2022年11月9日水曜日

ベン・タッキー(Ben Tackie)「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

北米スーパーライト級王者。スリムな体型から繰り出すシャープな連打が武器だったタッキー。レイ・オリベイラ戦、テディ・リード戦、コンスタンチン・チュー戦を紹介します。

ベン・タッキー(Ben Tackie)ボクシング・ブログ「世界の強豪ボクサー」[Google Blogger]

ベン・タッキー(ガーナ)

身長175cm:オーソドックス(右構え)

ベン・タッキー 12R 判定 レイ・オリベイラ

(北米スーパーライト級タイトル戦、2001年)

タッキー:左ジャブ、右ストレート、左右フック

オリベイラ:左ジャブ、右ストレート、左右フック

(感想:タッキーがタイトル獲得。ガーナ出身のタッキー。シャープなジャブ、コンビネーションで積極的に攻めるタイプ。デビュー以来、連戦連勝でアフリカ王座、IBFインター王座(いずれもライト級)を獲得したが、グレゴリオ・バルガス(元WBC世界フェザー級王者)とのWBC米大陸ライト級王座決定戦に判定負けして初黒星。ジョンジョン・モリナ(元IBF世界J・ライト級王者)にも敗北。ただ、元世界王者フレディ・ペンドルトンを右フックで仕留めたこともあり、パンチはある。これまで22勝(14KO)2敗。王者オリベイラは重そうなパンチをしっかり当てようとするタイプで42勝(19KO)7敗1分。二度の世界挑戦の経験があるが、いずれも敗北している。1Rから積極的なタッキー。左フックからの右ストレートが印象的。オリベイラは応戦。共に手数が多く、いい打ち方をする。接近戦では互いにフック連打、ボディ打ち。一進一退。判定は2-0。ダウンシーンは無し。北米タイトル戦、全米タイトル戦はこれから世界を狙う者同士で行われることが多く、試合内容も世界戦に負けないほど白熱したものになることがよくある。この試合はその一つ。どちらが勝つか、という緊張感が最後まであった好試合。ただ、ダウンシーンが無かったことが示すようにタッキーのパンチは速いが軽い、オリベイラはしっかりした打ち方をするが全体的に動きがやや鈍い、という印象も。)


ベン・タッキー 5R TKO テディ・リード

(北米スーパーライト級タイトル戦、2002年)

タッキー:左ジャブ、右ストレート、左右フック

リード:左ジャブ、右ストレート、左右フック

(感想:タッキーがタイトル防衛。「IBF世界スーパーライト級王座挑戦者決定戦」として行われた試合。リードは直前の試合で全米スーパーライト級王座を獲得している選手。ゴールデン・ジョンソン(当時の実力者。世界挑戦したことも)に2-1で敗北したこともある。1Rから仕掛ける挑戦者リード。左右フックでタッキーを追い込む。しかしながら、振りが大きいリードは隙も大きい。タッキーの速いジャブ、ストレート、得意の右フックがヒット。振り回すボクシングで飛ばし過ぎたせいなのか、リードはスタミナ切れの様子で打たれてはフラつく。5R、連打でレフェリーストップ。ダウンシーンは無し。タッキーがディフェンスしながら正確にパンチを入れて勝利。リードは豪快な戦い方。積極的なのは良かったがスタミナがなさすぎ。ところが次の試合で北米ウェルター級王座を獲得。強さと弱さの両方を持つ男だった。)


コンスタンチン・チュー 12R 判定 ベン・タッキー

(WBA・WBC・IBF世界スーパーライト級タイトル戦、2002年)

タッキー:左ジャブ、右ストレート、左右フック

チュー:左ジャブ、右ストレート、左右フック

(感想:チューがタイトル防衛。IBF1位のタッキーがラスベガスで有名選手の世界王座にチャレンジ(世界初挑戦)。これまで28勝(23KO)1敗1分の王者チューは個性的な戦い方をするハードパンチャー(ロシア出身。オーストラリアでプロデビュー)。フットワークをあまり使わず、強いジャブで相手を突き放して連打する。タッキーはブロックしながらジャブで攻めようとするが、相手の強いジャブに阻まれ、得意の右はスウェーなどでかわされてしまう。ボディを攻撃するチュー。判定は3-0。ダウンシーンは無し。タッキーが右を当てるシーンもあったが(3Rなど)、全体的にはチューがパワーとパンチの正確さで上だった。ボクシングはやはりパンチ力がある方が有利。タッキーはチュー戦後、二連敗(シャンバ・ミッチェル、リッキー・ハットン)。キャリア後期には六連敗。良い選手だったが、世界王座は獲れなかった。)

①「NABF Super Lightweight Title

Ray Oliveira vs. Ben Tackie」

②「NABF Super Lightweight Title 

Ben Tackie vs. Teddy Reid」

③「WBA・WBC・IBF World Super Lightweight Title 

Kostya Tszyu vs. Ben Tackie」

テディ・リード(Teddy Reid)のページ

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コンスタンチン・チュー(Konstantin "Kostya" Tszyu)のページ

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