志半ばで引退した英国のヘビー級。ヒューロイ・カリー戦(初戦)、ポール・リスター戦、ディーン・ウォータース戦を紹介します。
ホーレス・ノティス(イギリス)
身長187cm:オースドックス(右構え)
①ホーレス・ノティス 6R TKO ヒューロイ・カリー
(英連邦・英国ヘビー級王座決定戦、1986年)
ノティス:左ジャブ、右ストレート、左右フック
カリー:左ジャブ、右ストレート、左右フック
(ダウンシーン)
6R:左フックでノティスがダウン。連打でカリーがダウン。
(感想:ノティスがタイトル獲得。ノティスは英国でデビューして以来これまで9連勝(6KO)のホープ(結果的にノティスの試合は全て英国で行われた)。後にWBC世界クルーザー級王者になるアナクレット・ワンバにも勝利。ややアップライトな姿勢で小刻みに体を動かしながらジャブ、ストレート、連打で攻める。カリーは13勝5敗1分の中堅選手で英国のローカル王座を獲得したことがある。右ストレート、左フックがパワフルで打ち方も良い。ノティスは右の打ち方が微妙。接近戦では強いパンチの交換。4R、ノティスがラッシュをかけて強引に連打。相撲の「はたきこみ」でカリーをダウンさせる。6R、左フックでノティスがダウン。しかし連打で反撃し、カリーがダウン。さらに連打でレフェリーストップ。カリーはノティスよりもパンチの打ち方が良かったが、攻撃されると劣勢に。才能はあるが気が弱い選手だったのかも(後、アディルソン・ロドリゲス、ゲーリー・メイソンらにKO負け)。ノティスは腕力で強引に勝利。腰が入らないアップライトスタイルなため、ぎこちなさが目に付いた。会場ではノティスのライバル、フランク・ブルーノが観戦していたが、この試合を観てどう思っただろう?)
②ホーレス・ノティス 3R TKO ポール・リスター
(英連邦・英国ヘビー級タイトル戦、1987年)
ノティス:左ジャブ、右ストレート、左右フック
リスター:左ジャブと右ストレート
(ダウンシーン)
3R:左フック、左フック、右フックで3度、リスターがダウン
(感想:ノティスがタイトル防衛。白人選手リスターはこれまで10勝(2KO)1敗。直前の試合で英国のローカル王座を獲得している。共にボクサータイプでジャブ、ストレート。カリー戦と比べると戦闘的なスタイルになったノティス。前傾姿勢で強打する。攻めるノティス、ジャブで応戦するリスター。3R、ノティスが強引な左フックでダウンを奪う。続く二度のダウンは豪快なフックによるもの。ダメージが深いと見てレフェリーは試合を止めた。一気に攻撃して相手を仕留めたノティス。パンチの振りは大きめだったがキレとパワーがあった。後、リスターは勝ったり負けたりでキャリアを終えた。)
③ホーレス・ノティス 4R TKO ディーン・ウォータース
(英連邦ヘビー級タイトル戦、1987年)
ノティス:左ジャブ、右ストレート、左右フック
ウォータース:左ジャブと右ストレート
(感想:ノティスがタイトル防衛。オーストラリアの白人選手ウォータース。ガイとトロイでおなじみの「ウォータース兄弟」の一人。東洋太平洋ヘビー級王座を獲得したこともあるが、これまで5勝2敗とキャリアは浅い。ノティスが軽快な動きからジャブを連打し、左右フックを叩き込む。ウォータースもジャブを使うが、動きのスピードがそれほどでもないため右のパンチは当たらない。4R、ノティスがフットワークからの右ストレート。大きくグラつくウォータース。レフェリーストップ。ダウンシーンは無し。ライバル、フランク・ブルーノが観戦する中、活きのいいボクシングで快勝したノティス。次の試合でヒューロイ・カリー(再戦)に勝利したが網膜剥離で引退。通算戦績は16戦全勝(12KO)。やや攻撃重視でディフェンスが甘い感じだったため、タイソンやホリフィールドには敵わなかっただろうけれども、ブルーノやその他の英国のライバルとの対戦が実現しなかったのが残念。)
①「vacant Commonwealth, British Heavyweight Title
Horace Notice vs. Hughroy Currie」
②「Commonwealth, British Heavyweight Title
Horace Notice vs. Paul Lister」
③「Commonwealth Heavyweight Title
Horace Notice vs. Dean Waters」
フランク・ブルーノ(Frank Bruno)のページ
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