2022年2月23日水曜日

オスカー・ボナベナ(Oscar Bonavena)「世界の強豪ボクサー:ボクシング・ブログ」

アリやフレージャーと戦ったアルゼンチンのヘビー級。ジョージ・シュバロ戦、ジョー・フレージャー戦(初戦・再戦)、モハメド・アリ戦を紹介します。

オスカー・ボナベナ(Oscar Bonavena)ボクシング・ブログ「世界の強豪ボクサー」[Google Blogger]

オスカー・ボナベナ(アルゼンチン)

身長179cm:オーソドックス(右構え)

オスカー・ボナベナ 10R 判定 ジョージ・シュバロ

(ヘビー級戦、1966年)

ボナベナ:左ジャブ、右ストレート、左右フック

シュバロ:左ジャブ、右ストレート、左右フック

(感想:ブエノスアイレス出身のボナベナ。ニックネームは「Ringo」(ビートルズのような髪型が由来)。ニューヨーク「マジソン・スクエア・ガーデン」でデビュー(勝利)。ゾラ・フォーリーに初黒星。その後、主戦場をアルゼンチンに移し、連勝。そしてこのシュバロ戦。シュバロはカナダの選手。アーニー・テレル、モハメド・アリの世界王座に挑戦して判定負けしたタフガイ。「マジソン・スクエア・ガーデン」での一戦。ボナベナとシュバロ。共にガッチリした体つき。ゴツい腕でジャブ、フック。ただし、二人とも動きのスピードとキレはあまりない(ジョー・ルイスの時代にいた古いタイプの選手のような感じ)。フックが主体のシュバロ。ボナベナのジャブ、右ストレートは悪くない。判定は2-0。ダウンシーンは無し。パンチの正確さに少し差があったような印象。リングサイドで観戦した場合とは印象が違うだろうけれども、二人の動きにキレがないため、映像では決め手に欠けるインパクトの無い試合に見えた。)


ジョー・フレージャー 10R 判定 オスカー・ボナベナ

(ヘビー級戦、1966年)

ボナベナ:左ジャブ、右ストレート、左右フック

フレージャー:左ジャブ、右ストレート、左右フック

(ダウンシーン)

2R:右ストレート、左フックで2度、フレージャーがダウン

(感想:シュバロに勝利したボナベナの次の試合。相手のフレージャーは東京オリンピックで金メダルを獲得したファイター。得意の左フックで連勝中。「マジソン・スクエア・ガーデン」で行われた世界を目指す選手同士の対戦。フレージャーが速いジャブ、そして左フック。右ストレートも強そう。ボナベナはシュバロ戦と比べるとスピードがある。ジャブを使って、右ストレート、左フック。2R、カウンターの右ストレートでフレージャーがダウン。さらに左フックでダウンを追加。それでも前進するフレージャーは接近してフック連打。パンチの打ち方がぎこちないボナベナはフレージャーのキレのあるパンチとディフェンスに押され気味。判定は2-1。スピードやパンチを当てるテクニックなど、総合的にフレージャーの方が上に見えた。ダウンは油断によるものだと思う。ややラッキーパンチな感じだったが、ボナベナはあのフレージャーからダウンを奪ってパワーがあることを証明。)


ジョー・フレージャー 15R 判定 オスカー・ボナベナ

(ニューヨーク州公認世界ヘビー級タイトル戦、1968年)

ボナベナ:左ジャブ、右ストレート、左右フック

フレージャー:左ジャブ、右ストレート、左右フック

(感想:フレージャーがタイトル防衛。あのモハメド・アリが兵役拒否で世界王座剥奪。新しいWBA王者を決めるトーナメントに出場したボナベナ。カール・ミルデンバーガーに勝利したが、ジミー・エリスに敗北(結局、エリスが新WBA王者に)。その後、地元でゾラ・フォーリーに雪辱するなど連勝し、この世界初挑戦。フレージャーはバスター・マシスを決定戦で下してニューヨーク州版の世界ヘビー級王座を獲得。これが二度目の防衛戦。試合地はフレージャーの地元フィラデルフィア。フレージャーが体を左右に振りながら前進し、左右フック、アッパーで攻める。ボナベナはジャブ、ストレートで応戦しようとするが、不器用なためフレージャーの接近を止められない。ボナベナをロープ際に追い込んでねちっこく連打するフレージャー。判定は3-0。ダウンシーンは無し。ボナベナはジャブ、ストレートを基本に距離を取って戦うスタイルのため、頭をくっつけてくるフレージャーの超接近戦に対応できなかった。負けたがダウンしなかったことでボナベナはタフさを証明。フレージャーは後にジミー・エリスを倒してWBA王座を獲得し、ヘビー級王座を統一。)   


モハメド・アリ 15R KO オスカー・ボナベナ

(ヘビー級戦、1970年)

ボナベナ:左ジャブ、右ストレート、左右フック

アリ:左ジャブ、右ストレート、左フック

(ダウンシーン)

15R:左フック、左フック、連打で3度、ボナベナがダウン

(感想:兵役拒否で剥奪された世界ヘビー級王座の奪還を目指すアリ。「マジソン・スクエア・ガーデン」でカムバック二戦目。タイトル戦でもないのに「15R制」。フットワークとジャブ、ストレートを使うアリだが動きとパンチにキレがない。ボナベナはジャブを使いながら大きなフックを当てようとする。ボナベナの攻撃を持て余すアリ。9R、アリが左フックを空振りして滑る。15R、左フックがカウンターとなってボナベナがダウン。完全に足に来たボナベナはさらに二度のダウンを喫し、KO負け。じれったい試合をやってしまったアリ。何とか勝利(次の試合はジョー・フレージャーの持つ世界ヘビー級タイトルへの挑戦)。この後、フロイド・パターソンにも敗れるなど大きな試合には勝てなかったボナベナ。ぎこちない不器用な選手であり、個人的には好みではないが、アリ、フレージャーと戦ったことで記憶に残る選手。しかし、最期は悲しい。1976年、ネバダ州リノで何らかのトラブルで射殺された。)

①「Heavyweight 

Oscar Bonavena vs. George Chuvalo」

②「Heavyweight 

Oscar Bonavena vs. Joe Frazier」

③「NYSAC World Heavyweight Title 

Joe Frazier vs. Oscar Bonavena」

④「Heavyweight 

Muhammad Ali vs. Oscar Bonavena」

モハメド・アリ(Muhammad Ali)のページ

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ジョー・フレージャー("Smokin'" Joe Frazier)のページ

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