初代IBF世界J・ミドル級王者。長いジャブ、ストレートが武器。アール・ハーグローブ戦、カルロス・サントス戦、トーマス・ヒットマン・ハーンズ戦を紹介します。
マーク・メダル(アメリカ)
身長 cm:オーソドックス(右構え)
①マーク・メダル 5R TKO アール・ハーグローブ
(初代IBF世界J・ミドル級王座決定戦、1984年)
メダル:左ジャブ、右ストレート、左右フック
ハーグローブ:左ジャブと左右フック
(感想:メダルがタイトル獲得。ニューヨーク出身のメダル。世界を目指す選手にしては珍しく、アマチュアでの経験が無い。腕っぷしの強さを周囲から認められ、ボクシングを始めたという。元王者エミール・グリフィスからボクシングを習い、これまで22勝(19KO)1敗で、IBF4位。スラリとした体型でカルロス・サラテのように長いジャブ、ストレート、左フックを使う。IBF1位のハーグローブは24戦全勝(24KO)。凄い戦績ではあるが、パワーよりも積極的な攻めで倒すタイプ。ただし、これまで王座を獲得したことがない。アトランチックシティで行われた興味深い若手対決。ジャブを飛ばすメダル。接近戦ではボディ攻め。ハーグローブはフック連打。一進一退。5R、メダルの右ストレートがヒット。ロープ際でハーグローブが連打されてレフェリーストップ。ダウンシーンは無し。メダルの右ストレートが光った試合。接近戦で打ち合ったメダル。距離を取って長いパンチで戦った方がよかったのではないかと思うが、自分がファイトにも強いところを観客に見せたかったのだと思われる。ハーグローブは悪い選手ではなかったが、特別強いとは感じられなかった。その後、ジョン・ムガビにもKOされ、これが最初で最後の世界戦となった。)
②カルロス・サントス 15R 判定 マーク・メダル
(IBF世界J・ミドル級タイトル戦、1984年)
メダル:左ジャブ、右ストレート、左右フック
サントス:右ジャブ、左ストレート、左右フック
(ダウンシーン)
1R:左ストレートでメダルがダウン
14R:左フックでサントスがダウン
(感想:サントスがタイトル獲得。ニューヨークで行われたメダルの初防衛戦。挑戦者サントスはプエルトリコのサウスポー。ウィルフレド・ベニテスのWBC世界J・ミドル級タイトルに挑戦して15R判定負け。それ以外はキレイに白星を並べてきた。1R、フットワークを使ってジャブを当て、接近戦ではボディを攻撃するサントス。メダルはジャブ、右ストレート。左ストレートでメダルがダウン。その後は一進一退。13R、メダルが連打を浴びる。14R、キレイな左フックでサントスがダウン。効いていたが、メダルは仕留めることができず。判定は3-0。サントスの当てるテクニックが評価されたと思われる。サントスは倒しに行かないタイプ。当ててディフェンスしてポイントだけを取る、相手からすると実に嫌なタイプ。初防衛に失敗したメダル。相手がやりにくいタイプだった不運はあるが、一撃でKOするパワーが無かったため仕方がない。)
③トーマス・ハーンズ 8R TKO マーク・メダル
(WBC世界J・ミドル級タイトル戦、1986年)
メダル:左ジャブ、右ストレート、左右フック
ハーンズ:左ジャブ、右ストレート、左右フック
(ダウンシーン)
1R:右ストレートでメダルがダウン
(感想:ハーンズがタイトル防衛。メダルが「ボクシングのメッカ」であるラスベガス「シーザース・パレス」で大一番。王者「ヒットマン」ハーンズ。マービン・ハグラーにKOされて世界ミドル級王座奪取に失敗したハーンズがJ・ミドル級タイトルの防衛戦を行うことに。共にジャブ、ストレートを使うタイプだが、パンチのキレが全然違う。1R、速い右ストレートでメダルがダウン。左のガードを下げてフリッカージャブをバシバシ決めるハーンズ。メダルはガードを上げるが効果無し。さらにハーンズは左フックでボディ攻撃。ジャブでメダルの左目が腫れていく。8R、メダルの目をドクターがチェックしてTKO。メダルは良い選手ではあるが、ハーンズのパンチがあまりにも速いため「普通の選手」に見えた。ハーンズはこの後王座を返上して上の階級を目指す。メダルは次の試合が引き分けに終わり、それが最後の試合となった。)
Earl Hargrove vs. Mark Medal」
②「IBF World Super Welterweight Title
Mark Medal vs. Carlos Santos」
③「WBC World Super Welterweight Title
Thomas Hearns vs. Mark Medal」
トーマス・ハーンズ(Thomas "The Hit Man" Hearns)のページ
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