WBO世界スーパーフライ級王者。左が器用なテクニシャン。ワンディー・シンワンチャー戦、ホセ・ロペス戦、アレハンドロ・エルナンデス戦を紹介します。
マービン・ソンソナ(フィリピン)
身長170cm:サウスポー
①マービン・ソンソナ 2R KO ワンディー・シンワンチャー
(WBOオリエンタル・フライ級王座決定戦、2009年)
ソンソナ:右ジャブ、左ストレート、左右フック
ワンディー:左ジャブ、右ストレート、左右フック
(ダウンシーン)
2R:左フックでワンディーがダウン
(感想:ソンソナがタイトル獲得。ソンソナはスラリとしたサウスポー。アマチュアで実績。プロ入り後はこれまで全勝。WBOのユース王座を獲得している。タイのワンディーは元WBC世界ミニマム級王者。フィリピン・セブシティでの一戦。ジャブを使いながら左ストレート、左フックのソンソナ。共にガードを上げて、左右の構えの違いはあるがストレートを当てようとする。ソンソナは左の打ち方が巧い印象。2R、左フックがカウンター気味に入ってワンディーがダウン、KO。ワンディーはきびきびした動きで気合いが入った戦いぶりだったが、ソンソナの狙い澄ました左で失神。フィリピンにはパンチを振り回す選手が多いが、ソンソナは器用なストレートパンチャー。そんなソンソナの次の試合は初の世界戦。)
②マービン・ソンソナ 12R 判定 ホセ・ロペス
(WBO世界スーパーフライ級タイトル戦、2009年)
ソンソナ:右ジャブ、左ストレート、左右フック
ロペス:左ジャブ、右ストレート、左右フック
(ダウンシーン)
4R:左フックでロペスがダウン
(感想:ソンソナがタイトル獲得。ソンソナはこれまで13戦全勝(12KO)。王者ロペス(プエルトリコ)は39勝(32KO)7敗。WBAやWBCの地域王座を獲得・防衛しながら数度の世界戦を経験したが世界王座を獲り損ねてきた過去。決定戦でようやく王座を獲得し、これが初防衛戦。カナダでの一戦。なかなかのパワーファイターのロペス。右を強く当てようと攻める。ソンソナは距離を取ってジャブ、左ストレート。2R、ソンソナの右フックがヒット。4R、左フックでロペスがダウン。ロペスは力強く前に出るが、ソンソナはディフェンス&左ストレート。最終ラウンド終了時には共に両手を上げて勝利をアピール。判定は3-0。ソンソナはいいパンチを打っていたが、受け身の姿勢になるシーンが多かった。できれば自分から先手を取るような形で攻めて欲しかったところ。ロペスは一発のパワーでは相手を上回りながらも力みすぎて攻撃をかわされてしまって敗北。その後、三連敗してキャリアを終えた。)
③マービン・ソンソナ 12R 引分 アレハンドロ・エルナンデス
(WBO世界スーパーフライ級王座決定戦、2009年)
ソンソナ:右ジャブ、左ストレート、左右フック
エルナンデス:左ジャブ、右ストレート、左右フック
(感想:ソンソナがタイトル剥奪。ソンソナが計量失格で王座剥奪。初防衛戦が王座決定戦となった。エルナンデス(メキシコ)はこれまで22勝(11KO)7敗1分。オマール・ナルバエス(アルゼンチン)のWBO世界フライ級王座に挑戦して判定負けしたことがある。カナダでの一戦(ソンソナが前回と同じ町で試合。オプションの関係か?)。ソンソナが攻めの姿勢。右のガードを下げた状態から左ストレートからの右フック(山中慎介のような動き)。エルナンデスは地味な選手。ガードを上げ、接近してショートパンチ。やや受け身のスタイルで攻撃と防御が分離。サウスポーにスイッチしたりするが、それが特別効果があるようには見えない。連打するソンソナ、応戦するエルナンデス。判定はドロー。ダウンシーンは無し。離れた距離ではソンソナ、接近戦での細かい打ち合いは微妙な感じだったように見えた。世界戦にしては地味な雰囲気の試合だった。後にソンソナは階級を上げてウィルフレド・バスケス・ジュニアとWBO世界スーパーバンタム級王座を争ったがKO負けして二階級制覇ならず。世界王者に返り咲くことはなかった。エルナンデスはWBO世界バンタム級暫定王座を獲得。亀田和毅との対戦で日本でも話題になった。)
①「vacant WBO Oriental Flyweight Title
Marvin Sonsona vs. Wandee Singwancha」
②「WBO World Super Flyweight Title
Jose Lopez vs. Marvin Sonsona」
③「vacant WBO World Super Flyweight Title
Marvin Sonsona vs. Alejandro Hernandez」
ウィルフレド・バスケス・ジュニア(Wilfredo Vázquez Jr)のページ
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