J・フライ級で三度の世界挑戦、八尋。谷内均戦、小見山勝巳戦、サマン・ソーチャトロン戦(再戦)を紹介します。
八尋史朗(日本)
身長170cm:オーソドックス(右構え)
①八尋史朗 2R TKO 谷内均
(J・フライ級戦、1991年)
八尋:左ジャブ、右ストレート、左フック
谷内:右ジャブ、左ストレート、左右フック
(ダウンシーン)
2R:連打で谷内がスタンディングダウン
(感想:福岡県出身の八尋。具志堅用高に憧れ、ボクサーに。高校ではアマチュアで活躍。プロになるため「帝拳ジム」に入門。1989年度全日本J・フライ級新人王獲得。これまで無敗。谷内は大阪の「グリーンツダ」所属。連敗するなど、中堅どころの選手ではあるが、レパード玉熊、松村謙二、崔熙墉といった選手と戦ってきた。速いジャブを連打して右ストレートを当てる八尋。ファイタータイプのサウスポー谷内はディフェンスよりも攻撃重視の攻め方。2R、連打で谷内がスタンディングカウントを聞く。そして連打でレフェリーストップ。八尋はパンチは軽いが、連打の回転が速かった。)
②八尋史朗 5R TKO 小見山勝巳
(日本J・フライ級タイトル戦、1992年)
八尋:左ジャブ、右ストレート、左フック
小見山:左ジャブ、右ストレート、左右フック
(ダウンシーン)
5R:右アッパーで小見山がダウン
(感想:八尋がタイトル防衛。決定戦で平野公夫を破り、日本J・フライ級王座を獲得した八尋。小見山と初防衛戦。小見山は小柄なファイター。柳明佑のWBA世界J・フライ級王座に挑戦したことがある。長身の八尋の懐にフック連打で飛び込もうとする小見山。八尋はジャブで応戦。5R、低い姿勢で攻める小見山に八尋が右アッパー。ダウンした小見山は立ったが、セコンドからタオルが投入されてTKO。テクニシャンのイメージがある八尋が豪快なKO勝利。プロボクサーは鍛えられている凄い人たちである、ということを再確認。負けたが小見山もフック連打がパワフルだった。)
③サマン・ソーチャトロン 4R KO 八尋史朗
(WBC世界J・フライ級タイトル戦、1998年)
八尋:左ジャブ、右ストレート、左フック
サマン:左ジャブ、右ストレート、左右フック
(ダウンシーン)
3R:左フックで八尋がダウン
4R:右ストレートで八尋がダウン
(感想:サマンがタイトル防衛。無敗のまま決定戦でレオ・ガメス(ベネズエラ)とWBA世界J・フライ級王座を争った八尋だが、強打を浴びてTKO負け。その後、東洋太平洋J・フライ級王座を獲得し、タイでサマンのWBC世界J・フライ級王座に挑戦。キズによる負傷TKO負け。再起して二連勝。そして、このサマンとの再戦。三度目の世界挑戦。日本で行われた一戦。背は低いが鍛えられた体のサマン。「ガツン」という感じのパワフルなパンチを打ち、特に左フックが強い。八尋は以前と比べるとパワーはついたかもしれないが、パンチのキレが落ちた印象。3R終了間際、左フックで八尋が吹っ飛ばされるように倒される。4R、強烈な右ストレートでKO。前回はキズによる負傷TKOだったが、今回は完璧な負け。「パンチのキレ」で勝ってきた選手にパンチのキレがなくなってしまっては勝ち目はなかった(フライ級で世界に届かなかった井岡弘樹を思い出すような敗北だった)。八尋のラストファイトは坂田健史の日本フライ級王座への挑戦(TKO負け)。パンチにキレがある選手だったが、世界を獲るにはパワー不足だった印象。引退後はボクシング関連の仕事をしているとのこと。)
Yahiro Shiro vs.Taniuchi Hitoshi」
②「Japanese Light Flyweight Title
Yahiro Shiro vs. Komiyama Katsumi」
③「WBC World Light Flyweight Title
Saman Sorjaturong vs. Yahiro Shiro」
レオ・ガメス(Leo Gámez)のページ
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サマン・ソーチャトロン(Saman Sorjaturong)のページ
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細野雄一(Hosono Yuichi)のページ
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