ポール・ホドキンソン（Paul Hodkinson）「世界の強豪ボクサー：ボクシング・ブログ」

WBC世界フェザー級王者。回転の速い連打で世界獲得。世界王座防衛戦、スチーブ・クルス戦、ファブリス・ベニシュ戦、グレゴリオ・ゴーヨ・バルガス戦を紹介します。

ポール・ホドキンソン（イギリス）

身長163cm：オーソドックス（右構え）

①ポール・ホドキンソン 3R TKO スチーブ・クルス

（WBC世界フェザー級タイトル戦、1992年）

ホドキンソン：左ジャブ、右ストレート、左右フック

クルス：左ジャブ、右ストレート、左右フック

（ダウンシーン）

1R：左フックでクルスがダウン

3R：右フックでクルスがダウン

（感想：ホドキンソンがタイトル防衛。バリー・マクギガンの後輩であり、戦い方も似ているホドキンソン。ジャブを連打しながら相手に接近し、ショートフックを小気味よく打っていくファイタータイプ。「ビートルズ」で有名なリバプール出身。アマチュアで国内王者になった後、プロ転向。無敗のまま英国王座、欧州王座（いずれもフェザー級）獲得、防衛。マルコス・ビジャサナ（メキシコ）と空位のWBC世界フェザー級タイトルを争ったが、異常にタフでパンチのあるビジャサナにKO負け。再戦でしぶといビジャサナを判定で下して王者に。これが初防衛戦。クルスはマクギガンを破ってWBAタイトルを奪った元王者で、現在WBCランク10位。ある意味「因縁の対戦」というべきこの試合でホドキンソンがどんな試合を見せるか？　ベルファストでの試合。共にショート連打を得意とする。1R、左フックでクルスがダウン。その後も精力的に連打するホドキンソン、応戦するクルス。3R、ホドキンソンの左フックがクリーンヒットし、フォローの右フックでクルスがダウン。立ったがダメージ深く、レフェリーストップ。勢いとパンチの正確さに差があった。1Rにあっけなくダウンしたクルス。ホドキンソン戦の前の試合でラファエル・ルエラスにKO負けしたせいか打たれ弱くなっていた。さらに次の試合で日本で渡辺雄二にKO負けした。）

②ポール・ホドキンソン 10R TKO ファブリス・ベニシュ

（WBC世界フェザー級タイトル戦、1992年）

ホドキンソン：左ジャブ、右ストレート、左右フック

ベニシュ：左ジャブと左右フック

（ダウンシーン）

4R：連打でベニシュがダウン

（感想：ホドキンソンがタイトル防衛。フランスで行われた試合。挑戦者ベニシュはフランスの選手で元IBF世界Ｊ・フェザー級王者（WBCランク10位）。振りの大きいフックが武器。互いにジャブ。しかし1Rからパンチをヒットさせるなど、パンチの正確さではホドキンソン。ジャブにスピードがあり、右ストレート、左フックにはパワーとキレがある。4R、連打でベニシュがダウン。8R、ベニシュの右フックがヒット。10R、ベニシュの口のキズによりTKO。ベニシュは力強いパンチを打っていたが、やはり振りが大きい。振りの大きいパンチは空振りすると疲れるうえに、ディフェンスも甘くなる。ショート連打が得意なホドキンソンからすればベニシュは「勝てる相手」だった。）

③グレゴリオ・ゴーヨ・バルガス 7R TKO ポール・ホドキンソン

（WBC世界フェザー級タイトル戦、1993年）

ホドキンソン：左ジャブ、右ストレート、左右フック

バルガス：左ジャブ、右ストレート、左右フック

（ダウンシーン）

7R：左ジャブ、右フックで２度、ホドキンソンがダウン

（感想：バルガスがタイトル獲得。ホドキンソンの四度目の防衛戦。場所はアイルランド・ダブリン。WBC２位の挑戦者バルガス。メキシコ王座（フェザー級）を防衛し続けてきた選手。ジャブ、ストレートを飛ばし、メキシカン特有の左ボディ打ちを見せる。ホドキンソンはジャブ、連打。共に打ち方が良く、パンチにはパワーとキレがある。攻めるホドキンソン、足を使いながら打ち返すバルガス。7R、フック連打でラッシュをかけるバルガス。左ジャブ、右フックで二度ホドキンソンがダウン。二度目のダウンでホドキンソンのセコンドがリングインして試合終了。一進一退の好試合。ホドキンソンもパンチはあるが、「速さ」で勝負するタイプ。バルガスのパンチはゴツい感じのもの。「パンチの質」に違いがあった印象。ホドキンソンは次の試合でスティーブ・ロビンソンのWBO世界フェザー級王座に挑戦したが敗北。それがラストファイトとなった。）

①「WBC World Featherweight Title 

Paul Hodkinson vs. Steve Cruz」

②「WBC World Featherweight Title 

Paul Hodkinson vs. Fabrice Benichou」

③「WBC World Featherweight Title 

Paul Hodkinson vs. Gregorio Vargas」

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