2022年6月15日水曜日

ジョン・コンテ(John Conteh)「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

WBC世界L・ヘビー級王者。ジャブを連打する英国人らしい正統派タイプ。アルバロ・ヤキ・ロペス戦、マシュー・サァド・ムハマド戦(初戦・再戦)を紹介します。

ジョン・コンテ(John Conteh)ボクシング・ブログ「世界の強豪ボクサー」[Google Blogger]

ジョン・コンテ(イギリス)

身長183cm:オーソドックス(右構え)

ジョン・コンテ 15R 判定 アルバロ・ヤキ・ロペス

(WBC世界L・ヘビー級タイトル戦、1976年)

コンテ:左ジャブ、右ストレート、左右フック

ロペス:左ジャブ、右ストレート、左右フック

(感想:コンテがタイトル防衛。リヴァプール出身のコンテ。母はアイルランド、父はシエラレオネ共和国の人。10歳でボクシングを始める。アマチュアの大会で優勝したことも。ロンドンでのプロデビュー以来、一つの敗北を除いて順調。欧州王座、英国王座、英連邦王座(L・ヘビー級)を獲得。決定戦でWBC世界L・ヘビー級王座獲得。ロペス戦は二度目の防衛戦。挑戦者ロペスはメキシカンファイター(後、マシュー・サァド・ムハマドらと激しい試合)。これが世界初挑戦。コペンハーゲンで行われた試合。互いに警戒しながらジャブ。王者コンテはジャブを連打してポイントを取るタイプ。左フックはコンテの方が器用な印象。左フックのボディ打ちも巧い。ロペスの攻撃をかわしながらジャブを当てるコンテ。接近戦では迫力のある左右フックでの打ち合い。判定は3-0。コンテのジャブが評価されたか。ダウンシーンは無し。序盤は静かなジャブの打ち合い。中盤以降はロペスが激しく攻撃していくのだろうと思ったが最後まであまり変わらなかった。ジャブ、ストレートは良かったロペスだが不器用なところがあり、やや受け身の姿勢で、攻撃をディフェンスされてしまった。この試合の時点ではまだ「荒々しいロペス」ではなかったようだ。)


アルバロ・ヤキ・ロペス

(コンテ戦の後、ビクトル・ガリンデス、マシュー・サァド・ムハマド、カルロス・デ・レオンらの世界タイトルに挑戦。思い切ったフック連打を武器に激しい試合を展開したが世界王者になることはできなかった)


マシュー・サァド・ムハマド 15R 判定 ジョン・コンテ

(WBC世界L・ヘビー級タイトル戦、1979年)

コンテ:左ジャブ、右ストレート、左フック

ムハマド:左ジャブ、右ストレート、左フック

(ダウンシーン)

14R:左ストレート、左ジャブで2度、コンテがダウン

(感想:ムハマドがタイトル防衛。三度の防衛に成功したが、王座を剥奪されて無冠になったコンテ。これまで33勝(23KO)2敗1分。アトランチックシティでタイトル奪回を目指す。王者ムハマドは23勝(16KO)3敗2分の「激闘王」。かつては「マシュー・フランクリン」の名でリングに上がっていたが、マービン・ジョンソンをKOしてこのタイトルを獲得後「マシュー・サァド・ムハマド」と改名。これが初防衛戦。試合はジャブの打ち合いが中心。右ストレートを狙うムハマド。5R終了間際にムハマドがバッティングで負傷。左目の腫れもあってムハマドは慎重な戦いぶりに。コンテは得意の左フックが少な目でジャブが多い。14R、ダウンシーンで観客席がドッと沸く。判定は3-0。「激闘王」がジャブ、ストレートで手堅く勝利。確実に初防衛戦をクリアしたかったのだろう。コンテはジャブは悪くなかったが、「倒しに行かないボクシング」。選手にもいろんな事情があるのだろうが「攻めない挑戦者」を見ていると何のためにタイトル戦に出場しているのか、という気になってくる。)


マシュー・サァド・ムハマド 4R KO ジョン・コンテ

(WBC世界L・ヘビー級タイトル戦、1980年)

コンテ:左ジャブ、右ストレート、左フック

ムハマド:左ジャブ、右ストレート、左フック

(ダウンシーン)

4R:左フック、右ストレート、左フック、連打、左フックで5度、コンテがダウン

(感想:ムハマドがタイトル防衛。ダイレクトリマッチ。アトランチックシティでコンテが二試合連続で王者ムハマドに挑戦。基本的な戦い方だけではなく試合展開も前回と同じ。ジャブで先手を取るムハマドが右ストレートを当てようとする。4R、左フックでアッサリとコンテがダウン。さらにダウン。四度目のダウンで試合が終わったと思ったのか、ムハマドは大喜び(まだ、終わってないぞ)。五度目のダウンで試合終了。またしても攻めなかったコンテ。何のために挑戦したのか。それなら他の世界ランカーにチャンスを譲った方がよかったのではないかという気がする(イギリスのボクサーはキレイなジャブ、ストレートを打つ正統派が多いが、「戦い」という点ではアグレッシブさに欠けるところがかつてはあった。それが当時イギリスボクシング界が低迷した原因だったと思われる)。コンテはこれが最後の世界戦となった。また、コンテは現役時代から映画にも出演。引退後は勲章を受ける名誉も。)

①「WBC World Light Heavyweight Title 

John Conteh vs. Yaqui Lopez」

②「WBC World Light Heavyweight Title 

Matthew Saad Muhammad vs. John Conteh」

③「WBC World Light Heavyweight Title 

Matthew Saad Muhammad vs. John Conteh」

マシュー・サアド・ムハマド(Matthew Saad Muhammad)のページ

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