2023年4月16日日曜日

ウリセス・ソリス(Ulises Solis)「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

IBF世界ライトフライ級王者。ガッチリした体、パワー&テクニック。グレン・ドネア戦、ネリス・エスピノサ戦、ジェザー・オリバ戦を紹介します。

ウリセス・ソリス(Ulises Solis)「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

ウリセス・ソリス(メキシコ)

身長160cm:オーソドックス(右構え)


ウリセス・ソリス 12R 判定 グレン・ドネア

(IBF世界ライトフライ級タイトル戦、2008年)

ソリス:左ジャブ、右ストレート、左右フック

ドネア:左ジャブ、右ストレート、左フック

(感想:ソリスがタイトル防衛。グアダラハラ出身のソリス。「ボクシング兄弟」で兄ホルヘ・ソリスはWBA世界スーパーフェザー級暫定王座を獲得。デビューから無敗でメキシコ王座、WBAの地域王座(いずれもライトフライ級)を獲得。初の世界挑戦はネルソン・ディーパとのWBO世界ライトフライ級王座戦で2-0の判定負け。二度目の世界挑戦でウィル・グリッグスピー(マイケル・カルバハル、リカルド・ロペスとの試合でおなじみ)からIBF世界ライトフライ級王座を獲得。メキシコでノニト・ドネアの兄グレン・ドネア(フィリピン)の挑戦を受けることに。これまで26勝(20KO)1敗1分。挑戦者ドネアは19勝(12KO)3敗1分。ビック・ダルチニアンのIBF世界フライ級王座に挑戦して敗北したことがあり、これが二度目の世界挑戦。メキシコ・エルモシージョでの一戦。小柄ながらガッチリした体のソリスはジャブが巧く、接近して左右フック連打。ドネアはジャブを基本として右ストレート、左ボディフックをパワフルに打つ。接近戦では互いに強打。ドネアの頭がぶつかりイラつくソリス(「気をつけろ!」みたいな態度)。パワーがあるドネアだが、パンチを当てるテクニックはソリスが上。8R、ドネアがバッティングで減点(「当然」みたいな態度のソリス)。しかし、レフェリーはソリスも減点(ソリスは「オレもかい!?」といった表情に)。12R終了。判定は3-0(ダウンシーンは無し)。ソリスは当てるのが巧かった。一方、パワーがありながら負けたドネア。真っ直ぐな攻め方だったためか、攻撃をかわされるシーンが多かった。弟とは違って一つも世界タイトルを獲得することなく引退。) 


ウリセス・ソリス 12R 判定 ネリス・エスピノサ

(IBF世界ライトフライ級タイトル戦、2008年)

ソリス:左ジャブ、右ストレート、左右フック

エスピノサ:左ジャブ、右ストレート、左右フック

(ダウンシーン)

3R:左ストレートでエスピノサがダウン

9R:ワンツーでエスピノサがダウン

(感想:ソリスがタイトル防衛。五度目の防衛戦。挑戦者エスピノサ(ニカラグア・マナグア出身)はこれまで25勝(18KO)4敗。WBAやIBFの地域王座を獲得し、世界挑戦の経験もある。メキシコ・アグアスカリエンテスでの一戦。接近戦は巧くないエスピノサ。ガードを上げて突進し、ガチャガチャ打つ。ソリスはジャブ、コンビネーションで攻め、左ボディ打ちも巧い。2R、バッティングでソリスが負傷。しかもローブローで減点。3R、コンビネーション(ジャブからの右ストレート、左ストレート)でエスピノサがダウン。その後、ソリスはディフェンスしながらジャブで先手を取り、パンチにはキレ。エスピノサはラフな攻撃。7R、エスピノサの左フックがヒット。バッティングを嫌がるソリス。9R、タイミングのいいワンツー(左ジャブからの右ストレート)でエスピノサがダウン。12R終了。判定は3-0。この試合でもバッティングに悩まされたソリス。ラフな攻めをしたエスピノサはソリスのローブローに対抗したのかもしれないが、単に不器用なだけだったような気もする。後、エスピノサは再びこの王座に挑んだが敗北。世界は獲得できなかった。)


ウリセス・ソリス 7R TKO バート・バタワン

(IBF世界ライトフライ級王座挑戦者決定戦、2010年)

ソリス:左ジャブ、右ストレート、左右フック

バタワン:右ジャブ、左ストレート、右フック

(ダウンシーン)

4R:右カウンターでバタワンがダウン

(感想:ソリスが挑戦権獲得。ブライアン・ビロリアにKO負けしてIBF王座から陥落したソリス。再起戦に勝利して、この試合。これまで28勝(20KO)2敗2分。バタワンはフィリピンのセブ・シティ出身のサウスポー。ニックネームは「The Ninja」(日本人としては気になる呼び名)。1990年デビューのベテランで、45勝(37KO)14敗3分。フィリピン王座(ライトフライ級)を連続防衛。日本で東洋太平洋王座(ライトフライ級)に挑戦して2-1の敗北。ソリスのIBF世界ライトフライ級王座に挑戦して、TKO負け。WBOのアジア王座(ライトフライ級)獲得。挑戦権を懸けた再戦はどんな内容に? メキシコ・エンセナダでの一戦(リングアナはルペ・コントレラス)。ゴツい身体&タフさで攻めるソリス。ジャブ、ワンツーからのフック連打(ビニー・パジェンザのような雰囲気)。バタワンは残念なことに手数が少な目。左ストレートはまずまずだが、右フックの打ち方が雑でバランスを崩したりする。4R、右カウンターでバタワンがダウン。その後も手数でソリス。6R、ソリスがワンツーからの左ボディ打ち。バタワンは右フックからの左ストレートを出すが、ディフェンスされる。このラウンド終了後、バタワンが棄権。世界王座挑戦者決定戦にしては微妙だった試合。共に雑なところがあったが、ソリスが積極さ&体力で勝利。バタワンは良いコンビネーションを打つシーンもあったが、終始受け身。ただ、打たれただけだった。その後のバタワン。試合間隔が空いたが、再起戦にTKO勝ち。その次の試合はWBOアジア・パシフィック王座戦(スーパーフライ級)で、判定負け。それが最後の試合に。)


ウリセス・ソリス 12R 判定 ジェザー・オリバ

(IBF世界ライトフライ級タイトル戦、2011年)

ソリス:左ジャブ、右ストレート、左右フック

オリバ:左ジャブ、右ストレート、左フック

(感想:ソリスがタイトル防衛。ルイス・アルベルト・ラサルテから王座奪回したソリス。地元でオリバと奪回した王座の初防衛戦。挑戦者オリバ(フィリピンのヘネラル・サントス出身)はこれまで17勝(11KO)1分。直前の試合でWBOのアジア王座(ミニマム級)を獲得している。グアダラハラでの一戦。1R開始からジャブ、ストレートでアタックするオリバ。しかしながら勢いはあるが接近戦は器用ではなく、クリンチが多い。ソリスはジャブ、左フック、オリバは右ストレートが印象的。左フックのボディ打ちを使うソリスだが、ローブローになるシーンも。12R終了。判定は3-0(ダウンシーンは無し)。パンチの正確さでソリスが勝利。オリバはストレート系以外のパンチが雑だった。その後のソリス。つまらないトラブルで負傷。試合ができない状態が続き、王座剥奪。エドガル・ソーサとのWBCシルバー王座戦(フライ級。「WBC世界フライ級王座挑戦者決定戦」でもあった)でKO負け、引退。当てるテクニックを持っていたが、反則でモメるシーンも。もっとパンチがあれば、反則にヘンに悩まされることはなかったのでは?)


①「IBF World Light Flyweight Title 

Ulises Solis vs. Glenn Donaire」

②「IBF World Light Flyweight Title 

Ulises Solis vs. Nerys Espinoza」

③「IBF Light Flyweight Title Eliminator

Ulises Solis vs. Bert Batawang」

④「IBF World Light Flyweight Title 

Ulises Solis vs. Jether Oliva」



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