ニカラグアの英雄、ゴンサレス。新井田豊戦、フランシスコ・ロサス戦(再戦)、八重樫東戦を紹介します。
ローマン・ゴンサレス(ニカラグア)
身長160cm:オーソドックス(右構え)
①ローマン・ゴンサレス 4R TKO 新井田豊
(WBA世界ミニマム級タイトル戦、2008年)
ゴンサレス:左ジャブ、右ストレート、左フック
新井田:左ジャブ、右ストレート、左フック
(感想:ゴンサレスがタイトル獲得。ニカラグアのマナグア出身のゴンサレス。ニックネームは「Chocolatito」(スペイン語で「小さいチョコレート」の意。肌の色と軽量級であることを例えたものと思われる)。10歳でボクシングを始める。故郷が同じアレクシス・アルゲリョからボクシングを習ったこともあるとか。アマチュアでは全勝。中米での大会で優勝したことも。ニカラグアでプロデビュー(18歳)。WBAの地域王座(ミニマム級、ライトフライ級)を獲得するなど、これまで20戦全勝(18KO)で、これが世界初挑戦。王者の新井田はこれが八度目の防衛戦(23勝(9KO)1敗3分)。横浜で行われた試合。共に速いジャブ・連打を使い、左が器用。しかしながら身体全体のパワーに差が。ガードを上げて右ストレート・左フックを自在に打ち込むゴンサレス。4R、新井田の右目の腫れが悪化してストップ。ダウンシーンは無し。ゴンサレスはディフェンスが上手く、パンチには「パワー・伸び」があり、左を二発、三発と連続して打てるバランスの良さがあった。)
②ローマン・ゴンサレス 2R KO フランシスコ・ロサス
(WBA世界L・フライ級暫定王座決定戦、2010年)
ゴンサレス:左ジャブ、右ストレート、左フック
ロサス:左ジャブ、右ストレート、左右フック
(ダウンシーン)
2R:右フック、連打、左アッパーで3度、ロサスがダウン
(感想:ゴンサレスが二階級制覇。全勝を守るゴンサレス。ミニマム級王座の防衛戦で戦ったロサスと決定戦。ロサスはメキシカン。WBCの地域王座(ライトフライ級、フライ級)を獲得しているが、ゴンサレスに挑戦したときは2-0で敗北。日本で行われた再戦。ショート連打を使うロサス。ゴンサレスは右ストレート・左フックといった長いパンチ。1Rから左ボディを決めるゴンサレス。2Rに三度のダウンを奪って圧勝。強打を途切れることなくヒットさせたゴンサレス。かなりの力の差があった。その後、ロサスは世界王座を獲ることなくキャリアを終えた。)
③ローマン・ゴンサレス 9R KO 八重樫東
(WBC世界フライ級タイトル戦、2014年)
ゴンサレス:左ジャブ、右ストレート、左フック
八重樫:左ジャブ、右ストレート、左右フック
(ダウンシーン)
3R:左フックで八重樫がダウン
9R:連打で八重樫がダウン
(感想:ゴンサレスが三階級制覇。ライトフライ級王座を守り続けたゴンサレス。これまで39戦全勝(33KO)。日本で八重樫に挑戦。いつものように左を器用に使い、パワーのある右ストレートを打つゴンサレス。八重樫はゴンサレスをよく研究したのか、フットワークとジャブで距離を取ってディフェンス。しかし、3Rに左フックで八重樫がダウン。その後は足を止めて打ち合う八重樫。8R、レフェリーがコケるハプニング。9R、連打で八重樫がダウンしてKO。元々ミニマムだった八重樫に体格のアドバンテッジは無く、パワーに差があったが、ゴンサレス相手によく打ち合った。そして、軽量級にもかかわらず「パウンド・フォー・パウンド(PFP)」1位に評価されるまでに登りつめたゴンサレス。凄いことだとは思うが、ヘビー、ミドル、ウェルターのチャンピオン以上に高く評価されているのを見ると、そういった人気クラスにいい選手がいなくなってきているのかなとも思う。その後もゴンサレスは勝ち続け、WBC世界スーパーフライ級王座を獲得して四階級制覇。しかし、シーサケット・ソー・ルンヴィサイに敗北、初黒星。ファン・フランシスコ・エストラーダとの再戦にも敗北。全盛を過ぎたが現役続行中。体格的には小さいゴンサレス。個人的には彼はフライ級がベストではないかと思う。)
Niida Yutaka vs. Román González」
②「interim WBA World Light Flyweight Title
Román González vs. Francisco Rosas」
③「WBC World Flyweight Title
Yaegashi Akira vs. Román González」
アレクシス・アルゲリョ(Alexis Argüello)のページ
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