欧州ウェルター級王者。左ストレートが武器。アルフレド・コスタス戦、レニー・グロスター戦、カークランド・レイン戦を紹介します。
アントワンヌ・フェルナンデス(フランス)
身長172cm:サウスポー
①アントワンヌ・フェルナンデス 3R TKO アルフレド・コスタス
(ウェルター級戦、1986年)
フェルナンデス:右ジャブ、左ストレート、左フック
コスタス:左ジャブ、右ストレート、左フック
(ダウンシーン)
1R:左フックでコスタスがダウン
3R:フック連打でコスタスがスタンディングダウン
(感想:フランスのフェルナンデス。アマチュアで国内王者になった後、プロ入り。コスタス戦はパリで行われたデビュー五戦目。コスタスはスペインの選手で、これがデビュー三戦目。1R、互いに警戒しながらジャブ、ストレート。コスタスはワンツー、サウスポーのフェルナンデスは左を当てようとする。左フックがカウンターとなってコスタスがダウン。その後、コスタスは右ストレートは悪くないが、サウスポースタイルに対応できない様子。3R、フック連打を浴びてコスタスがスタンディングダウン。セコンドからタオル投入でTKO。フェルナンデスが左をガツンと当てるファイタースタイルで勝利。その後、コスタスはスペインのウェルター級王座獲得。しかし、ニノ・ラロッカ(ラロッカはドナルド・カリーの世界ウェルター級タイトルに挑戦したことで有名)に敗れて欧州タイトルは獲れず。試合数は少なかったが、スペインで活躍した。)
②アントワンヌ・フェルナンデス 2R TKO レニー・グロスター
(ウェルター級戦、1987年)
フェルナンデス:右ジャブ、左ストレート、左フック
グロスター:左ジャブ、右ストレート、左フック
(ダウンシーン)
2R:左フックで2度、グロスターがスタンディングダウン
(感想:コスタス戦後、フランス王座(ウェルター級)に挑戦して引き分けたフェルナンデス。未だ無敗。グロスターは英国の地域タイトルを獲ったこともあるが、負けの方が多い黒人選手。フランスでの一戦。動きは悪くないグロスター。ガードを上げてウィービングしながらジャブ、ストレート、左フック。フェルナンデスはジャブ、左ストレート。2R、左フックでグラついたグロスターがスタンディングダウンを取られる。さらにダウン。レフェリーは試合を止めた。フェルナンデスがまた得意の左で勝った。二線級の相手との試合はもう必要ない、といった感じの結果。打たれ弱さがあったグロスター。その後、負けてばかりのキャリアとなった。)
③カークランド・レイン 2R KO アントワンヌ・フェルナンデス
(欧州ウェルター級タイトル戦、1990年)
フェルナンデス:右ジャブ、左ストレート、左フック
レイン:左ジャブ、右ストレート、左フック
(ダウンシーン)
2R:右ショート、連打で2度、フェルナンデスがダウン
(感想:レインがタイトル獲得。グロスター戦後、欧州王座(ウェルター級)に挑戦して判定負けしたフェルナンデス(初黒星)。その後、連勝。ニノ・ラロッカを破って欧州王座を獲得。二度目の防衛戦。挑戦者は個性派の名物男レイン(イギリスの黒人選手)。「ロベルト・デュランに勝った男」として有名だが、個人的にはリングで見せる個性的な動きに注目。英国・ウェンブリーでの一戦。レインが後ろ髪を伸ばしてヘアバンド姿。ノーガードでフットワーク。そしてジャブ、右ストレート。フェルナンデスは左を狙って前進。2R、右ショートがカウンターとなってフェルナンデスがダウン。完全に足に来たフェルナンデス。連打で再びダウン。立ったが、レフェリーはカウントアウト。レインがフェルナンデスの攻める勢いを上手く利用して勝利。事実上、一発で仕留めた。その後、フェルナンデスはパトリツィオ・オリバに敗れてこのタイトルの奪回に失敗。「勝てる相手」には勝てるが、そうでない選手には敵わず。強い左パンチを持つ男だったが、世界には手が届かなかった。)
①「Welterweight
Antoine Fernandez vs. Alfredo Costas」
②「Welterweight
Antoine Fernandez vs. Lenny Gloster」
③「EBU Welterweight Title
Antoine Fernandez vs. Kirkland Laing」
カークランド・レイン(Kirkland Laing)のページ
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ニノ・ラロッカ(Nino La Rocca)のページ
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