イタリアのタフなJ・ミドル級。オリンピアンで世界挑戦の経験も。ロベルト・デュラン戦、トーマス・ハーンズ戦、マイク・マッカラム戦を紹介します。
ルイジ・ミンキロ(イタリア)
身長173 cm:オーソドックス(右構え)
①ロベルト・デュラン 10R 判定 ルイジ・ミンキロ
(J・ミドル級戦、1981年)
ミンキロ:左ジャブ、右ストレート、左右フック
デュラン:左ジャブ、右ストレート、左右フック
(感想:イタリアのミンキロ。モントリオールオリンピック(1976年)ではウェルター級で出場(メダル獲得ならず)。プロではイタリア王座、欧州王座(いずれもJ・ミドル級)を獲得するなど、一つの敗北を除き、キレイに白星を並べてきた。デュランはおなじみパナマの「石の拳」。シュガー・レイ・レナードにWBC世界ウェルター級王座を奪い返されて、巻き返し中。ラスベガス「シーザース・パレス」で行われた一戦。ミンキロがジャブを使って前進。左右フックでボディ攻撃するなど積極的。デュランは攻めてくるミンキロにフックで応戦。接近戦、もみ合い。ミンキロの前進を持て余すデュランだが、判定は3-0。ダウンシーンは無し。映像ではどちらが優勢なのかよくわからなかった。デュランのボディ攻撃が評価されたのかも。ライト級時代は速くて強かった「石の拳」もKOどころかダウンも奪えないとなると魅力半減といったところ。ミンキロは元々ボクサータイプなのではないか? 接近戦を仕掛けていたが、パワーは感じられなかった。)
②トーマス・ハーンズ 12R 判定 ルイジ・ミンキロ
(WBC世界J・ミドル級タイトル戦、1984年)
ミンキロ:左ジャブ、右ストレート、左右フック
ハーンズ:左ジャブ、右ストレート、左右フック
(感想:ハーンズがタイトル防衛。デュラン戦後も欧州王座を守り続けるミンキロ。ついに世界初挑戦。二階級制覇王者「ヒットマン」ハーンズはウィルフレド・ベニテスから奪った王座の初防衛戦。ハーンズの地元デトロイト「ジョー・ルイス・アリーナ」で行われた一戦。共にジャブを使う。前進するミンキロだが、ハーンズはジャブでミンキロの接近を阻み、長いリーチから左フック、右ストレート、ボディ打ち。ジャブを「ガツン」と食らうミンキロだが、それでも前進。むしろ3Rにはハーンズをロープ際に追い込んで連打。タフなミンキロに参ったのか、ハーンズがクリンチ(8Rなど)。しかしながら、ミンキロの右ストレート、振りの大きい左フックは空振りが多い。判定は3-0。ダウンシーンは無し。ハーンズが体格差、パワーなどで勝利。勝てなかったがミンキロはハーンズのラッシュにも倒れない「異常なタフさ」を証明。)
③マイク・マッカラム 14R TKO ルイジ・ミンキロ
(WBA世界J・ミドル級タイトル戦、1984年)
ミンキロ:左ジャブ、右ストレート、左右フック
マッカラム:左ジャブ、右ストレート、左右フック
(感想:マッカラムがタイトル防衛。再び世界を狙うミンキロ。これまで44勝(28KO)3敗(良い戦績)。王者マッカラム(ジャマイカ)は「ボディ・スナッチャー」と呼ばれ、ボディ打ちが巧いテクニシャン。ミラノで行われた一戦。前進して右ストレート、左フックを狙うミンキロ。マッカラムは伸びのあるジャブ、右ストレート、器用な左右フックで応戦。ミンキロが良いパンチを打つシーンもあるが、全体的にはマッカラムがディフェンス、当てる巧さで上回る。13R終了後にミンキロは棄権。ダウンシーンは無し。ミンキロの動きは悪くはなかったが相手のレベルが高すぎた。世界のトップクラスには勝てなかったミンキロ。派手な選手ではなかったが、大物と対戦しても倒されなかったタフネスの男である。)
Roberto Duran vs. Luigi Minchillo」
②「WBC World Super Welterweight Title
Thomas Hearns vs. Luigi Minchillo」
③「WBA World Super Welterweight Title
Mike McCallum vs. Luigi Minchillo」
ロベルト・デュラン(Roberto Durán)のページ
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トーマス・ハーンズ(Thomas "The Hit Man" Hearns)のページ
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マイク・マッカラム(Mike McCallum)のページ
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