IBF世界フライ級王者。ガッチリした体型から繰り出す正確なパンチが武器。ノニト・ドネア戦、ジョンリル・カシメロ戦、八重樫東戦を紹介します。
モルティ・ムザラネ(南アフリカ共和国)
身長161cm:オーソドックス(右構え)
①ノニト・ドネア 6R TKO モルティ・ムザラネ
(IBF世界フライ級タイトル戦、2008年)
ムザラネ:左ジャブ、右ストレート、左右フック
ドネア:ジャブ、ストレート、左右フック
(感想:ドネアがタイトル防衛。ムザラネはスキンヘッドの黒人(「小型ハグラー」といった印象)。しかしニックネームはその風貌から「Babyface」。デビュー以来、連戦連勝だったが15戦目で初黒星、南アフリカ王座、WBCインター王座(フライ級)獲得ならず。その後は快調。一度失敗したその二つの王座を獲得。そしてこのドネアへの挑戦。王者ドネアはフィリピンのハードパンチャー。あのビック・ダルチニアンを仕留めて王座獲得。これが二度目の防衛戦。ネバダ州で行われた一戦。ガードを上げてジャブ、ストレートを使う正統派のムザラネ。ドネアは左のガードを下げた構えからジャブ、パワーを込めた左フック、右ストレート。前に出るムザラネ。迎え撃つドネアはサウスポーにスイッチしながらジャブ連打。6R、ドクターチェックを受けるムザラネ。試合終了。ムザラネの左目の負傷が原因と思われるが、大きな傷や出血は映像では確認できなかった。ダウンシーンは無し。ムザラネはディフェンスは巧かったが、パワーの差で勝負がついた。)
②モルティ・ムザラネ 5R TKO ジョンリル・カシメロ
(IBF世界フライ級タイトル戦、2011年)
ムザラネ:左ジャブ、右ストレート、左右フック
カシメロ:左ジャブ、右ストレート、左右フック
(感想:ムザラネがタイトル防衛。決定戦でIBF王者になったムザラネが二度目の防衛戦。これまで26勝(17KO)2敗。フィリピンのカシメロは14勝(6KO)1敗。WBOの暫定王者(ライトフライ級)だったが、直前の試合で王座陥落。これが再起戦となる。ヨハネスブルグで行われた試合。足を使って距離を取りながら左フックを連打するカシメロ。ムザラネはブロックしながら左ジャブ、右ストレートで前進。右ストレートが強いムザラネ。カシメロは思い切った連打を放つがブロックされる。5R、横を向いたり、レフェリーに何やらアピールするカシメロ。試合終了。よくわからない終わり方。棄権するほどカシメロが打ちのめされたシーンは無かったように見えたが、右ストレートが効いていたか。ダウンシーンは無し。ムザラネは堅実なボクシング。赤いトランクスが華やかでオシャレだった。)
③モルティ・ムザラネ 9R TKO 八重樫東
(IBF世界フライ級タイトル戦、2019年)
ムザラネ:左ジャブ、右ストレート、左右フック
八重樫:左ジャブ、右ストレート、左右フック
(感想:ムザラネがタイトル防衛。ドネア戦以来負け無しで、すっかり大ベテランになったムザラネ。一度はIBF世界フライ級王座を返上したが、その後、再び決定戦で同王座獲得。坂本真宏、黒田雅之を相手に防衛。三度目の防衛戦も日本選手。場所も日本。八重樫は三階級制覇王者で、「激闘王」などと呼ばれるファイター。ムザラネがいつものようにブロック、左ジャブ、右ストレート。八重樫は足で距離を取りながら連打。接近戦。互いにボディ攻撃。パワーはムザラネの方が上か。8R、ムザラネの左ボディフックがヒットして八重樫は劣勢に。9R、打たれ続ける八重樫。レフェリーストップ。ダウンシーンは無し。八重樫はよく頑張ったがパンチが軽めだった。ムザラネはさすがにパンチのキレと勢いは以前と比べると落ちていたが、ここぞという時のスピードとパワーは見事なものだった。しかしながら、次の防衛戦に敗北。それが最後の試合となった。基本がしっかりできているムザラネはピークを超えても強かった。南アフリカはそういった好選手の宝庫である。)
①「IBF World Flyweight Title
Nonito Donaire vs. Yaegashi Akira」
②「IBF World Flyweight Title
Moruti Mthalane vs. John Riel Casimero」
③「IBF World Flyweight Title
Moruti Mthalane vs. Yaegashi Akira」
ノニト・ドネア(Nonito Donaire)のページ
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