2023年11月29日水曜日

チャーリー・ブラウン(Charlie "Choo Choo" Brown)「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

初代IBF世界ライト級王者。ルーベン・ムニョス戦、ハリー・アローヨ戦、コーネリアス・ボサ・エドワーズ戦、パット・レグリス戦を紹介します。

チャーリー・ブラウン(Charlie "Choo Choo" Brown)「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

チャーリー・ブラウン(アメリカ)

身長168cm:オースドックス(右構え)

チャーリー・ブラウン 1R TKO ルーベン・ムニョス

(ライト級戦、1983年)

ブラウン:左ジャブ、右ストレート、左右フック   

ムニョス:左ジャブ、右ストレート、左右フック

(ダウンシーン)

1R:右ストレートでムニョスがダウン

(感想:ペンシルベニア州フィラデルフィア出身のブラウン(本人の責任ではないが、少しややこしい選手。「チャーリー」も「ブラウン」も珍しい名前ではない。当時、同じライト級に「チャーリー・ブラウン」という選手がいたがコチラは「ホワイトライトニング」と呼ばれた男で、今回紹介するチャーリー・チューチュー・ブラウンとは別人)。ゲーリー・ヒントン(後のIBF世界J・ウェルター級王者)に勝利するなどこれまで21勝(15KO)2敗1分。このところ連勝中。元全米ライト級王者ムニョスは16勝(11KO)3敗のハードパンチャー。元WBA王者のアルツロ・フライアスをKOしたことがあるが、直前の試合ではロビン・ブレイクにTKO負けしている。アトランチックシティでの一戦(ゴング前、WBA世界バンタム級王者ジェフ・チャンドラーが両選手を激励)。距離を取って速いジャブを連打するブラウン。どうやら相手のパワーを警戒している様子。ムニョスはパワーを込めたジャブ。フックは力んだ感じのもの。右ストレートが効いたムニョス。追撃の右ストレートでダウン。立ったが、レフェリーは試合を止めた。あっけなく終わってしまった試合。しかし、ブラウンの強さは感じられた。特に右ストレートを打つときの踏み込みの速さは見事だった。ムニョスは後、勝ったり負けたりでキャリアを終えた。)


ハリー・アローヨ 14R TKO チャーリー・ブラウン

(IBF世界ライト級タイトル戦、1984年)

ブラウン:左ジャブ、右ストレート、左右フック   

アローヨ:左ジャブ、右ストレート、左右フック

(ダウンシーン)

2R:左フックでブラウンがダウン

(感想:アローヨがタイトル獲得。ムニョス戦の次の試合でメルビン・ポールと初代IBF世界ライト級王座決定戦を行ったブラウン。判定勝ち(2-1)で世界王者に。これが初防衛戦。挑戦者アローヨはオハイオ州ヤングスタウン出身。スラリとした背の高い男で、これまで23戦全勝(17KO)。ブラウンは王座を獲ったばかり。アローヨは全勝。勢いがある者同士が対決。アトランチックシティでの一戦。ブラウンがいつものようにジャブ、ストレート、フック連打。距離を取るアローヨは長いジャブ、右ストレート。ボディを攻めるブラウンだが2R、左フックでダウン。豪快な攻めが売り物のブラウン。しかし、思い切りがいい分、隙もある。器用なアローヨはその隙を突き、左フックをヒットさせる。5R、左フックでブラウンがピンチ。その後、ブラウンは8Rに得意の右を決めるなどしたが、パンチが当たらない。苦しくなるとやってしまうのかブラウンはロープを掴むクセを再三見せる(早い回で終わった時には見られなかったクセ)。14R、右ストレートでブラウンがピンチ。ロープ際で回転の速い連打を浴びてレフェリーストップ。アローヨは良い選手。ジャブをしっかりと使い、ショートフックも打てる。良く言えば「豪快」、悪く言えば「粗い」ブラウンを長いパンチと器用さで仕留めた。そんなアローヨの初防衛戦の相手はチャーリー・ブラウン。「Choo Choo」ではなく、「White Lightning」と呼ばれた白人の方。二試合続けて「チャーリー・ブラウン」が相手(ちょっとややこしい)。TKO勝ちで初防衛に成功した。)


コーネリアス・ボサ・エドワーズ 3R TKO チャーリー・ブラウン

(ライト級戦、1984年)

ブラウン:左ジャブ、右ストレート、左右フック   

エドワーズ:右ジャブ、左ストレート、左右フック

(ダウンシーン)

3R:右フックでブラウンがダウン

(感想:世界王座を失ったブラウンが再起二戦目で強豪と対決。エドワーズはウガンダ出身の黒人で元WBC世界J・ライト級王者。好戦的なサウスポーでテクニック&パワーで勝負するタイプ。北アイルランド・ベルファストでの一戦。エドワーズがジャブ、ストレート、接近して左右フック。ムチがしなうかのような強烈なパンチ。ブラウンは勢い良くジャブ、ストレート、フック連打。世界王座は失ったが、パワーやパンチのキレはある。3R、右フックでブラウンがダウン。そしてコーナーで強烈な連打を浴びてレフェリーストップ。またしても隙を突かれたブラウン。トップに行けば行くほどディフェンスが重要になってくる。この敗北はエドワーズがテクニックのあるサウスポーだったことも無関係ではないと思うが、やはり攻撃一辺倒では厳しい。エドワーズはその後、連勝したが、ヘクター・カマチョ、ホセ・ルイス・ラミレスの持つWBC世界ライト級王座に挑戦して敗北。強かったが、二階級制覇は達成できなかった。)


チャーリー・ブラウン 3R KO パット・レグリス

(J・ウェルター級戦、1985年)

ブラウン:左ジャブ、右ストレート、左右フック   

レグリス:左ジャブと右ストレート

(ダウンシーン)

3R:左フックでレグリスがダウン

(感想:タイロン・クローリーと北米王座(ライト級)を争って敗れたブラウン。海外で再起戦。レグリスはオーストラリアの黒人選手。デビュー以来連勝でオーストラリアのJ・ウェルター級王座を獲得。負けは1つだけ。オーストラリア・シドニーでの一戦。ブラウンがジャブを使いながら接近し、思い切ったフックを振るう。レグリスはジャブ、ストレートで応戦。ファイター(ブラウン)vs. ボクサー(レグリス)の勝負。どちらも動きは悪くはない。3R、右ストレートからの左フックでレグリスがダウン、立てず。痛烈なKO劇。レグリスもパンチを出そうとしたが、ブラウンの方が速かった。その後、レグリスは元IBF世界J・ライト級王者レスター・エリスにTKO負け。地域王者にとどまった。ブラウンはキャリア終盤は連敗。ラストファイトは後の世界王者サミー・フエンテスにKO負け。世界王座を獲った時がブラウンのベストだろう。)

①「Lightweight 

Charlie Brown vs. Ruben Munoz」

②「IBF World Lightweight Title 

Charlie Brown vs. Harry Arroyo」

③「Lightweight 

Charlie Brown vs. Cornelius Boza Edwards」

④「Super Lightweight 

Charlie Brown vs. Pat Leglise」

ハリー・アローヨ(Harry Arroyo)のページ

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コーネリアス・ボサ・エドワーズ(Cornelius Boza Edwards)のページ 

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