2022年9月9日金曜日

カルロス・サントス(Carlos Santos)「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

IBF世界J・ミドル級王者。ジャブ、連打で世界を獲得したサウスポー。ウィルフレド・ベニテス戦、ルイ・アカリエス戦、ドナルド・カリー戦を紹介します。

カルロス・サントス(Carlos Santos)ボクシング・ブログ「世界の強豪ボクサー」[Google Blogger]

カルロス・サントス(プエルトリコ)

身長177cm:サウスポー

ウィルフレド・ベニテス 15R 判定 カルロス・サントス

(WBC世界J・ミドル級タイトル戦、1984年)

サントス:右ジャブ、左ストレート、左右フック

ベニテス:左ジャブ、右ストレート、左右フック

(ダウンシーン)

6R:右フックでサントスがダウン

(感想:ベニテスがタイトル防衛。サントスはウェルター級でモントリオールオリンピック(1976年)に出場したことがある選手。プロ入り後はこれまで全勝。タイトルは獲得していないが、地元プエルトリコ、イタリアで戦ってきた。スタイルはフットワークとジャブでポイントを狙うボクサータイプ。三階級王者ベニテスはセルバンテスやレナードとの試合でおなじみ。これまで41勝(26KO)1敗1分。ラスベガスで行われたプエルトリコのテクニシャン同士の一戦。共にジャブを打ち、ストレートを当てようとする。そして接近して連打。しかしながら両者とも手数が少ない。サントスは良い左ストレート、左フックを持っているにもかかわらず無駄なフットワークが多い。6R、タイミングの良い右フックでサントスがダウン。8R、「打ってこい」とゼスチャーするベニテス(手数が少ないのはベニテスも同じ。たぶん、どちらもカウンター狙い。互いに警戒し、相手が出てこないため手数が少なくなったのだと思われる)。ベニテスがたまに連打して15R終了。判定は3-0。盛り上がりに欠けた試合。最終ラウンド終了時もリングサイドの観客は薄い反応。ドリフのコントではないが「もしも・・・攻めない挑戦者がいたら・・・」といった感じの試合だった。こういう試合はどちらも「負け」でいいのでは?  カネを払って観戦した客が気の毒だ。)


カルロス・サントス 15R 判定 ルイ・アカリエス

(IBF世界J・ミドル級タイトル戦、1985年)

サントス:右ジャブ、左ストレート、左右フック

アカリエス:左ジャブ、右ストレート、左右フック

(感想:サントスがタイトル防衛。ベニテス戦後、連勝のサントス。マーク・メダルからフットワークとジャブで世界王座奪取。これまで27勝(19KO)1敗。これが初防衛戦となる。フランスのアカリエスは39勝(19KO)5敗。欧州ミドル級王者だったがトニー・シブソン(マービン・ハグラーに挑戦してKO負けしたことがあるタフガイ)に破れ王座陥落。元WBA王者デビー・ムーアを破ってこの世界挑戦のチャンスを得た。フランスで行われた一戦。会場ではテニスのマルチナ・ナブラチロワが観戦。アカリエスがガードを固めて前進するが、サントスはリズミカルにフットワーク、ジャブ、連打。時折オーソドックスにチェンジして左ボディ、右フックを打つ自由奔放なサントスにアカリエスはついていけない。判定は3-0。ダウンシーンは無し。ベニテス戦と比べると手数が多かったサントス。しかし「KOを狙うボクシング」ではなかったため、スパーリングのような雰囲気も感じた試合だった。アカリエスはこれで引退。サントスはこの後、デビー・ムーアとの防衛戦を拒否してタイトル剥奪。王者としてリングに上がったのはこれが最後となった。)


ドナルド・カリー 5R 反則 カルロス・サントス

(全米J・ミドル級タイトル戦、1987年)

サントス:右ジャブ、左ストレート、左右フック

カリー:左ジャブ、右ストレート、左右フック

(感想:カリーがタイトル防衛。バスター・ドレイトンとIBF世界J・ミドル級王座決定戦を行って敗北したサントス。再起二戦目はラスベガス「シーザース・パレス」での大きな勝負。相手はかつて連戦連勝だったカリー。ロイド・ハニガンに大番狂わせで敗北し、世界ウェルター級王座を失うとともに、「次期スーパースター候補」の地位からも転落。復活を目指す状況にある男。サントスがいつものようにフットワークとジャブ。カリーはジャブを使いながらジリジリと距離を詰めてショート連打。2R、サントスがレフェリーのカルロス・パディーリャからバッティングを注意される。4R、サントスがバッティングで減点。5R、再び減点され、さらにヘディングをカリーに食らわして反則負け(ダウンシーンは無し)。サントスは一体何がしたかったのか? カリーは実力者ではあるが打たれ弱さがある選手。メダル戦やアカリエス戦のような連打を使えば勝機はあったはず。カリーは前回のトニー・モンゴメリー戦も反則勝ち。そしてこの次の試合でマイク・マッカラムのWBA世界J・ミドル級王座に挑戦して派手なKO負け。「カリーの不運」にサントスは自分でも気付かないうちに巻き込まれていたのかも。その後、サントスは連勝を続けたが大きな試合に出場することはなかった。)

①「WBC World Super Welterweight Title 

Wilfred Benitez vs. Carlos Santos」

②「IBF World Super Welterweight Title 

Carlos Santos vs. Louis Acaries」

③「USBA Super Welterweight Title 

Donald Curry vs. Carlos Santos」

ウィルフレド・ベニテス(Wilfred Benitez)のページ

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マーク・メダル(Mark Medal)のページ

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バスター・ドレイトン(Buster Drayton)のページ

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