2023年10月4日水曜日

エディ・ガソ(Eddie Gazo)「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

WBA世界J・ミドル級王者。輪島功一にKO勝ちしたことで日本でも有名。林載根戦、工藤政志戦、トーマス・ハーンズ戦を紹介します。

エディ・ガソ(Eddie Gazo)「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

エディ・ガソ(ニカラグア)

身長169cm:オースドックス(右構え)

エディ・ガソ 15R 判定 林載根

(WBA世界J・ミドル級タイトル戦、1977年)

ガソ:左ジャブ、右ストレート、左右フック

林:左ジャブ、右ストレート、左右フック   

(感想:ガソがタイトル防衛。ガソは身長169cm。J・ミドルにしては背が低い。「ニカラグアのボクサー」と言えばアレクシス・アルゲリョを思い出すが、ガソはアルゲリョとは大違いの不器用な選手。ニカラグア王座、WBCの地域王座(いずれもウェルター級)を獲得後、ミゲル・アンヘル・カステリーニを下してWBA王者に。輪島功一、柴田賢治を破って二度の防衛。林との試合は三度目の防衛戦となる。挑戦者の林載根(イム・ジェグン)は東洋太平洋王座(J・ミドル級)を獲得、防衛してきた選手。日本選手とも多く対戦。世界戦でどんな試合を見せるか? 韓国・仁川での一戦(ガソのセコンドが着ているシャツの背中に「永谷園」「不二サッシ」の文字)。残念なことに共に不器用。そのため、クリンチ&ラビットパンチの試合となった。互いに警戒しながらジャブ。打ち方が良くない両者。接近戦ではガチャガチャ連打してクリンチ、そして林がラビットパンチ。たまにガソがワンツー(左ジャブからの右ストレート)を見せる。子供のケンカみたいな打ち合いのまま15R終了。判定は2-1(ダウンシーンは無し)。強いて言えば、ジャブ、ワンツーのガソの方が良かった。挑戦者が不器用、というのはよくあることだが、王者が不器用なのは困る。引き分けでも良かったと思う。その後、林は東洋太平洋王座を奪回したが、二度目の世界挑戦はナシ。最後の試合は三原正にKO負けだった。) 


工藤政志 15R 判定 エディ・ガソ

(WBA世界J・ミドル級タイトル戦、1978年)

ガソ:左ジャブ、右ストレート、左右フック

工藤:左ジャブ、右ストレート、左右フック   

(感想:工藤がタイトル獲得。これまで38勝(20KO)4敗2分のガソの四度目の防衛戦。WBA4位の工藤はこれまで19戦全勝(11KO)。日本ミドル級王座を決定戦で獲得して防衛を続けている。日本(工藤の地元、秋田県)での試合。ジャブ、右ストレートの工藤。王者ガソは上からかぶせるかのように打つ右フック。共に動きのスピードが無いため、接近戦ではクリンチが非常に多い(レフェリーの方が疲れたかも)。ガソの右フック、工藤の左フックが時折ヒット。判定は2-1。攻める姿勢でやや工藤が上回ったか。ダウンシーンは無し。ガソの右フックは意外に悪くなかった。ただ、スタミナとパンチのキレに欠けていたため、全体的にイマイチな試合だった。その後、工藤は三度の防衛成功。四度目の相手は実力者アユブ・カルレ(ウガンダ)。判定で王座陥落。カルレはシュガー・レイ・レナードにKOされて王座を失った。)


トーマス・ハーンズ 1R KO エディ・ガソ

(J・ミドル級戦、1980年)

ガソ:左ジャブと左右フック

ハーンズ:左ジャブ、右ストレート、左右フック   

(ダウンシーン)

1R:右フック、右ストレートで2度、ガソがダウン

(感想:デビュー以来、連戦連勝で世界を目指すデトロイトの「ヒットマン」ハーンズ(後の活躍は説明不要なほど有名)。長身選手でガソとは大きな身長差。ハーンズの打ち下ろすような右ストレートでグラつくガソ。パンチを振り回して抵抗するガソだが、二度のダウンでKO。隙だらけだったガソ。スピードがあった当時のハーンズからは逃れることもゴマかすこともできなかった。後にガソはジョン・ムガビ、ジュリアン・ジャクソンにもKO負け。世界王座陥落後はスッカリ「若手の踏み台」といった存在に。元々パンチの打ち方が悪いガソ。にもかかわらず世界を獲れたのはなぜだろう? 素人の目にはわからない強さ(例えば、コブシの強さ、タフネス)があったのだろう。) 

①「WBA World Super Welterweight Title 

Eddie Gazo vs. Jae Keun Lim」

②「WBA World Super Welterweight Title 

Eddie Gazo vs. Kudo Masashi」

③「Super Welterweight 

Eddie Gazo vs. Thomas Hearns」

輪島功一(Wajima Kouichi)④のページ 

(「柳済斗 vs. 三迫将弘」「柳済斗 vs. 輪島功一(再戦)」「エディ・ガソ vs. 輪島功一(ラストファイト)」)

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トーマス・ハーンズ(Thomas "The Hit Man" Hearns)のページ 

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