WBC世界フライ級王者。軽量級離れしたハードパンチャー、ハロ。ジョジョ・ロドリゴ戦、エリベルト・ゲホン戦、ポンサクレック・ウォンジョンカム戦を紹介します。
ソニー・ボーイ・ハロ(フィリピン)
身長156cm:オーソドックス(右構え)
①ソニー・ボーイ・ハロ 2R KO ジョジョ・ロドリゴ
(フライ級戦、2006年)
ハロ:左ジャブ、右ストレート、左フック
ロドリゴ:右ジャブ、左ストレート、右フック
(ダウンシーン)
2R:左ボディフックでロドリゴがダウン
(感想:腕っぷしが強いハロ。ジリジリと相手との距離を詰め、右を思い切り叩きつける戦い方をする男。12歳でボクシングを始め、アマチュアを経験。デビュー戦に勝利したが、敗北やドローもたびたびで、「無敵の選手」というワケではない。ただ、フィリピン王座、IBFのアジア王座(いずれもL・フライ級)を獲得するなど実力はある。ロドリゴもフィリピンの選手(サウスポー)。WBCのユース王座戦などを経験しているが、負けの方が多い。フィリピン・ポランギーでの試合。ロドリゴがフットワークを使いながら、ジャブからの左ストレート。2R、左ボディでロドリゴがダウン、終了。あっけない終わり方。しかしながら、ハロのパンチの強さが充分伝わってくる倒しっぷりだった。ロドリゴはこの後、ブランク。カムバックしたが、多くの負け。試合をするのが好きなのだろう。)
②ソニー・ボーイ・ハロ 1R KO エリベルト・ゲホン
(フライ級戦、2009年)
ハロ:左ジャブ、右ストレート、左フック
ゲホン:左ジャブ、右ストレート、左フック
(ダウンシーン)
1R:右ストレートでゲホンがダウン
(感想:東洋太平洋L・フライ級王座を獲得した後、エドガル・ソーサ(メキシコ)のWBC世界L・フライ級王座に挑戦して判定負けしたハロ。再起二戦目でゲホンと対戦。ゲホンは新井田豊のWBA世界ミニマム級タイトルに二度挑戦したことで日本でもおなじみの選手(ローマン・ゴンサレスと戦ったこともある)。フィリピンのケソン・シティでの試合。スラリとした体からジャブを出すゲホン。そのジャブをヘッドスリップしてハロが右ストレートを叩き込む。ワンパンチKO。軽量級とは思えない倒し方。ウェルター級の「バズーカ」クォーティばりの左ジャブ、右ストレートで圧勝。ゲホンはこれで引退。ハロの次の試合はジョバンニ・セグラの持つWBA世界L・フライ級タイトルへの挑戦。)
③ソニー・ボーイ・ハロ 6R KO ポンサクレック・ウォンジョンカム
(WBC世界フライ級タイトル戦、2012年)
ハロ:左ジャブ、右ストレート、左右フック
ポンサクレック:右ジャブ、左ストレート、左右フック
(ダウンシーン)
1R:左フックでポンサクレックがダウン
4R:連打でポンサクレックがダウン
6R:右フック、連打で2度、ポンサクレックがダウン
(感想:ハロがタイトル獲得。セグラに何と1RでアッサリKOされ、二度目の世界挑戦も実らなかったハロ。タイで三度目のチャンス。王者ポンサクレックは日本でもおなじみの有名選手。長期に渡り王座を防衛し続け、一度は王座を失ったが奪回。これが奪回した王座の五度目の防衛戦となる。タイ・チョンブリーでの試合。1R、ジャブを使って右を叩きつけるハロ。左フックでポンサクレックがダウン(ハロの勢いに押されたような感じのもの)。サウスポーのポンサクレックもジャブ、ストレートを打つが、キレがあまり感じられない。そのためか、ポンサクレックのストレートがヒットしてもハロの勢いは止まらず。4R、右を食ってダウン寸前になるポンサクレック。連打でダウン。6R、右フックで崩れるように倒れるポンサクレック。立ったが、ハロの猛烈な連打で再びダウン。ダウンと同時にレフェリーは試合を止めた。凄まじい勝ち方をしたハロ。当時「番狂わせ」と言われたが、ポンサクレックの年齢(30台半ば)とハロの腕っぷしの強さから、「ありえない結果」ではないことは明らかだった。その後、ポンサクレックはWBCインター王者(フライ級)になったが、世界戦はハロ戦が最後となった。)
④久高寛之 10R 判定 ソニー・ボーイ・ハロ
(スーパーフライ級戦、2013年)
ハロ:左ジャブ、右ストレート、左右フック
久高:左ジャブ、右ストレート、左右フック
(感想:意外なことに五十嵐俊幸との初防衛戦に失敗してあっけなくWBC王座を失ったハロ(コンディション調整に失敗した結果。強いときとそうでないときの差が大きい、安定感に欠けるキャリア)。再起戦を日本で。久高はこれまで数度の世界挑戦に失敗。タイでWBCインターナショナル・シルバー王座(スーパーフライ級)を獲得。しかし、WBA世界スーパーフライ級王者ウーゴ・カサレスに判定負け。直前の試合はタイでWBCインター王座戦(スーパーフライ級)、判定負け。粘り強いが、決定力に欠けるところがある。大阪での一戦。明るい水色のトランクス&グローブの久高。ジャブで先手を取り、ディフェンスしながら左フックからの右ストレート、ボディ打ち。ハロは左のガードを下げた構えからパワーを乗せた右ストレート、斜めからのフック。しかしながら豪快さとパワーはあるが、受け身で手数が少な目。接近戦が続く。パワーのハロ、手数の久高。10R終了。判定は3-0(ダウンシーンは無し)。ハロはいかにもパワーがありそうだったが、なぜか攻撃が控えめ。久高がテンポの良い連打で押し切った。その後の二人。久高の次の試合はアルゼンチン。WBO世界スーパーフライ級王者オマール・ナルバエスに挑戦したが、TKO負け。その後も多くの試合を行ったが、敗北が増えていった。ハロはWBCインター王座(スーパーフライ級)を獲得できたが、世界戦は無かった。)
Sonny Boy Jaro vs. Jojo Rodrigo」
②「Flyweight
Sonny Boy Jaro vs. Eriberto Gejon」
③「WBC World Flyweight Title
Pongsaklek Wonjongkam vs. Sonny Boy Jaro」
④「Super Flyweight
Sonny Boy Jaro vs. Hiroyuki Kudaka」
ジョバンニ・セグラ(Giovani Segura)のページ
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