WBOのJ・フライ級とフライ級で二階級制覇した「小型マービン・ハグラー」、マトララ。マイケル・カルバハル戦、ラファエル・オロスコ戦、トッド・メイクリム戦を紹介します。
ジェイク・マトララ(南アフリカ)
身長148cm:オーソドックス(右構え)
①ジェイク・マトララ 9R TKO マイケル・カルバハル
(IBA J・フライ級タイトル戦、1997年)
マトララ:左ジャブ、右ストレート、左右フック
カルバハル:左ジャブ、右ストレート、左右フック
(感想:マトララがタイトル獲得。南アフリカ出身のマトララ。身長148cm(かなり小さい)。見た目が「小型ハグラー」といった感じの選手。1980年にプロデビュー。アフリカ王座を獲得したが、デーブ・マコーリーのIBF世界フライ級王座への挑戦は失敗(1991年)。このあたりで引退してもおかしくない状況であったが、1993年にWBO世界フライ級王座獲得。1995年にはWBO世界J・フライ級王座を獲得して世界二階級制覇。これまで45勝(21KO)10敗2分。このカルバハル戦はキャリア終盤の試合。王者カルバハルは「小さな石の拳」と呼ばれるハードパンチャーで、ウンベルト・ゴンザレスとの試合で有名な人気選手。ラスベガス「Thomas & Mack Center」での試合。共にジャブ、ストレート、左フックを使う似たタイプ。カルバハルはパワーを込めて一発一発を強く打つ。マトララは連打連打で手数が多い。パンチの伸びとパワーではカルバハル。打たれてもひるまないマトララはディフェンスしながら前進。9R、カルバハルの左目のキズによりマトララの勝ち(ダウンシーンは無し)。番狂わせ。しかし、カルバハルは狙いすぎて手数で相手に負けることは以前にもあった。粘り強いマトララの実力による勝利。)
②ジェイク・マトララ 12R 判定 ラファエル・オロスコ
(IBA J・フライ級タイトル戦、1998年)
マトララ:左ジャブ、右ストレート、左右フック
オロスコ:右ジャブ、左ストレート、左右フック
(感想:マトララがタイトル防衛。マイアミでの防衛戦。サウスポーの挑戦者オロスコはメキシカン。WBO世界ストロー級王座に挑戦して判定負けしたことがあるが、パンチにキレがあり、バランスのいい選手。リズリカルに動きながらジャブ、ストレートで距離を取ろうとする。小柄なマトララはいつものように前進してフック連打。打ち合いではマトララが優勢。判定は3-0(ダウンシーンは無し)。攻める姿勢(攻勢点)とディフェンスでマトララが上回った。オロスコは良い選手ではあるが、打ち合いを避けようとする傾向が見られ、この試合の後は負け続きだった。)
③ジェイク・マトララ 4R TKO トッド・メイクリム
(WBU L・フライ級王座決定戦、2001年)
マトララ:左ジャブ、右ストレート、左右フック
メイクリム:左ジャブ、右ストレート、左フック
(感想:マトララがタイトル獲得。オロスコ戦後、二連敗したマトララ(WBO世界J・フライ級王座決定戦、WBUフライ級王座戦)。地元南アフリカでWBU のL・フライ級王座決定戦に出場。メイクリムはオーストラリアの選手。マニー・パッキャオにはKO負けしたが、オーストラリア王座(フライ、バンタム級)を獲得している。前に出るマトララ。ジャブで応戦するメイクリム。積極的に攻めるマトララがロープ際にメイクリムを追い込んで連打。4R、ロープ際で打たれ続けるメイクリムを見て、レフェリーは試合を止めた。ダウンシーンは無し。マトララが小さい体でエネルギッシュに戦い、勝利。その後、マトララはこの王座を二度防衛して引退。実に頑丈な選手だった。しかし2013年、肺炎によりヨハネスブルグの病院で死去。51歳だった。)
Michael Carbajal vs. Jacob Matlala」
②「IBA Light Flyweight Title
Jacob Matlala vs. Rafael Orozco」
③「vacant WBU Light Flyweight Title
Jacob Matlala vs. Todd Makelim」
マイケル・カルバハル(Michael Carbajal)のページ
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