避けたり、クリンチしたりと「快勝」とは言い難い内容だったが、実力者に勝利できた(しかし、後にトロイ・ドーシーとIBF世界フェザー級王座決定戦を行い、1RでワンパンチKO負け、病院送り。引退後の2012年、胃ガンで死去、44歳)。サナブリアはその後、相手が実力者だったというのもあるが負けが多くなり、世界王座に返り咲くことはなかった。パンチのキレで勝負するタイプだったため、階級を上げると不利になる。世界王者時代がベストだった。)

①「Super Bantamweight 

Jose Sanabria vs. Steve McCrory」

②「IBF World Super Bantamweight Title 

Jose Sanabria vs. Vincenzo Belcastro」

③「Featherweight 

Jose Sanabria vs. Alfred Rangel」


トロイ・ドーシー(Troy Dorsey)のページ

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