スピード&ハードパンチのメキシコ・バンタム級、カスティーヨ。ジェリー・ストークス戦、アーニー・クルス戦、ルーベン・オリバレス戦(初戦)を紹介します。
チューチョ・カスティーヨ(メキシコ)
身長163cm:オーソドックス(右構え)
①チューチョ・カスティーヨ KO ジェリー・ストークス
(バンタム級戦、1966年)
カスティーヨ:左ジャブ、右ストレート、左フック
ストークス:左ジャブ、右ストレート、左フック
(ダウンシーン)
右フックでストークスがダウン
(感想:メキシコのカスティーヨ。本名はヘスス・カスティーヨ・アギレラ。ニックネームの「Chucho」とはどういう意味なのだろう(調べたが、あまりいい意味ではなかった)。デビュー戦で敗北。その後もいくつか敗北を喫しながらも実力を付け、ジョー・メデルからメキシコ・バンタム級王座獲得。ストークス戦はその前の試合。ストークスは当時の中堅どころ。ライオネル・ローズに判定負けしている。メキシコシティでの一戦。ダイジェストで観戦。カスティーヨはパワフルにジャブ、ストレート、フックを打ち、しかもスピードがある。特に左フックが強い。ストークスも良い選手。スラリとした体型からジャブ。カスティーヨの右フックがカウンターとなってストークスがダウン。ワンパンチKO。カスティーヨはバランスが良く、かなりパワーがあった。)
②チューチョ・カスティーヨ 5R KO アーニー・クルス
(バンタム級戦、1969年)
カスティーヨ:左ジャブ、右ストレート、左右フック
クルス:左ジャブ、右ストレート、左右フック
(ダウンシーン)
5R:左ボディフックでクルスがダウン
(感想:ヘスス・ピメンテルに勝利して世界バンタム級王座挑戦権を得たカスティーヨだが、王者ライオネル・ローズに負けて世界獲得ならず。再び世界を目指す状況。クルスはフィリピン人。勝ったり負けたりの選手。負けてはいるが、ルーベン・オリバレス、ライオネル・ローズと対戦している。メキシコシティでの一戦。共にフットワークとジャブ。1Rは静かな展開であったが、2Rからは当たったら一発で倒れそうなパンチで打ち合う。5R、左ボディフックでクルスがダウン、立てず。ダウンの前のカスティーヨのフック連打がパワフルだった。クルスも右ストレート、左フックに迫力があって良い選手。後、クルスは再起戦でベン・ビラフロアに判定負け。歌川善介といった日本選手に勝利。レベルが高かった時代の実力者であった。)
③ルーベン・オリバレス 15R 判定 チューチョ・カスティーヨ
(世界バンタム級タイトル戦、1970年)
カスティーヨ:左ジャブ、右ストレート、左右フック
オリバレス:左ジャブ、右ストレート、左右フック
(ダウンシーン)
3R:右フック(?)でオリバレスがダウン
(感想:オリバレスがタイトル防衛。カスティーヨが二度目の世界挑戦。王者の「怪物」オリバレス。デビュー以来、KOの山を築き、ライオネル・ローズを打ちのめして世界王座獲得。これまで無敗。これが二度目の防衛戦。カリフォルニア「フォーラム」でのハードパンチャー同士の一戦。共にジャブを使って左フックを打ち込む似た戦い方。ジャブで距離を取って、ディフェンスしながら打ち合い。3Rのダウンは速いパンチがカウンターになったもの(非常に速く、映像では角度的によく見えなかった。右のカウンターだと思う)。互いにボディ攻撃。動き・パンチのスピードはややカスティーヨの方が上。しかし、オリバレスが先手を取って、カスティーヨが応戦する、というパターン。判定は3-0。カスティーヨは勝てるだけの実力がありながら「積極性」に欠けていた。再戦ではカスティーヨが勝って世界獲得(オリバレスが初黒星)。三戦目はオリバレスが勝利し、王座奪回。三度目の世界挑戦で世界王者になったカスティーヨ。王者だった期間は短かったが、本来ならもっと防衛できたはずのパワーの持ち主。試合によってムラがある選手だったのかもしれない。キャリア晩年は負けが込んでしまったカスティーヨ。ただし、相手はエンリケ・ピンダー、ボビー・チャコン、ラファエル・オルテガ、ダニー・ロペスといった実力者ばかりだった(オルテガに勝利)。)
Chucho Castillo vs. Jerry Stokes」
②「Bantamweight
Chucho Castillo vs. Ernie Cruz」
③「World Bantamweight Title
Ruben Olivares vs. Chucho Castillo」
ルーベン・オリバレス(Rubén Olivares)のページ
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