「史上最強の4回戦ボーイ」と呼ばれた太っちょなヘビー級、バタービーン。シーン・ジェゲン戦、エド・ホワイト戦、ラリー・ホームズ戦を紹介します。
バタービーン(アメリカ)
身長182cm:オーソドックス(右構え)
①バタービーン 1R KO シーン・ジェゲン
(ヘビー級戦、1996年)
バタービーン:左ジャブ、右ストレート、左右フック
ジェゲン:左ジャブ、右ストレート、左右フック
(ダウンシーン)
1R:右フックで2度、ジェゲンがダウン
(感想:これまで24勝(20KO)1敗のバタービーン。何と「4回戦ボクサー」。これだけの試合数がありながら。本来ならばもっと上の舞台で勝負すべきキャリア。キャッチフレーズは「史上最強の4回戦ボーイ」。プロになる前は「タフマンコンテスト」なるローカルな格闘試合に出場していた男。本名はエリック・スコット・エッシュ(ドイツ系)。ジョージア州アトランタ出身。4歳のときミシガン州、11歳のときアラバマ州に移住。母を幼くして亡くした寂しい少年時代。「タフマンコンテスト」からプロ入り。アラバマ州でデビュー、勝利。その後も4回戦のリングに上がり続け、一つ負けてしまったが、連勝中。ネバダ州リノでジェゲンと対戦。ジェゲンは6勝(6KO)2敗。右の打ち方が殴りつけるような感じで、「ボクサー」というより「ケンカ男」みたいな選手。バタービーンがジャブとフック。まともなディフェンスもできないジェゲンから二度のダウンを奪って完勝。接近戦でボカボカ相手を殴るバタービーン。とっても太ってるけどパンチを当てるのは意外に巧い印象。)
②バタービーン 2R KO エド・ホワイト
(IBA世界S・ヘビー級王座決定戦、1997年)
バタービーン:左ジャブ、右ストレート、左右フック
ホワイト:左ジャブ、右ストレート、左右フック
(ダウンシーン)
2R:連打で2度、ホワイトがダウン
(感想:バタービーンがタイトル獲得。勝ち続けるバタービーンがビッグファイトに出場。「IBA」なる団体の「世界S・ヘビー級王座」を懸けた大一番。試合地はラスベガス「Thomas & Mack Center」。ホワイトはこれまで4勝(1KO)1敗の若手(後、ティム・ウィザスプーンにKO負け)。妙な右の打ち方をするホワイトはディフェンスもヘタ。バタービーンがブロックしてフック連打。2Rに二度のダウンを奪ってKO。最後のダウンはホワイトをロープ外に叩き出す豪快なパンチだった。バタービーンが「4回戦の世界王者」に(アメリカっぽい「ジョーク」なのかな?)。プロボクシングは「純粋なスポーツ」という面と「興行」という面がある。「スポーツ」としてはどうかな? と思うような試合・選手でも、「興行としては成功」という場合もある。結局、「プロボクシングは商売にすぎない」ということか? 再戦もバタービーンのKO勝ち(当たり前?)。)
③ラリー・ホームズ 10R 判定 バタービーン
(ヘビー級戦、2002年)
バタービーン:左ジャブと左右フック
ホームズ:左ジャブと右ストレート
(ダウンシーン)
10R:左フックでホームズがダウン
(感想:勝ち続けるバタービーン。IBA王座の防衛にも成功。しかし、ビリー・ザンブランなる選手に判定負け(さすがに疲れが?)。そして名王者ホームズと対戦。ホームズがマイク・タイソンに思いっ切りKOされたのが1988年。そこからカムバックしてまた世界に挑戦したり(何とタフな男)。動きが軽快なホームズ。フットワークとジャブ。そして結構、力強い右ストレート。接近してフックを当てたいバタービーンは狙いすぎで、パンチをかわされてしまう。ホームズのジャブに遮られて接近できないバタービーン。このまま終わるのかと思ったら、10R、左フックでホームズからダウンを奪う。よろけてコーナーにもたれるホームズ(左フックがかすったようなパンチ。あまり当たってなかったようにも見えたが、ダメージを負った)。判定は3-0。バタービーンは勝てば評価が上がるところだったが残念。これがラストファイトとなったホームズ。出来が良く、「最後まで凄い選手だった」という印象を残してリングから去っていった。その後、バタービーンは連勝したり連敗したり。ボクシングを辞めてからは日本の「K-1」、キックボクシング、総合格闘技の試合に出場(余程戦うのが好きなのだろう)。引退後は映画、TV、ラジオ出演したり、レストランをオープンしたりと精力的な人生を送っているようだ。)
Butterbean vs. Sean Jegen」
②「IBA Super Heavyweight Title
Butterbean vs. Ed White」
③「Heavyweight
Butterbean vs. Larry Holmes」
ラリー・ホームズ("The Easton Assassin" Larry Holmes)のページ
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